不動産売却で重要な仲介手数料とは?計算方法・安さだけで選ぶリスクも解説
仲介による不動産売却をおこなうと、不動産会社に仲介手数料を支払わなければなりません。
仲介手数料の金額次第では売却益が減額されるため少しでも安く抑えたいところですが、価格の安さだけで依頼先を決めても良いのか、迷うところでしょう。
今回は不動産の売却シーンにおける仲介手数料とは何か、上限金額の計算方法や安さだけを理由に不動産会社を選ぶリスクと併せて解説します。
仲介手数料の金額次第では売却益が減額されるため少しでも安く抑えたいところですが、価格の安さだけで依頼先を決めても良いのか、迷うところでしょう。
今回は不動産の売却シーンにおける仲介手数料とは何か、上限金額の計算方法や安さだけを理由に不動産会社を選ぶリスクと併せて解説します。
目次
不動産売却の前に確認しておきたい仲介手数料とは
不動産会社を通じて不動産を売却するときに覚えておきたいのが仲介手数料です。
仲介手数料とは
仲介手数料とは、不動産会社を通じて不動産の購入および売却をおこなうとき、買主と売主の仲介業務を担った不動産会社に支払う費用です。
不動産会社に対する成功報酬として支払うものであり、不動産の売買契約が不成立あるいは白紙解除となれば仲介手数料は発生しません。
仲介手数料の対象となる業務は、不動産売却に関連した売主へのアドバイスをはじめ、ポスティングチラシの作成や売却に向けた条件交渉など多岐にわたります。
なお、宅地建物取引業法(宅建業法)においては高額請求を防ぐ目的で、仲介手数料に上限金額が定められています。
不動産の売却にいくらの費用がかかるか計算するには、仲介手数料を含めた金額を想定しておかなければなりません。
仲介手数料は消費税の対象
仲介手数料は消費税が課される対象です。
消費税がかかる理由は「事業として事業者がおこなうもの」を消費税が発生する条件に設定している点が挙げられます。
不動産会社にとって不動産売却における仲介業務は事業の一部であり、売主は仲介手数料に消費税を加算した金額を支払わなければならないのです。
なお、不動産会社が異なると仲介手数料の表記方法が税込みから税抜きに変わるケースがあることも併せて覚えておきましょう。
仲介手数料の支払いが生じるタイミング
仲介手数料はあくまでも不動産会社への成功報酬であり、不動産の売買契約が成立したあとに支払い義務が生じます。
合計2回の分割払いが一般的で、最初は売買契約の成立時、2回目は売却する不動産の引き渡し時にそれぞれ半額ずつ支払います。
ただし、売却する不動産を引き渡すタイミングで一括払いが必要になるケースもあるため、売却を検討している方は事前に確認すると良いでしょう。
仲介手数料は振込にも対応可能ですが、原則的には現金払いを選択することになります。
支払いが必要なタイミングを迎えるまでに必要な金額を手元に準備しましょう。
不動産売却時に支払う仲介手数料の計算方法
不動産を売却するにあたり、仲介手数料の相場を把握しておきたい方はいるでしょう。
仲介手数料は不動産の売却代金に応じて変化するため、相場と呼べる指標は存在しません。
その代わり、宅建業法では上限金額が設定されており、いくらまで請求される可能性があるか計算することは可能です。
不動産の売却時に仲介手数料がいくらかかるか目安を知りたい方は、上限金額を参考にすると良いでしょう。
仲介手数料の上限金額の計算方法とは
仲介手数料の上限金額は、不動産の売却代金によって異なる計算方法を用いて求められます。
計算方法は「200万円以下」と「200万円超え~400万円以下」そして「400万円超え」の3段階に応じた3パターンです。
●200万円以下:不動産の売却代金 × 5% + 消費税
●200万円超え~400万円以下:不動産の売却代金 × 4% + 2万円 + 消費税
●400万円超え:不動産の売却代金 × 3% + 6万円 + 消費税
不動産の売却代金はすべて税抜きの金額を用いて計算してみてください。
仲介手数料の計算方法に対する理解を深めるためにも、具体的な数値を用いて計算してみましょう。
仲介手数料の計算例
仲介手数料の計算方法に慣れるためにも、2,500万円で不動産を売却したと仮定します。
このときの仲介手数料は、以下の計算式で求められる金額が上限となります。
2,500万円 × 0.03 + 6万円 × 1.1 = 81万6,000円
仲介手数料の計算に慣れておくと、不動産会社から請求された金額が正確かどうか判断できるため、ぜひ覚えておいてください。
低廉な不動産を対象とした仲介手数料の特例制度
2019年8月30日の法改正にともない、不動産の仲介手数料制度の一部が変更されました。
これにより、売却する不動産が低廉な空き家などに該当するケースでは、従来の上限金額を超える税込み33万円まで仲介手数料を請求できるようになります。
低廉とは価格が安いことを意味し、不動産業界においては価格が800万円未満の物件を表します。
仲介手数料制度の変更による上限金額の変化について、不動産の売却代金を200万円・400万円・700万円の3パターンに分けて比較してみましょう。
従来の計算方法を用いると、不動産の売却代金が200万円のケースは11万円、400万円のケースでは19万8,000円、700万円では29万7,000円でした。
法改正以降はすべてのケースにおいて33万円まで請求可能となり、上限金額には3万3,000円~22万円もの差が生じています。
売却代金が安い不動産ほど仲介手数料として支払う金額が高くなることを覚えておきましょう。
仲介手数料だけを基準に不動産の売却依頼先を決めるリスク
不動産売却において仲介手数料の高さはネックで、少しでも安く抑えたいと思うことでしょう。
「仲介手数料0円」や低価格を売りにして集客を図る不動産会社もあり、低コストで不動産取引できる会社を選びたくなる気持ちもわかります。
しかし、仲介手数料は不動産会社の利益となるため、あまりにも安い金額に設定している会社は注意が必要です。
仲介手数料が大幅に安い不動産会社のリスク
仲介手数料を0円とするなど、金額があまりにも安い不動産会社は、囲い込みのリスクが懸念されます。
囲い込みとは別の不動産会社に買主を取られないよう、すでに売却したなどと嘘の情報を伝える行為です。
不動産会社は売主と買主を自社で見つけると、双方から仲介手数料を受け取れるため、仲介を通じて利益が多く入ります。
顧客の囲い込みをおこなうと購入希望者が見つかる可能性が低くなり、売却活動の長期化にともなう不動産価格の値下げが必要になるリスクがあります。
本来であれば売却可能だった金額で売れなかった結果、売却益が少なくなることが予想されるため、仲介手数料が安いからと安易に飛びつくのはリスクが大きいと言えるでしょう。
リスクを回避するには信頼できる不動産会社を選ぶこと
リスクを避け不動産売却を成功させるためには、仲介手数料の安さだけでなく、信頼のおける不動産会社を選ぶことが大切です。
売却相談などを通じて売却活動を積極的におこなってくれるか、誠実な対応が期待できるかなどのポイントで判断すると、信用できる不動産会社を探しやすくなります。
仲介手数料を安く設定している不動産会社でも信頼して売却活動を任せられる会社があることも事実です。
その背景には企業努力がある可能性もあるため、手数料が安い理由を事前に確認しておくことが重要です。
まとめ
仲介手数料とは、不動産売買において仲介業務を担当した不動産会社に支払う成功報酬です。
計算方法は不動産の売却代金によって異なり、高額請求を防ぐために上限金額が設定されています。
仲介手数料の安さだけで判断すると囲い込みのリスクが高まるため、信頼できる不動産会社を選びましょう。
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不動産売却の査定の種類は?相場の調べ方も解説
不動産売却を成功させるためのポイントの一つが、適正価格で売りに出すことです。
しかし、土地や建物には定価がないため、価格設定でお悩みになる方も少なくありません。
そこで、相場を調べる方法や査定の種類について解説するので、土地や建物の売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
査定に出すなら知っておきたい不動産売却相場の調べ方
まずは、不動産の価格相場をご自身で調べる方法について解説します。
レインズ・マーケット・インフォメーションを利用する
相場を把握する方法としてまず挙げられるのが、レインズ・マーケット・インフォメーションを利用することです。
レインズは、不動産会社専用の物件情報サイトなので、基本的には会員の不動産会社しか情報を閲覧することができません。
しかし、レインズ・マーケット・インフォメーションなら、インターネット環境があれば、そういった不動産会社でなくても利用することが可能です。
そこには、実際に取引された価格が掲載されているので、売りたい不動産の類似物件をもとに、相場を調べることができるでしょう。
不動産情報ライブラリを活用する
不動産情報ライブラリを活用することにより、査定前に相場をチェックすることもできます。
不動産情報ライブラリとは、国土交通省が開始した、まだ新しいサービスです。
土地総合情報システムと、地価公示や都道府県地価調査を統合したもので、2024年4月1日より運用が始まりました。
2005年以降に取引された、土地や建物の成約価格も調べることが可能です。
これは、アンケート調査をもとに価格が公表されていますが、回答した方の個人情報は伏せられています。
また、約120万件の調査結果をもとに情報が掲載されているので、査定前に効率的に相場を調べることができるでしょう。
土地や建物のポータルサイトを利用する
ポータルサイトを利用し、相場を調べることも可能です。
土地や建物を売却するとき、ポータルサイトに物件の情報を掲載して買主を見つけます。
その中では、売却する土地や建物の価格だけでなく、写真や周辺環境の情報なども掲載することが可能です。
そのため、ポータルサイトで類似物件を探すと、いくらで売りに出されているのかを調査できます。
類似物件とは、立地や間取り、築年数や敷地面積などが似ている物件のことです。
同じような土地や建物の価格が、いくらなのかを把握しておけば、査定結果と比較することができるでしょう。
それらの相場を知ることによって、適正価格で売り出すことができます。
固定資産評価額から確認する
土地の相場は、固定資産評価額をもとに調べることができます。
評価額は、公示地価の70%ほどとなるのが一般的です。
公示地価は、国土交通省が定める1㎡当たりの土地の価格を指します。
固定資産評価額から相場を把握する場合、用いる計算式は下記のとおりです。
固定資産評価額÷0.7
たとえば、評価額が1,000万円の場合、1,428万円となります。
不動産売却における机上査定とは?
続いて、机上査定とはどのようなものなのかについて解説します。
机上査定とは?
机上査定とは、売主から提供された情報や登記事項証明書などの書類を用いて、結果を算出する方法です。
これは、現地に足を運ばない方法なので、書類上の情報をもとにします。
そのため、依頼から結果の算出までの期間が短いのがメリットです。
一般的には3日以内、早ければその日のうちに、おおよその金額が算出できるでしょう。
机上査定での算出方法
机上査定の算出結果は、書類上の情報が根拠となります。
類似物件の過去の取引事例や固定資産評価額、地目や土地の大きさも考慮されるのが特徴です。
マンションの場合、状況によっては、精度の高い査定をおこなうこともできます。
しかし、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなりやすいことに注意が必要です。
向いている方
机上査定に向いているのは、早く結果を知りたい方やおおよその金額で良い方です。
先述のとおり、机上査定では、現地に足を運ぶことなく結果を算出します。
そのため、スピーディーに結果を知りたい方や目安の金額を把握しておきたい方などにおすすめです。
また、不動産会社が調査のために現地に訪問する際は、売主も立ち会う必要があります。
しかし、売却したい土地や建物が遠方にあったり、立ち会いのスケジュールが立てられなかったりする方もいらっしゃるでしょう。
また、忙しくて訪問査定を受けるのが難しいという方でも、売却価格を気軽に知ることができます。
注意点
机上査定の注意点は、精度が低くなる可能性があることです。
先述のとおり、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなる可能性があります。
現実的な価格を把握できないこともあるので、目安の金額として考えることがポイントです。
不動産売却における訪問査定とは?
最後に、訪問査定とはどのようなものなのかについて解説します。
訪問査定とは?
訪問査定とは、実際に現地を見てから結果を算出する方法です。
まずは、机上査定での調査をおこない、そのあとに、売却したい土地や建物を見学しにいきます。
訪問査定の場合、建物の状態や日当たりの良し悪し、周辺環境などを考慮することが可能です。
それ以外にも、机上査定では把握できないポイントも含めて調査をおこなうので、精度の高い結果が期待できます。
訪問査定での算出方法
訪問査定は、売却したい不動産の実物を目視で調査した結果をもとに価格を算出します。
それにより、日当たりや風通しの良さ、水はけの良し悪しなどは、実際に現地を見ないと把握することができないことも査定に反映させることができます。
また、周辺環境においては、道路状況や高低差、騒音や異臭なども同様です。
これらの情報を取り入れることで、より精度の高い査定をすることが可能となります。
向いている方
訪問査定に向いているのは、不動産売却をすることが決まっている方です。
訪問査定は、より精度の高い結果が期待できるので、査定結果をもとに、販売活動を開始することもできます。
また、現実的な数字を知りたい方も訪問査定が適しているでしょう。
不動産売却が決定している場合は、机上査定をおこなわず、最初から訪問査定を選ぶケースもあります。
注意点
訪問査定の注意点は、結果が出るまでに時間がかかることです。
現地に足を運んで調査をおこなうため、数週間かかることもあります。
当日は、売主も原則立ち会いが必要なので、スケジュール調整が必要なこともデメリットとなるでしょう。
また、必要書類を揃えたり、設備の修繕をおこなったりと、当日までに準備しなくてはならないことも多いです。
主な必要書類は、登記簿謄本や公図、購入時の売買契約書や間取り図などです。
しかし、これらのような売却する不動産に関する書類が揃っていると、より精度の高い調査がおこなえるので、可能な限り準備なさってください。
そして、居住中の不動産で査定をおこなうのであれば、室内の整理整頓や不用品の処分もおこなっておくのがおすすめです。
まとめ
不動産の相場をご自身で調べる方法は、レインズや不動産情報ライブラリの活用、ポータルサイトで類似物件を検索することなどが挙げられます。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
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不動産売却時の減価償却とは?計算方法や注意点も解説
不動産を売却すると、税金の支払いや確定申告が必要になることがあります。
税金の計算では、減価償却費が重要となるため、あらかじめ李位階を深めておくことがポイントです。
今回は、不動産売却時の減価償却とはなにか、計算方法や注意点について解説するので、不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産売却をするなら知っておきたい減価償却費とは?
まずは、減価償却費とはなにかについて解説します。
減価償却の狙いとは?
減価償却とは、経年劣化により価値が減少する資産に対して用いられるものです。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
土地や建物の売却でかかる税金とは?
不動産を売って利益が出たときにかかる税金が、譲渡所得税というものです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
不動産売却との関係性は?
不動産売却において、減価償却費が関係するのは取得費の部分です。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
不動産売却における減価償却費の計算方法
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
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不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
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不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
不動産会社を通じて不動産を売却するときに覚えておきたいのが仲介手数料です。
仲介手数料とは
仲介手数料とは、不動産会社を通じて不動産の購入および売却をおこなうとき、買主と売主の仲介業務を担った不動産会社に支払う費用です。
不動産会社に対する成功報酬として支払うものであり、不動産の売買契約が不成立あるいは白紙解除となれば仲介手数料は発生しません。
仲介手数料の対象となる業務は、不動産売却に関連した売主へのアドバイスをはじめ、ポスティングチラシの作成や売却に向けた条件交渉など多岐にわたります。
なお、宅地建物取引業法(宅建業法)においては高額請求を防ぐ目的で、仲介手数料に上限金額が定められています。
不動産の売却にいくらの費用がかかるか計算するには、仲介手数料を含めた金額を想定しておかなければなりません。
不動産会社に対する成功報酬として支払うものであり、不動産の売買契約が不成立あるいは白紙解除となれば仲介手数料は発生しません。
仲介手数料の対象となる業務は、不動産売却に関連した売主へのアドバイスをはじめ、ポスティングチラシの作成や売却に向けた条件交渉など多岐にわたります。
なお、宅地建物取引業法(宅建業法)においては高額請求を防ぐ目的で、仲介手数料に上限金額が定められています。
不動産の売却にいくらの費用がかかるか計算するには、仲介手数料を含めた金額を想定しておかなければなりません。
仲介手数料は消費税の対象
仲介手数料は消費税が課される対象です。
消費税がかかる理由は「事業として事業者がおこなうもの」を消費税が発生する条件に設定している点が挙げられます。
不動産会社にとって不動産売却における仲介業務は事業の一部であり、売主は仲介手数料に消費税を加算した金額を支払わなければならないのです。
なお、不動産会社が異なると仲介手数料の表記方法が税込みから税抜きに変わるケースがあることも併せて覚えておきましょう。
消費税がかかる理由は「事業として事業者がおこなうもの」を消費税が発生する条件に設定している点が挙げられます。
不動産会社にとって不動産売却における仲介業務は事業の一部であり、売主は仲介手数料に消費税を加算した金額を支払わなければならないのです。
なお、不動産会社が異なると仲介手数料の表記方法が税込みから税抜きに変わるケースがあることも併せて覚えておきましょう。
仲介手数料の支払いが生じるタイミング
仲介手数料はあくまでも不動産会社への成功報酬であり、不動産の売買契約が成立したあとに支払い義務が生じます。
合計2回の分割払いが一般的で、最初は売買契約の成立時、2回目は売却する不動産の引き渡し時にそれぞれ半額ずつ支払います。
ただし、売却する不動産を引き渡すタイミングで一括払いが必要になるケースもあるため、売却を検討している方は事前に確認すると良いでしょう。
仲介手数料は振込にも対応可能ですが、原則的には現金払いを選択することになります。
支払いが必要なタイミングを迎えるまでに必要な金額を手元に準備しましょう。
合計2回の分割払いが一般的で、最初は売買契約の成立時、2回目は売却する不動産の引き渡し時にそれぞれ半額ずつ支払います。
ただし、売却する不動産を引き渡すタイミングで一括払いが必要になるケースもあるため、売却を検討している方は事前に確認すると良いでしょう。
仲介手数料は振込にも対応可能ですが、原則的には現金払いを選択することになります。
支払いが必要なタイミングを迎えるまでに必要な金額を手元に準備しましょう。
不動産売却時に支払う仲介手数料の計算方法
不動産を売却するにあたり、仲介手数料の相場を把握しておきたい方はいるでしょう。
仲介手数料は不動産の売却代金に応じて変化するため、相場と呼べる指標は存在しません。
その代わり、宅建業法では上限金額が設定されており、いくらまで請求される可能性があるか計算することは可能です。
不動産の売却時に仲介手数料がいくらかかるか目安を知りたい方は、上限金額を参考にすると良いでしょう。
仲介手数料の上限金額の計算方法とは
仲介手数料の上限金額は、不動産の売却代金によって異なる計算方法を用いて求められます。
計算方法は「200万円以下」と「200万円超え~400万円以下」そして「400万円超え」の3段階に応じた3パターンです。
●200万円以下:不動産の売却代金 × 5% + 消費税
●200万円超え~400万円以下:不動産の売却代金 × 4% + 2万円 + 消費税
●400万円超え:不動産の売却代金 × 3% + 6万円 + 消費税
不動産の売却代金はすべて税抜きの金額を用いて計算してみてください。
仲介手数料の計算方法に対する理解を深めるためにも、具体的な数値を用いて計算してみましょう。
仲介手数料の計算例
仲介手数料の計算方法に慣れるためにも、2,500万円で不動産を売却したと仮定します。
このときの仲介手数料は、以下の計算式で求められる金額が上限となります。
2,500万円 × 0.03 + 6万円 × 1.1 = 81万6,000円
仲介手数料の計算に慣れておくと、不動産会社から請求された金額が正確かどうか判断できるため、ぜひ覚えておいてください。
低廉な不動産を対象とした仲介手数料の特例制度
2019年8月30日の法改正にともない、不動産の仲介手数料制度の一部が変更されました。
これにより、売却する不動産が低廉な空き家などに該当するケースでは、従来の上限金額を超える税込み33万円まで仲介手数料を請求できるようになります。
低廉とは価格が安いことを意味し、不動産業界においては価格が800万円未満の物件を表します。
仲介手数料制度の変更による上限金額の変化について、不動産の売却代金を200万円・400万円・700万円の3パターンに分けて比較してみましょう。
従来の計算方法を用いると、不動産の売却代金が200万円のケースは11万円、400万円のケースでは19万8,000円、700万円では29万7,000円でした。
法改正以降はすべてのケースにおいて33万円まで請求可能となり、上限金額には3万3,000円~22万円もの差が生じています。
売却代金が安い不動産ほど仲介手数料として支払う金額が高くなることを覚えておきましょう。
仲介手数料だけを基準に不動産の売却依頼先を決めるリスク
不動産売却において仲介手数料の高さはネックで、少しでも安く抑えたいと思うことでしょう。
「仲介手数料0円」や低価格を売りにして集客を図る不動産会社もあり、低コストで不動産取引できる会社を選びたくなる気持ちもわかります。
しかし、仲介手数料は不動産会社の利益となるため、あまりにも安い金額に設定している会社は注意が必要です。
仲介手数料が大幅に安い不動産会社のリスク
仲介手数料を0円とするなど、金額があまりにも安い不動産会社は、囲い込みのリスクが懸念されます。
囲い込みとは別の不動産会社に買主を取られないよう、すでに売却したなどと嘘の情報を伝える行為です。
不動産会社は売主と買主を自社で見つけると、双方から仲介手数料を受け取れるため、仲介を通じて利益が多く入ります。
顧客の囲い込みをおこなうと購入希望者が見つかる可能性が低くなり、売却活動の長期化にともなう不動産価格の値下げが必要になるリスクがあります。
本来であれば売却可能だった金額で売れなかった結果、売却益が少なくなることが予想されるため、仲介手数料が安いからと安易に飛びつくのはリスクが大きいと言えるでしょう。
リスクを回避するには信頼できる不動産会社を選ぶこと
リスクを避け不動産売却を成功させるためには、仲介手数料の安さだけでなく、信頼のおける不動産会社を選ぶことが大切です。
売却相談などを通じて売却活動を積極的におこなってくれるか、誠実な対応が期待できるかなどのポイントで判断すると、信用できる不動産会社を探しやすくなります。
仲介手数料を安く設定している不動産会社でも信頼して売却活動を任せられる会社があることも事実です。
その背景には企業努力がある可能性もあるため、手数料が安い理由を事前に確認しておくことが重要です。
まとめ
仲介手数料とは、不動産売買において仲介業務を担当した不動産会社に支払う成功報酬です。
計算方法は不動産の売却代金によって異なり、高額請求を防ぐために上限金額が設定されています。
仲介手数料の安さだけで判断すると囲い込みのリスクが高まるため、信頼できる不動産会社を選びましょう。
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不動産売却の査定の種類は?相場の調べ方も解説
不動産売却を成功させるためのポイントの一つが、適正価格で売りに出すことです。
しかし、土地や建物には定価がないため、価格設定でお悩みになる方も少なくありません。
そこで、相場を調べる方法や査定の種類について解説するので、土地や建物の売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
査定に出すなら知っておきたい不動産売却相場の調べ方
まずは、不動産の価格相場をご自身で調べる方法について解説します。
レインズ・マーケット・インフォメーションを利用する
相場を把握する方法としてまず挙げられるのが、レインズ・マーケット・インフォメーションを利用することです。
レインズは、不動産会社専用の物件情報サイトなので、基本的には会員の不動産会社しか情報を閲覧することができません。
しかし、レインズ・マーケット・インフォメーションなら、インターネット環境があれば、そういった不動産会社でなくても利用することが可能です。
そこには、実際に取引された価格が掲載されているので、売りたい不動産の類似物件をもとに、相場を調べることができるでしょう。
不動産情報ライブラリを活用する
不動産情報ライブラリを活用することにより、査定前に相場をチェックすることもできます。
不動産情報ライブラリとは、国土交通省が開始した、まだ新しいサービスです。
土地総合情報システムと、地価公示や都道府県地価調査を統合したもので、2024年4月1日より運用が始まりました。
2005年以降に取引された、土地や建物の成約価格も調べることが可能です。
これは、アンケート調査をもとに価格が公表されていますが、回答した方の個人情報は伏せられています。
また、約120万件の調査結果をもとに情報が掲載されているので、査定前に効率的に相場を調べることができるでしょう。
土地や建物のポータルサイトを利用する
ポータルサイトを利用し、相場を調べることも可能です。
土地や建物を売却するとき、ポータルサイトに物件の情報を掲載して買主を見つけます。
その中では、売却する土地や建物の価格だけでなく、写真や周辺環境の情報なども掲載することが可能です。
そのため、ポータルサイトで類似物件を探すと、いくらで売りに出されているのかを調査できます。
類似物件とは、立地や間取り、築年数や敷地面積などが似ている物件のことです。
同じような土地や建物の価格が、いくらなのかを把握しておけば、査定結果と比較することができるでしょう。
それらの相場を知ることによって、適正価格で売り出すことができます。
固定資産評価額から確認する
土地の相場は、固定資産評価額をもとに調べることができます。
評価額は、公示地価の70%ほどとなるのが一般的です。
公示地価は、国土交通省が定める1㎡当たりの土地の価格を指します。
固定資産評価額から相場を把握する場合、用いる計算式は下記のとおりです。
固定資産評価額÷0.7
たとえば、評価額が1,000万円の場合、1,428万円となります。
不動産売却における机上査定とは?
続いて、机上査定とはどのようなものなのかについて解説します。
机上査定とは?
机上査定とは、売主から提供された情報や登記事項証明書などの書類を用いて、結果を算出する方法です。
これは、現地に足を運ばない方法なので、書類上の情報をもとにします。
そのため、依頼から結果の算出までの期間が短いのがメリットです。
一般的には3日以内、早ければその日のうちに、おおよその金額が算出できるでしょう。
机上査定での算出方法
机上査定の算出結果は、書類上の情報が根拠となります。
類似物件の過去の取引事例や固定資産評価額、地目や土地の大きさも考慮されるのが特徴です。
マンションの場合、状況によっては、精度の高い査定をおこなうこともできます。
しかし、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなりやすいことに注意が必要です。
向いている方
机上査定に向いているのは、早く結果を知りたい方やおおよその金額で良い方です。
先述のとおり、机上査定では、現地に足を運ぶことなく結果を算出します。
そのため、スピーディーに結果を知りたい方や目安の金額を把握しておきたい方などにおすすめです。
また、不動産会社が調査のために現地に訪問する際は、売主も立ち会う必要があります。
しかし、売却したい土地や建物が遠方にあったり、立ち会いのスケジュールが立てられなかったりする方もいらっしゃるでしょう。
また、忙しくて訪問査定を受けるのが難しいという方でも、売却価格を気軽に知ることができます。
注意点
机上査定の注意点は、精度が低くなる可能性があることです。
先述のとおり、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなる可能性があります。
現実的な価格を把握できないこともあるので、目安の金額として考えることがポイントです。
不動産売却における訪問査定とは?
最後に、訪問査定とはどのようなものなのかについて解説します。
訪問査定とは?
訪問査定とは、実際に現地を見てから結果を算出する方法です。
まずは、机上査定での調査をおこない、そのあとに、売却したい土地や建物を見学しにいきます。
訪問査定の場合、建物の状態や日当たりの良し悪し、周辺環境などを考慮することが可能です。
それ以外にも、机上査定では把握できないポイントも含めて調査をおこなうので、精度の高い結果が期待できます。
訪問査定での算出方法
訪問査定は、売却したい不動産の実物を目視で調査した結果をもとに価格を算出します。
それにより、日当たりや風通しの良さ、水はけの良し悪しなどは、実際に現地を見ないと把握することができないことも査定に反映させることができます。
また、周辺環境においては、道路状況や高低差、騒音や異臭なども同様です。
これらの情報を取り入れることで、より精度の高い査定をすることが可能となります。
向いている方
訪問査定に向いているのは、不動産売却をすることが決まっている方です。
訪問査定は、より精度の高い結果が期待できるので、査定結果をもとに、販売活動を開始することもできます。
また、現実的な数字を知りたい方も訪問査定が適しているでしょう。
不動産売却が決定している場合は、机上査定をおこなわず、最初から訪問査定を選ぶケースもあります。
注意点
訪問査定の注意点は、結果が出るまでに時間がかかることです。
現地に足を運んで調査をおこなうため、数週間かかることもあります。
当日は、売主も原則立ち会いが必要なので、スケジュール調整が必要なこともデメリットとなるでしょう。
また、必要書類を揃えたり、設備の修繕をおこなったりと、当日までに準備しなくてはならないことも多いです。
主な必要書類は、登記簿謄本や公図、購入時の売買契約書や間取り図などです。
しかし、これらのような売却する不動産に関する書類が揃っていると、より精度の高い調査がおこなえるので、可能な限り準備なさってください。
そして、居住中の不動産で査定をおこなうのであれば、室内の整理整頓や不用品の処分もおこなっておくのがおすすめです。
まとめ
不動産の相場をご自身で調べる方法は、レインズや不動産情報ライブラリの活用、ポータルサイトで類似物件を検索することなどが挙げられます。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
目次
不動産売却時の減価償却とは?計算方法や注意点も解説
不動産を売却すると、税金の支払いや確定申告が必要になることがあります。
税金の計算では、減価償却費が重要となるため、あらかじめ李位階を深めておくことがポイントです。
今回は、不動産売却時の減価償却とはなにか、計算方法や注意点について解説するので、不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産売却をするなら知っておきたい減価償却費とは?
まずは、減価償却費とはなにかについて解説します。
減価償却の狙いとは?
減価償却とは、経年劣化により価値が減少する資産に対して用いられるものです。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
土地や建物の売却でかかる税金とは?
不動産を売って利益が出たときにかかる税金が、譲渡所得税というものです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
不動産売却との関係性は?
不動産売却において、減価償却費が関係するのは取得費の部分です。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
不動産売却における減価償却費の計算方法
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
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不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
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不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
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不動産を売却するにあたり、仲介手数料の相場を把握しておきたい方はいるでしょう。
仲介手数料は不動産の売却代金に応じて変化するため、相場と呼べる指標は存在しません。
その代わり、宅建業法では上限金額が設定されており、いくらまで請求される可能性があるか計算することは可能です。
不動産の売却時に仲介手数料がいくらかかるか目安を知りたい方は、上限金額を参考にすると良いでしょう。
仲介手数料は不動産の売却代金に応じて変化するため、相場と呼べる指標は存在しません。
その代わり、宅建業法では上限金額が設定されており、いくらまで請求される可能性があるか計算することは可能です。
不動産の売却時に仲介手数料がいくらかかるか目安を知りたい方は、上限金額を参考にすると良いでしょう。
仲介手数料の上限金額の計算方法とは
仲介手数料の上限金額は、不動産の売却代金によって異なる計算方法を用いて求められます。
計算方法は「200万円以下」と「200万円超え~400万円以下」そして「400万円超え」の3段階に応じた3パターンです。
●200万円以下:不動産の売却代金 × 5% + 消費税
●200万円超え~400万円以下:不動産の売却代金 × 4% + 2万円 + 消費税
●400万円超え:不動産の売却代金 × 3% + 6万円 + 消費税
不動産の売却代金はすべて税抜きの金額を用いて計算してみてください。
仲介手数料の計算方法に対する理解を深めるためにも、具体的な数値を用いて計算してみましょう。
計算方法は「200万円以下」と「200万円超え~400万円以下」そして「400万円超え」の3段階に応じた3パターンです。
●200万円以下:不動産の売却代金 × 5% + 消費税
●200万円超え~400万円以下:不動産の売却代金 × 4% + 2万円 + 消費税
●400万円超え:不動産の売却代金 × 3% + 6万円 + 消費税
不動産の売却代金はすべて税抜きの金額を用いて計算してみてください。
仲介手数料の計算方法に対する理解を深めるためにも、具体的な数値を用いて計算してみましょう。
仲介手数料の計算例
仲介手数料の計算方法に慣れるためにも、2,500万円で不動産を売却したと仮定します。
このときの仲介手数料は、以下の計算式で求められる金額が上限となります。
2,500万円 × 0.03 + 6万円 × 1.1 = 81万6,000円
仲介手数料の計算に慣れておくと、不動産会社から請求された金額が正確かどうか判断できるため、ぜひ覚えておいてください。
このときの仲介手数料は、以下の計算式で求められる金額が上限となります。
2,500万円 × 0.03 + 6万円 × 1.1 = 81万6,000円
仲介手数料の計算に慣れておくと、不動産会社から請求された金額が正確かどうか判断できるため、ぜひ覚えておいてください。
低廉な不動産を対象とした仲介手数料の特例制度
2019年8月30日の法改正にともない、不動産の仲介手数料制度の一部が変更されました。
これにより、売却する不動産が低廉な空き家などに該当するケースでは、従来の上限金額を超える税込み33万円まで仲介手数料を請求できるようになります。
低廉とは価格が安いことを意味し、不動産業界においては価格が800万円未満の物件を表します。
仲介手数料制度の変更による上限金額の変化について、不動産の売却代金を200万円・400万円・700万円の3パターンに分けて比較してみましょう。
従来の計算方法を用いると、不動産の売却代金が200万円のケースは11万円、400万円のケースでは19万8,000円、700万円では29万7,000円でした。
法改正以降はすべてのケースにおいて33万円まで請求可能となり、上限金額には3万3,000円~22万円もの差が生じています。
売却代金が安い不動産ほど仲介手数料として支払う金額が高くなることを覚えておきましょう。
これにより、売却する不動産が低廉な空き家などに該当するケースでは、従来の上限金額を超える税込み33万円まで仲介手数料を請求できるようになります。
低廉とは価格が安いことを意味し、不動産業界においては価格が800万円未満の物件を表します。
仲介手数料制度の変更による上限金額の変化について、不動産の売却代金を200万円・400万円・700万円の3パターンに分けて比較してみましょう。
従来の計算方法を用いると、不動産の売却代金が200万円のケースは11万円、400万円のケースでは19万8,000円、700万円では29万7,000円でした。
法改正以降はすべてのケースにおいて33万円まで請求可能となり、上限金額には3万3,000円~22万円もの差が生じています。
売却代金が安い不動産ほど仲介手数料として支払う金額が高くなることを覚えておきましょう。
仲介手数料だけを基準に不動産の売却依頼先を決めるリスク
不動産売却において仲介手数料の高さはネックで、少しでも安く抑えたいと思うことでしょう。
「仲介手数料0円」や低価格を売りにして集客を図る不動産会社もあり、低コストで不動産取引できる会社を選びたくなる気持ちもわかります。
しかし、仲介手数料は不動産会社の利益となるため、あまりにも安い金額に設定している会社は注意が必要です。
仲介手数料が大幅に安い不動産会社のリスク
仲介手数料を0円とするなど、金額があまりにも安い不動産会社は、囲い込みのリスクが懸念されます。
囲い込みとは別の不動産会社に買主を取られないよう、すでに売却したなどと嘘の情報を伝える行為です。
不動産会社は売主と買主を自社で見つけると、双方から仲介手数料を受け取れるため、仲介を通じて利益が多く入ります。
顧客の囲い込みをおこなうと購入希望者が見つかる可能性が低くなり、売却活動の長期化にともなう不動産価格の値下げが必要になるリスクがあります。
本来であれば売却可能だった金額で売れなかった結果、売却益が少なくなることが予想されるため、仲介手数料が安いからと安易に飛びつくのはリスクが大きいと言えるでしょう。
リスクを回避するには信頼できる不動産会社を選ぶこと
リスクを避け不動産売却を成功させるためには、仲介手数料の安さだけでなく、信頼のおける不動産会社を選ぶことが大切です。
売却相談などを通じて売却活動を積極的におこなってくれるか、誠実な対応が期待できるかなどのポイントで判断すると、信用できる不動産会社を探しやすくなります。
仲介手数料を安く設定している不動産会社でも信頼して売却活動を任せられる会社があることも事実です。
その背景には企業努力がある可能性もあるため、手数料が安い理由を事前に確認しておくことが重要です。
まとめ
仲介手数料とは、不動産売買において仲介業務を担当した不動産会社に支払う成功報酬です。
計算方法は不動産の売却代金によって異なり、高額請求を防ぐために上限金額が設定されています。
仲介手数料の安さだけで判断すると囲い込みのリスクが高まるため、信頼できる不動産会社を選びましょう。
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不動産売却の査定の種類は?相場の調べ方も解説
不動産売却を成功させるためのポイントの一つが、適正価格で売りに出すことです。
しかし、土地や建物には定価がないため、価格設定でお悩みになる方も少なくありません。
そこで、相場を調べる方法や査定の種類について解説するので、土地や建物の売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
査定に出すなら知っておきたい不動産売却相場の調べ方
まずは、不動産の価格相場をご自身で調べる方法について解説します。
レインズ・マーケット・インフォメーションを利用する
相場を把握する方法としてまず挙げられるのが、レインズ・マーケット・インフォメーションを利用することです。
レインズは、不動産会社専用の物件情報サイトなので、基本的には会員の不動産会社しか情報を閲覧することができません。
しかし、レインズ・マーケット・インフォメーションなら、インターネット環境があれば、そういった不動産会社でなくても利用することが可能です。
そこには、実際に取引された価格が掲載されているので、売りたい不動産の類似物件をもとに、相場を調べることができるでしょう。
不動産情報ライブラリを活用する
不動産情報ライブラリを活用することにより、査定前に相場をチェックすることもできます。
不動産情報ライブラリとは、国土交通省が開始した、まだ新しいサービスです。
土地総合情報システムと、地価公示や都道府県地価調査を統合したもので、2024年4月1日より運用が始まりました。
2005年以降に取引された、土地や建物の成約価格も調べることが可能です。
これは、アンケート調査をもとに価格が公表されていますが、回答した方の個人情報は伏せられています。
また、約120万件の調査結果をもとに情報が掲載されているので、査定前に効率的に相場を調べることができるでしょう。
土地や建物のポータルサイトを利用する
ポータルサイトを利用し、相場を調べることも可能です。
土地や建物を売却するとき、ポータルサイトに物件の情報を掲載して買主を見つけます。
その中では、売却する土地や建物の価格だけでなく、写真や周辺環境の情報なども掲載することが可能です。
そのため、ポータルサイトで類似物件を探すと、いくらで売りに出されているのかを調査できます。
類似物件とは、立地や間取り、築年数や敷地面積などが似ている物件のことです。
同じような土地や建物の価格が、いくらなのかを把握しておけば、査定結果と比較することができるでしょう。
それらの相場を知ることによって、適正価格で売り出すことができます。
固定資産評価額から確認する
土地の相場は、固定資産評価額をもとに調べることができます。
評価額は、公示地価の70%ほどとなるのが一般的です。
公示地価は、国土交通省が定める1㎡当たりの土地の価格を指します。
固定資産評価額から相場を把握する場合、用いる計算式は下記のとおりです。
固定資産評価額÷0.7
たとえば、評価額が1,000万円の場合、1,428万円となります。
不動産売却における机上査定とは?
続いて、机上査定とはどのようなものなのかについて解説します。
机上査定とは?
机上査定とは、売主から提供された情報や登記事項証明書などの書類を用いて、結果を算出する方法です。
これは、現地に足を運ばない方法なので、書類上の情報をもとにします。
そのため、依頼から結果の算出までの期間が短いのがメリットです。
一般的には3日以内、早ければその日のうちに、おおよその金額が算出できるでしょう。
机上査定での算出方法
机上査定の算出結果は、書類上の情報が根拠となります。
類似物件の過去の取引事例や固定資産評価額、地目や土地の大きさも考慮されるのが特徴です。
マンションの場合、状況によっては、精度の高い査定をおこなうこともできます。
しかし、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなりやすいことに注意が必要です。
向いている方
机上査定に向いているのは、早く結果を知りたい方やおおよその金額で良い方です。
先述のとおり、机上査定では、現地に足を運ぶことなく結果を算出します。
そのため、スピーディーに結果を知りたい方や目安の金額を把握しておきたい方などにおすすめです。
また、不動産会社が調査のために現地に訪問する際は、売主も立ち会う必要があります。
しかし、売却したい土地や建物が遠方にあったり、立ち会いのスケジュールが立てられなかったりする方もいらっしゃるでしょう。
また、忙しくて訪問査定を受けるのが難しいという方でも、売却価格を気軽に知ることができます。
注意点
机上査定の注意点は、精度が低くなる可能性があることです。
先述のとおり、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなる可能性があります。
現実的な価格を把握できないこともあるので、目安の金額として考えることがポイントです。
不動産売却における訪問査定とは?
最後に、訪問査定とはどのようなものなのかについて解説します。
訪問査定とは?
訪問査定とは、実際に現地を見てから結果を算出する方法です。
まずは、机上査定での調査をおこない、そのあとに、売却したい土地や建物を見学しにいきます。
訪問査定の場合、建物の状態や日当たりの良し悪し、周辺環境などを考慮することが可能です。
それ以外にも、机上査定では把握できないポイントも含めて調査をおこなうので、精度の高い結果が期待できます。
訪問査定での算出方法
訪問査定は、売却したい不動産の実物を目視で調査した結果をもとに価格を算出します。
それにより、日当たりや風通しの良さ、水はけの良し悪しなどは、実際に現地を見ないと把握することができないことも査定に反映させることができます。
また、周辺環境においては、道路状況や高低差、騒音や異臭なども同様です。
これらの情報を取り入れることで、より精度の高い査定をすることが可能となります。
向いている方
訪問査定に向いているのは、不動産売却をすることが決まっている方です。
訪問査定は、より精度の高い結果が期待できるので、査定結果をもとに、販売活動を開始することもできます。
また、現実的な数字を知りたい方も訪問査定が適しているでしょう。
不動産売却が決定している場合は、机上査定をおこなわず、最初から訪問査定を選ぶケースもあります。
注意点
訪問査定の注意点は、結果が出るまでに時間がかかることです。
現地に足を運んで調査をおこなうため、数週間かかることもあります。
当日は、売主も原則立ち会いが必要なので、スケジュール調整が必要なこともデメリットとなるでしょう。
また、必要書類を揃えたり、設備の修繕をおこなったりと、当日までに準備しなくてはならないことも多いです。
主な必要書類は、登記簿謄本や公図、購入時の売買契約書や間取り図などです。
しかし、これらのような売却する不動産に関する書類が揃っていると、より精度の高い調査がおこなえるので、可能な限り準備なさってください。
そして、居住中の不動産で査定をおこなうのであれば、室内の整理整頓や不用品の処分もおこなっておくのがおすすめです。
まとめ
不動産の相場をご自身で調べる方法は、レインズや不動産情報ライブラリの活用、ポータルサイトで類似物件を検索することなどが挙げられます。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
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不動産売却時の減価償却とは?計算方法や注意点も解説
不動産を売却すると、税金の支払いや確定申告が必要になることがあります。
税金の計算では、減価償却費が重要となるため、あらかじめ李位階を深めておくことがポイントです。
今回は、不動産売却時の減価償却とはなにか、計算方法や注意点について解説するので、不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産売却をするなら知っておきたい減価償却費とは?
まずは、減価償却費とはなにかについて解説します。
減価償却の狙いとは?
減価償却とは、経年劣化により価値が減少する資産に対して用いられるものです。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
土地や建物の売却でかかる税金とは?
不動産を売って利益が出たときにかかる税金が、譲渡所得税というものです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
不動産売却との関係性は?
不動産売却において、減価償却費が関係するのは取得費の部分です。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
不動産売却における減価償却費の計算方法
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
目次
不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
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不動産売却において仲介手数料の高さはネックで、少しでも安く抑えたいと思うことでしょう。
「仲介手数料0円」や低価格を売りにして集客を図る不動産会社もあり、低コストで不動産取引できる会社を選びたくなる気持ちもわかります。
しかし、仲介手数料は不動産会社の利益となるため、あまりにも安い金額に設定している会社は注意が必要です。
「仲介手数料0円」や低価格を売りにして集客を図る不動産会社もあり、低コストで不動産取引できる会社を選びたくなる気持ちもわかります。
しかし、仲介手数料は不動産会社の利益となるため、あまりにも安い金額に設定している会社は注意が必要です。
仲介手数料が大幅に安い不動産会社のリスク
仲介手数料を0円とするなど、金額があまりにも安い不動産会社は、囲い込みのリスクが懸念されます。
囲い込みとは別の不動産会社に買主を取られないよう、すでに売却したなどと嘘の情報を伝える行為です。
不動産会社は売主と買主を自社で見つけると、双方から仲介手数料を受け取れるため、仲介を通じて利益が多く入ります。
顧客の囲い込みをおこなうと購入希望者が見つかる可能性が低くなり、売却活動の長期化にともなう不動産価格の値下げが必要になるリスクがあります。
本来であれば売却可能だった金額で売れなかった結果、売却益が少なくなることが予想されるため、仲介手数料が安いからと安易に飛びつくのはリスクが大きいと言えるでしょう。
囲い込みとは別の不動産会社に買主を取られないよう、すでに売却したなどと嘘の情報を伝える行為です。
不動産会社は売主と買主を自社で見つけると、双方から仲介手数料を受け取れるため、仲介を通じて利益が多く入ります。
顧客の囲い込みをおこなうと購入希望者が見つかる可能性が低くなり、売却活動の長期化にともなう不動産価格の値下げが必要になるリスクがあります。
本来であれば売却可能だった金額で売れなかった結果、売却益が少なくなることが予想されるため、仲介手数料が安いからと安易に飛びつくのはリスクが大きいと言えるでしょう。
リスクを回避するには信頼できる不動産会社を選ぶこと
リスクを避け不動産売却を成功させるためには、仲介手数料の安さだけでなく、信頼のおける不動産会社を選ぶことが大切です。
売却相談などを通じて売却活動を積極的におこなってくれるか、誠実な対応が期待できるかなどのポイントで判断すると、信用できる不動産会社を探しやすくなります。
仲介手数料を安く設定している不動産会社でも信頼して売却活動を任せられる会社があることも事実です。
その背景には企業努力がある可能性もあるため、手数料が安い理由を事前に確認しておくことが重要です。
売却相談などを通じて売却活動を積極的におこなってくれるか、誠実な対応が期待できるかなどのポイントで判断すると、信用できる不動産会社を探しやすくなります。
仲介手数料を安く設定している不動産会社でも信頼して売却活動を任せられる会社があることも事実です。
その背景には企業努力がある可能性もあるため、手数料が安い理由を事前に確認しておくことが重要です。
まとめ
仲介手数料とは、不動産売買において仲介業務を担当した不動産会社に支払う成功報酬です。
計算方法は不動産の売却代金によって異なり、高額請求を防ぐために上限金額が設定されています。
仲介手数料の安さだけで判断すると囲い込みのリスクが高まるため、信頼できる不動産会社を選びましょう。
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仲介手数料とは、不動産売買において仲介業務を担当した不動産会社に支払う成功報酬です。
計算方法は不動産の売却代金によって異なり、高額請求を防ぐために上限金額が設定されています。
仲介手数料の安さだけで判断すると囲い込みのリスクが高まるため、信頼できる不動産会社を選びましょう。
計算方法は不動産の売却代金によって異なり、高額請求を防ぐために上限金額が設定されています。
仲介手数料の安さだけで判断すると囲い込みのリスクが高まるため、信頼できる不動産会社を選びましょう。
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不動産売却の査定の種類は?相場の調べ方も解説
不動産売却を成功させるためのポイントの一つが、適正価格で売りに出すことです。
しかし、土地や建物には定価がないため、価格設定でお悩みになる方も少なくありません。
そこで、相場を調べる方法や査定の種類について解説するので、土地や建物の売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
しかし、土地や建物には定価がないため、価格設定でお悩みになる方も少なくありません。
そこで、相場を調べる方法や査定の種類について解説するので、土地や建物の売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
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査定に出すなら知っておきたい不動産売却相場の調べ方
まずは、不動産の価格相場をご自身で調べる方法について解説します。
レインズ・マーケット・インフォメーションを利用する
相場を把握する方法としてまず挙げられるのが、レインズ・マーケット・インフォメーションを利用することです。
レインズは、不動産会社専用の物件情報サイトなので、基本的には会員の不動産会社しか情報を閲覧することができません。
しかし、レインズ・マーケット・インフォメーションなら、インターネット環境があれば、そういった不動産会社でなくても利用することが可能です。
そこには、実際に取引された価格が掲載されているので、売りたい不動産の類似物件をもとに、相場を調べることができるでしょう。
不動産情報ライブラリを活用する
不動産情報ライブラリを活用することにより、査定前に相場をチェックすることもできます。
不動産情報ライブラリとは、国土交通省が開始した、まだ新しいサービスです。
土地総合情報システムと、地価公示や都道府県地価調査を統合したもので、2024年4月1日より運用が始まりました。
2005年以降に取引された、土地や建物の成約価格も調べることが可能です。
これは、アンケート調査をもとに価格が公表されていますが、回答した方の個人情報は伏せられています。
また、約120万件の調査結果をもとに情報が掲載されているので、査定前に効率的に相場を調べることができるでしょう。
土地や建物のポータルサイトを利用する
ポータルサイトを利用し、相場を調べることも可能です。
土地や建物を売却するとき、ポータルサイトに物件の情報を掲載して買主を見つけます。
その中では、売却する土地や建物の価格だけでなく、写真や周辺環境の情報なども掲載することが可能です。
そのため、ポータルサイトで類似物件を探すと、いくらで売りに出されているのかを調査できます。
類似物件とは、立地や間取り、築年数や敷地面積などが似ている物件のことです。
同じような土地や建物の価格が、いくらなのかを把握しておけば、査定結果と比較することができるでしょう。
それらの相場を知ることによって、適正価格で売り出すことができます。
固定資産評価額から確認する
土地の相場は、固定資産評価額をもとに調べることができます。
評価額は、公示地価の70%ほどとなるのが一般的です。
公示地価は、国土交通省が定める1㎡当たりの土地の価格を指します。
固定資産評価額から相場を把握する場合、用いる計算式は下記のとおりです。
固定資産評価額÷0.7
たとえば、評価額が1,000万円の場合、1,428万円となります。
不動産売却における机上査定とは?
続いて、机上査定とはどのようなものなのかについて解説します。
机上査定とは?
机上査定とは、売主から提供された情報や登記事項証明書などの書類を用いて、結果を算出する方法です。
これは、現地に足を運ばない方法なので、書類上の情報をもとにします。
そのため、依頼から結果の算出までの期間が短いのがメリットです。
一般的には3日以内、早ければその日のうちに、おおよその金額が算出できるでしょう。
机上査定での算出方法
机上査定の算出結果は、書類上の情報が根拠となります。
類似物件の過去の取引事例や固定資産評価額、地目や土地の大きさも考慮されるのが特徴です。
マンションの場合、状況によっては、精度の高い査定をおこなうこともできます。
しかし、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなりやすいことに注意が必要です。
向いている方
机上査定に向いているのは、早く結果を知りたい方やおおよその金額で良い方です。
先述のとおり、机上査定では、現地に足を運ぶことなく結果を算出します。
そのため、スピーディーに結果を知りたい方や目安の金額を把握しておきたい方などにおすすめです。
また、不動産会社が調査のために現地に訪問する際は、売主も立ち会う必要があります。
しかし、売却したい土地や建物が遠方にあったり、立ち会いのスケジュールが立てられなかったりする方もいらっしゃるでしょう。
また、忙しくて訪問査定を受けるのが難しいという方でも、売却価格を気軽に知ることができます。
注意点
机上査定の注意点は、精度が低くなる可能性があることです。
先述のとおり、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなる可能性があります。
現実的な価格を把握できないこともあるので、目安の金額として考えることがポイントです。
不動産売却における訪問査定とは?
最後に、訪問査定とはどのようなものなのかについて解説します。
訪問査定とは?
訪問査定とは、実際に現地を見てから結果を算出する方法です。
まずは、机上査定での調査をおこない、そのあとに、売却したい土地や建物を見学しにいきます。
訪問査定の場合、建物の状態や日当たりの良し悪し、周辺環境などを考慮することが可能です。
それ以外にも、机上査定では把握できないポイントも含めて調査をおこなうので、精度の高い結果が期待できます。
訪問査定での算出方法
訪問査定は、売却したい不動産の実物を目視で調査した結果をもとに価格を算出します。
それにより、日当たりや風通しの良さ、水はけの良し悪しなどは、実際に現地を見ないと把握することができないことも査定に反映させることができます。
また、周辺環境においては、道路状況や高低差、騒音や異臭なども同様です。
これらの情報を取り入れることで、より精度の高い査定をすることが可能となります。
向いている方
訪問査定に向いているのは、不動産売却をすることが決まっている方です。
訪問査定は、より精度の高い結果が期待できるので、査定結果をもとに、販売活動を開始することもできます。
また、現実的な数字を知りたい方も訪問査定が適しているでしょう。
不動産売却が決定している場合は、机上査定をおこなわず、最初から訪問査定を選ぶケースもあります。
注意点
訪問査定の注意点は、結果が出るまでに時間がかかることです。
現地に足を運んで調査をおこなうため、数週間かかることもあります。
当日は、売主も原則立ち会いが必要なので、スケジュール調整が必要なこともデメリットとなるでしょう。
また、必要書類を揃えたり、設備の修繕をおこなったりと、当日までに準備しなくてはならないことも多いです。
主な必要書類は、登記簿謄本や公図、購入時の売買契約書や間取り図などです。
しかし、これらのような売却する不動産に関する書類が揃っていると、より精度の高い調査がおこなえるので、可能な限り準備なさってください。
そして、居住中の不動産で査定をおこなうのであれば、室内の整理整頓や不用品の処分もおこなっておくのがおすすめです。
まとめ
不動産の相場をご自身で調べる方法は、レインズや不動産情報ライブラリの活用、ポータルサイトで類似物件を検索することなどが挙げられます。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
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不動産売却時の減価償却とは?計算方法や注意点も解説
不動産を売却すると、税金の支払いや確定申告が必要になることがあります。
税金の計算では、減価償却費が重要となるため、あらかじめ李位階を深めておくことがポイントです。
今回は、不動産売却時の減価償却とはなにか、計算方法や注意点について解説するので、不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産売却をするなら知っておきたい減価償却費とは?
まずは、減価償却費とはなにかについて解説します。
減価償却の狙いとは?
減価償却とは、経年劣化により価値が減少する資産に対して用いられるものです。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
土地や建物の売却でかかる税金とは?
不動産を売って利益が出たときにかかる税金が、譲渡所得税というものです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
不動産売却との関係性は?
不動産売却において、減価償却費が関係するのは取得費の部分です。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
不動産売却における減価償却費の計算方法
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
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不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
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不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
まずは、不動産の価格相場をご自身で調べる方法について解説します。
レインズ・マーケット・インフォメーションを利用する
相場を把握する方法としてまず挙げられるのが、レインズ・マーケット・インフォメーションを利用することです。
レインズは、不動産会社専用の物件情報サイトなので、基本的には会員の不動産会社しか情報を閲覧することができません。
しかし、レインズ・マーケット・インフォメーションなら、インターネット環境があれば、そういった不動産会社でなくても利用することが可能です。
そこには、実際に取引された価格が掲載されているので、売りたい不動産の類似物件をもとに、相場を調べることができるでしょう。
レインズは、不動産会社専用の物件情報サイトなので、基本的には会員の不動産会社しか情報を閲覧することができません。
しかし、レインズ・マーケット・インフォメーションなら、インターネット環境があれば、そういった不動産会社でなくても利用することが可能です。
そこには、実際に取引された価格が掲載されているので、売りたい不動産の類似物件をもとに、相場を調べることができるでしょう。
不動産情報ライブラリを活用する
不動産情報ライブラリを活用することにより、査定前に相場をチェックすることもできます。
不動産情報ライブラリとは、国土交通省が開始した、まだ新しいサービスです。
土地総合情報システムと、地価公示や都道府県地価調査を統合したもので、2024年4月1日より運用が始まりました。
2005年以降に取引された、土地や建物の成約価格も調べることが可能です。
これは、アンケート調査をもとに価格が公表されていますが、回答した方の個人情報は伏せられています。
また、約120万件の調査結果をもとに情報が掲載されているので、査定前に効率的に相場を調べることができるでしょう。
不動産情報ライブラリとは、国土交通省が開始した、まだ新しいサービスです。
土地総合情報システムと、地価公示や都道府県地価調査を統合したもので、2024年4月1日より運用が始まりました。
2005年以降に取引された、土地や建物の成約価格も調べることが可能です。
これは、アンケート調査をもとに価格が公表されていますが、回答した方の個人情報は伏せられています。
また、約120万件の調査結果をもとに情報が掲載されているので、査定前に効率的に相場を調べることができるでしょう。
土地や建物のポータルサイトを利用する
ポータルサイトを利用し、相場を調べることも可能です。
土地や建物を売却するとき、ポータルサイトに物件の情報を掲載して買主を見つけます。
その中では、売却する土地や建物の価格だけでなく、写真や周辺環境の情報なども掲載することが可能です。
そのため、ポータルサイトで類似物件を探すと、いくらで売りに出されているのかを調査できます。
類似物件とは、立地や間取り、築年数や敷地面積などが似ている物件のことです。
同じような土地や建物の価格が、いくらなのかを把握しておけば、査定結果と比較することができるでしょう。
それらの相場を知ることによって、適正価格で売り出すことができます。
土地や建物を売却するとき、ポータルサイトに物件の情報を掲載して買主を見つけます。
その中では、売却する土地や建物の価格だけでなく、写真や周辺環境の情報なども掲載することが可能です。
そのため、ポータルサイトで類似物件を探すと、いくらで売りに出されているのかを調査できます。
類似物件とは、立地や間取り、築年数や敷地面積などが似ている物件のことです。
同じような土地や建物の価格が、いくらなのかを把握しておけば、査定結果と比較することができるでしょう。
それらの相場を知ることによって、適正価格で売り出すことができます。
固定資産評価額から確認する
土地の相場は、固定資産評価額をもとに調べることができます。
評価額は、公示地価の70%ほどとなるのが一般的です。
公示地価は、国土交通省が定める1㎡当たりの土地の価格を指します。
固定資産評価額から相場を把握する場合、用いる計算式は下記のとおりです。
固定資産評価額÷0.7
たとえば、評価額が1,000万円の場合、1,428万円となります。
評価額は、公示地価の70%ほどとなるのが一般的です。
公示地価は、国土交通省が定める1㎡当たりの土地の価格を指します。
固定資産評価額から相場を把握する場合、用いる計算式は下記のとおりです。
固定資産評価額÷0.7
たとえば、評価額が1,000万円の場合、1,428万円となります。
不動産売却における机上査定とは?
続いて、机上査定とはどのようなものなのかについて解説します。
机上査定とは?
机上査定とは、売主から提供された情報や登記事項証明書などの書類を用いて、結果を算出する方法です。
これは、現地に足を運ばない方法なので、書類上の情報をもとにします。
そのため、依頼から結果の算出までの期間が短いのがメリットです。
一般的には3日以内、早ければその日のうちに、おおよその金額が算出できるでしょう。
机上査定での算出方法
机上査定の算出結果は、書類上の情報が根拠となります。
類似物件の過去の取引事例や固定資産評価額、地目や土地の大きさも考慮されるのが特徴です。
マンションの場合、状況によっては、精度の高い査定をおこなうこともできます。
しかし、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなりやすいことに注意が必要です。
向いている方
机上査定に向いているのは、早く結果を知りたい方やおおよその金額で良い方です。
先述のとおり、机上査定では、現地に足を運ぶことなく結果を算出します。
そのため、スピーディーに結果を知りたい方や目安の金額を把握しておきたい方などにおすすめです。
また、不動産会社が調査のために現地に訪問する際は、売主も立ち会う必要があります。
しかし、売却したい土地や建物が遠方にあったり、立ち会いのスケジュールが立てられなかったりする方もいらっしゃるでしょう。
また、忙しくて訪問査定を受けるのが難しいという方でも、売却価格を気軽に知ることができます。
注意点
机上査定の注意点は、精度が低くなる可能性があることです。
先述のとおり、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなる可能性があります。
現実的な価格を把握できないこともあるので、目安の金額として考えることがポイントです。
不動産売却における訪問査定とは?
最後に、訪問査定とはどのようなものなのかについて解説します。
訪問査定とは?
訪問査定とは、実際に現地を見てから結果を算出する方法です。
まずは、机上査定での調査をおこない、そのあとに、売却したい土地や建物を見学しにいきます。
訪問査定の場合、建物の状態や日当たりの良し悪し、周辺環境などを考慮することが可能です。
それ以外にも、机上査定では把握できないポイントも含めて調査をおこなうので、精度の高い結果が期待できます。
訪問査定での算出方法
訪問査定は、売却したい不動産の実物を目視で調査した結果をもとに価格を算出します。
それにより、日当たりや風通しの良さ、水はけの良し悪しなどは、実際に現地を見ないと把握することができないことも査定に反映させることができます。
また、周辺環境においては、道路状況や高低差、騒音や異臭なども同様です。
これらの情報を取り入れることで、より精度の高い査定をすることが可能となります。
向いている方
訪問査定に向いているのは、不動産売却をすることが決まっている方です。
訪問査定は、より精度の高い結果が期待できるので、査定結果をもとに、販売活動を開始することもできます。
また、現実的な数字を知りたい方も訪問査定が適しているでしょう。
不動産売却が決定している場合は、机上査定をおこなわず、最初から訪問査定を選ぶケースもあります。
注意点
訪問査定の注意点は、結果が出るまでに時間がかかることです。
現地に足を運んで調査をおこなうため、数週間かかることもあります。
当日は、売主も原則立ち会いが必要なので、スケジュール調整が必要なこともデメリットとなるでしょう。
また、必要書類を揃えたり、設備の修繕をおこなったりと、当日までに準備しなくてはならないことも多いです。
主な必要書類は、登記簿謄本や公図、購入時の売買契約書や間取り図などです。
しかし、これらのような売却する不動産に関する書類が揃っていると、より精度の高い調査がおこなえるので、可能な限り準備なさってください。
そして、居住中の不動産で査定をおこなうのであれば、室内の整理整頓や不用品の処分もおこなっておくのがおすすめです。
まとめ
不動産の相場をご自身で調べる方法は、レインズや不動産情報ライブラリの活用、ポータルサイトで類似物件を検索することなどが挙げられます。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
目次
不動産売却時の減価償却とは?計算方法や注意点も解説
不動産を売却すると、税金の支払いや確定申告が必要になることがあります。
税金の計算では、減価償却費が重要となるため、あらかじめ李位階を深めておくことがポイントです。
今回は、不動産売却時の減価償却とはなにか、計算方法や注意点について解説するので、不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産売却をするなら知っておきたい減価償却費とは?
まずは、減価償却費とはなにかについて解説します。
減価償却の狙いとは?
減価償却とは、経年劣化により価値が減少する資産に対して用いられるものです。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
土地や建物の売却でかかる税金とは?
不動産を売って利益が出たときにかかる税金が、譲渡所得税というものです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
不動産売却との関係性は?
不動産売却において、減価償却費が関係するのは取得費の部分です。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
不動産売却における減価償却費の計算方法
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
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不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
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不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
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続いて、机上査定とはどのようなものなのかについて解説します。
机上査定とは?
机上査定とは、売主から提供された情報や登記事項証明書などの書類を用いて、結果を算出する方法です。
これは、現地に足を運ばない方法なので、書類上の情報をもとにします。
そのため、依頼から結果の算出までの期間が短いのがメリットです。
一般的には3日以内、早ければその日のうちに、おおよその金額が算出できるでしょう。
これは、現地に足を運ばない方法なので、書類上の情報をもとにします。
そのため、依頼から結果の算出までの期間が短いのがメリットです。
一般的には3日以内、早ければその日のうちに、おおよその金額が算出できるでしょう。
机上査定での算出方法
机上査定の算出結果は、書類上の情報が根拠となります。
類似物件の過去の取引事例や固定資産評価額、地目や土地の大きさも考慮されるのが特徴です。
マンションの場合、状況によっては、精度の高い査定をおこなうこともできます。
しかし、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなりやすいことに注意が必要です。
類似物件の過去の取引事例や固定資産評価額、地目や土地の大きさも考慮されるのが特徴です。
マンションの場合、状況によっては、精度の高い査定をおこなうこともできます。
しかし、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなりやすいことに注意が必要です。
向いている方
机上査定に向いているのは、早く結果を知りたい方やおおよその金額で良い方です。
先述のとおり、机上査定では、現地に足を運ぶことなく結果を算出します。
そのため、スピーディーに結果を知りたい方や目安の金額を把握しておきたい方などにおすすめです。
また、不動産会社が調査のために現地に訪問する際は、売主も立ち会う必要があります。
しかし、売却したい土地や建物が遠方にあったり、立ち会いのスケジュールが立てられなかったりする方もいらっしゃるでしょう。
また、忙しくて訪問査定を受けるのが難しいという方でも、売却価格を気軽に知ることができます。
先述のとおり、机上査定では、現地に足を運ぶことなく結果を算出します。
そのため、スピーディーに結果を知りたい方や目安の金額を把握しておきたい方などにおすすめです。
また、不動産会社が調査のために現地に訪問する際は、売主も立ち会う必要があります。
しかし、売却したい土地や建物が遠方にあったり、立ち会いのスケジュールが立てられなかったりする方もいらっしゃるでしょう。
また、忙しくて訪問査定を受けるのが難しいという方でも、売却価格を気軽に知ることができます。
注意点
机上査定の注意点は、精度が低くなる可能性があることです。
先述のとおり、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなる可能性があります。
現実的な価格を把握できないこともあるので、目安の金額として考えることがポイントです。
先述のとおり、一戸建ては土地の特徴や周辺環境などが結果に影響するので、精度が低くなる可能性があります。
現実的な価格を把握できないこともあるので、目安の金額として考えることがポイントです。
不動産売却における訪問査定とは?
最後に、訪問査定とはどのようなものなのかについて解説します。
訪問査定とは?
訪問査定とは、実際に現地を見てから結果を算出する方法です。
まずは、机上査定での調査をおこない、そのあとに、売却したい土地や建物を見学しにいきます。
訪問査定の場合、建物の状態や日当たりの良し悪し、周辺環境などを考慮することが可能です。
それ以外にも、机上査定では把握できないポイントも含めて調査をおこなうので、精度の高い結果が期待できます。
訪問査定での算出方法
訪問査定は、売却したい不動産の実物を目視で調査した結果をもとに価格を算出します。
それにより、日当たりや風通しの良さ、水はけの良し悪しなどは、実際に現地を見ないと把握することができないことも査定に反映させることができます。
また、周辺環境においては、道路状況や高低差、騒音や異臭なども同様です。
これらの情報を取り入れることで、より精度の高い査定をすることが可能となります。
向いている方
訪問査定に向いているのは、不動産売却をすることが決まっている方です。
訪問査定は、より精度の高い結果が期待できるので、査定結果をもとに、販売活動を開始することもできます。
また、現実的な数字を知りたい方も訪問査定が適しているでしょう。
不動産売却が決定している場合は、机上査定をおこなわず、最初から訪問査定を選ぶケースもあります。
注意点
訪問査定の注意点は、結果が出るまでに時間がかかることです。
現地に足を運んで調査をおこなうため、数週間かかることもあります。
当日は、売主も原則立ち会いが必要なので、スケジュール調整が必要なこともデメリットとなるでしょう。
また、必要書類を揃えたり、設備の修繕をおこなったりと、当日までに準備しなくてはならないことも多いです。
主な必要書類は、登記簿謄本や公図、購入時の売買契約書や間取り図などです。
しかし、これらのような売却する不動産に関する書類が揃っていると、より精度の高い調査がおこなえるので、可能な限り準備なさってください。
そして、居住中の不動産で査定をおこなうのであれば、室内の整理整頓や不用品の処分もおこなっておくのがおすすめです。
まとめ
不動産の相場をご自身で調べる方法は、レインズや不動産情報ライブラリの活用、ポータルサイトで類似物件を検索することなどが挙げられます。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
目次
不動産売却時の減価償却とは?計算方法や注意点も解説
不動産を売却すると、税金の支払いや確定申告が必要になることがあります。
税金の計算では、減価償却費が重要となるため、あらかじめ李位階を深めておくことがポイントです。
今回は、不動産売却時の減価償却とはなにか、計算方法や注意点について解説するので、不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産売却をするなら知っておきたい減価償却費とは?
まずは、減価償却費とはなにかについて解説します。
減価償却の狙いとは?
減価償却とは、経年劣化により価値が減少する資産に対して用いられるものです。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
土地や建物の売却でかかる税金とは?
不動産を売って利益が出たときにかかる税金が、譲渡所得税というものです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
不動産売却との関係性は?
不動産売却において、減価償却費が関係するのは取得費の部分です。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
不動産売却における減価償却費の計算方法
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
目次
不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
最後に、訪問査定とはどのようなものなのかについて解説します。
訪問査定とは?
訪問査定とは、実際に現地を見てから結果を算出する方法です。
まずは、机上査定での調査をおこない、そのあとに、売却したい土地や建物を見学しにいきます。
訪問査定の場合、建物の状態や日当たりの良し悪し、周辺環境などを考慮することが可能です。
それ以外にも、机上査定では把握できないポイントも含めて調査をおこなうので、精度の高い結果が期待できます。
まずは、机上査定での調査をおこない、そのあとに、売却したい土地や建物を見学しにいきます。
訪問査定の場合、建物の状態や日当たりの良し悪し、周辺環境などを考慮することが可能です。
それ以外にも、机上査定では把握できないポイントも含めて調査をおこなうので、精度の高い結果が期待できます。
訪問査定での算出方法
訪問査定は、売却したい不動産の実物を目視で調査した結果をもとに価格を算出します。
それにより、日当たりや風通しの良さ、水はけの良し悪しなどは、実際に現地を見ないと把握することができないことも査定に反映させることができます。
また、周辺環境においては、道路状況や高低差、騒音や異臭なども同様です。
これらの情報を取り入れることで、より精度の高い査定をすることが可能となります。
それにより、日当たりや風通しの良さ、水はけの良し悪しなどは、実際に現地を見ないと把握することができないことも査定に反映させることができます。
また、周辺環境においては、道路状況や高低差、騒音や異臭なども同様です。
これらの情報を取り入れることで、より精度の高い査定をすることが可能となります。
向いている方
訪問査定に向いているのは、不動産売却をすることが決まっている方です。
訪問査定は、より精度の高い結果が期待できるので、査定結果をもとに、販売活動を開始することもできます。
また、現実的な数字を知りたい方も訪問査定が適しているでしょう。
不動産売却が決定している場合は、机上査定をおこなわず、最初から訪問査定を選ぶケースもあります。
訪問査定は、より精度の高い結果が期待できるので、査定結果をもとに、販売活動を開始することもできます。
また、現実的な数字を知りたい方も訪問査定が適しているでしょう。
不動産売却が決定している場合は、机上査定をおこなわず、最初から訪問査定を選ぶケースもあります。
注意点
訪問査定の注意点は、結果が出るまでに時間がかかることです。
現地に足を運んで調査をおこなうため、数週間かかることもあります。
当日は、売主も原則立ち会いが必要なので、スケジュール調整が必要なこともデメリットとなるでしょう。
また、必要書類を揃えたり、設備の修繕をおこなったりと、当日までに準備しなくてはならないことも多いです。
主な必要書類は、登記簿謄本や公図、購入時の売買契約書や間取り図などです。
しかし、これらのような売却する不動産に関する書類が揃っていると、より精度の高い調査がおこなえるので、可能な限り準備なさってください。
そして、居住中の不動産で査定をおこなうのであれば、室内の整理整頓や不用品の処分もおこなっておくのがおすすめです。
現地に足を運んで調査をおこなうため、数週間かかることもあります。
当日は、売主も原則立ち会いが必要なので、スケジュール調整が必要なこともデメリットとなるでしょう。
また、必要書類を揃えたり、設備の修繕をおこなったりと、当日までに準備しなくてはならないことも多いです。
主な必要書類は、登記簿謄本や公図、購入時の売買契約書や間取り図などです。
しかし、これらのような売却する不動産に関する書類が揃っていると、より精度の高い調査がおこなえるので、可能な限り準備なさってください。
そして、居住中の不動産で査定をおこなうのであれば、室内の整理整頓や不用品の処分もおこなっておくのがおすすめです。
まとめ
不動産の相場をご自身で調べる方法は、レインズや不動産情報ライブラリの活用、ポータルサイトで類似物件を検索することなどが挙げられます。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
目次
不動産の相場をご自身で調べる方法は、レインズや不動産情報ライブラリの活用、ポータルサイトで類似物件を検索することなどが挙げられます。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
机上査定とは、現地に足を運ばずに売主から提供された情報や登記情報、土地の大きさや類似物件の取引情報などから結果を算出する方法です。
訪問査定は、実際に現地を見てから結果を算出する方法で、日当たりの良し悪しや周辺環境、道路状況などが考慮されるので、現実的な価格を算出することが可能です。
目次
不動産売却時の減価償却とは?計算方法や注意点も解説
不動産を売却すると、税金の支払いや確定申告が必要になることがあります。
税金の計算では、減価償却費が重要となるため、あらかじめ李位階を深めておくことがポイントです。
今回は、不動産売却時の減価償却とはなにか、計算方法や注意点について解説するので、不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
税金の計算では、減価償却費が重要となるため、あらかじめ李位階を深めておくことがポイントです。
今回は、不動産売却時の減価償却とはなにか、計算方法や注意点について解説するので、不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産売却をするなら知っておきたい減価償却費とは?
まずは、減価償却費とはなにかについて解説します。
減価償却の狙いとは?
減価償却とは、経年劣化により価値が減少する資産に対して用いられるものです。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
土地や建物の売却でかかる税金とは?
不動産を売って利益が出たときにかかる税金が、譲渡所得税というものです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
不動産売却との関係性は?
不動産売却において、減価償却費が関係するのは取得費の部分です。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
不動産売却における減価償却費の計算方法
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
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不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
まずは、減価償却費とはなにかについて解説します。
減価償却の狙いとは?
減価償却とは、経年劣化により価値が減少する資産に対して用いられるものです。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
減少した価値の分を、毎年少しずつ経費にし、分配して計上することが主な目的となります。
たとえば、事業で使用するためのパソコンや車を購入した場合で考えてみましょう。
パソコンや自動車は、新品のときの価値が永遠に続くわけではありません。
使っていくうちに価値が少しずつ減少し、最終的にはゼロになります。
毎年減った分の価値を、耐用年数(その財産が使える期間)に渡り、毎年減価償却費として計上することになります。
減価償却は、事業をおこなううえでの損益計算や経営状況を把握することが主な目的です。
土地や建物の売却でかかる税金とは?
不動産を売って利益が出たときにかかる税金が、譲渡所得税というものです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
利益のことを譲渡所得と呼び、譲渡所得がどのくらい生じているかによって、納税額が変わります。
譲渡所得の計算方法は、下記のとおりです。
不動産売却で得たお金⁻(取得費+譲渡費用)
譲渡所得は、買主から支払われた金額ではなく、経費や控除を差し引いたうえで算出します。
つまり、課税対象となる譲渡所得を小さくすることにより、税金の負担を抑えることができるということです。
不動産売却との関係性は?
不動産売却において、減価償却費が関係するのは取得費の部分です。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
譲渡所得の計算で出てくる取得費とは、売却する土地や建物を購入したときに支払った費用のことです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用などが該当します。
建物は築年数の経過により、資産価値が減少する財産です。
そのため、建物の建築費用は取得費として計上できるものの、購入時に支払った金額をそのまま取得費にすることはできません。
そこで、減価償却で減少した分の価値を計算し、適正な金額を計上する必要があります。
なお、土地は価値が減少しないものと考えるため、減価償却の対象外です。
つまり、建物の部分のみが、計算の対象となることを押さえておきましょう。
また、譲渡費用は、売却時にかかった費用のことです。
主なものとして、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消登記の費用や解体費用などが挙げられます。
不動産売却における減価償却費の計算方法
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
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不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
続いて、不動産を売ったときの減価償却費の計算方法について解説します。
購入代金を確認する
まずは、建物の購入代金がいくらなのかを計算します。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
それは、購入時の売買契約書や標準建築単価などから調べることが可能です。
標準建築単価とは、国土交通省が公表している、床面積1㎡辺りの工事費の平均値となります。
この標準建築単価に建物の面積をかけると、建築費用を計算することができます。
建物以外の取得費を確認する
次は、建物以外の取得費を確認します。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
建物の建築費用や不動産取得税、所有権移転に必要な登記費用以外にも、印紙代や固定資産税の清算金などがあります。
先述のとおり、譲渡所得税を少なくするためには、取得費となるものをできる限り多く計上することがポイントです。
償却率を調べる
償却率とは、建物の価値が1年間でどのくらい減るのかを示す割合です。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
耐用年数と構造によって、割合が異なります。
耐用年数と構造別の償却率は、下記のとおりです。
●木造:0.031
●鉄筋コンクリート造:0.015
上記の数字は、住むための家(非事業用資産)の償却率となります。
経過年数を調べる
次のステップは、経過年数を調べることです。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
経過年数とは、不動産を購入してから売却までの期間を指します。
6か月以上は切り上げて1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。
たとえば、購入してからの年数が5年8か月の場合、8か月の部分は切り上げるので、経過年数は6年です。
5年3か月の場合は、3か月の部分を切り捨てて5年とします。
計算式を用いていくらになるのかを算出する
最後に、これまでの情報や数字をもとにして、減価償却費を算出します。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
計算式は、下記のとおりです。
建物の取得費×0.9×償却率×経過年数
建物の取得費が2,000万円の木造一戸建てを、経過年数5年で売る場合で考えてみます。
計算方法は2,000万円×0.9×0.031×5となり、減価償却費は279万円です。
確定申告が必要か否かの判断基準
冒頭で解説したとおり、不動産売却では、後日確定申告が必要になるケースがあります。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
必要か否かの判断基準は、譲渡所得が発生しているかどうかです。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得(利益)に対して課税されることになります。
そのため、譲渡所得がゼロまたはマイナスであれば非課税となり、確定申告は不要です。
計算の結果、確定申告が必要となった場合は、売った翌年に申告手続きが必要となります。
毎年2月16日~3月15日までに、申告と納税を完了させるのが一般的です。
期限を過ぎてしまうと、ペナルティーが生じることもあるので注意なさってください。
不動産売却の減価償却における注意点
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
目次
不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
目次
不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
最後に、不動産売却の減価償却における注意点について解説します。
概算取得費を用いる場合は譲渡所得税が大きくなる可能性がある
注意点としてまず挙げられるのが、概算取得費を用いる場合です。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
概算取得費とは、実際の取得費がわからないとき、売却金額の5%を取得費に計上することを指します。
購入時の売買契約書や不動産会社に支払った仲介手数料などを取得費にするときは、その証拠となる書類が必要です。
しかし、購入したのが昔だったり、書類を紛失したりするケースもあるでしょう。
証拠となる書類がなければ、取得費として認められない可能性が高いです。
そのようなときは、概算取得費を計上し、確定申告をおこなうことになります。
実際にかかった取得費より概算取得費のほうが少ない場合、譲渡所得が大きくなるのが注意点です。
先述のとおり、譲渡所得税は譲渡所得をもとに計算されることになります。
譲渡所得税を少なくするためのコツは、譲渡所得をできる限り圧縮することです。
概算取得費を計上する場合は、本来支払うべき税金より、多く納税する可能性があることが注意点となります。
譲渡損失が生じた場合も確定申告を検討する
譲渡損失が生じた場合でも、確定申告をする必要があることも注意点の一つです。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
先述のとおり、確定申告は譲渡所得が生じた際に必要となります。
しかし、赤字の部分をほかの所得と相殺できる特例があります。
損失の部分だけ所得を減らすことができるので、税金の負担を軽減できるでしょう。
特例を利用するためには、確定申告をおこなうことが条件です。
申告手続きをおこなわないと、特例を利用することができないので、注意点の一つとして押さえておきます。
まとめ
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
目次
不動産売却では、建物部分に減価償却の計算が必要です。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
計算する際は、建物の取得費や償却率、経過年数などを調べたうえで計算式に代入して算出します。
注意点は、概算取得費を用いる場合に譲渡所得税が大きくなる可能性があることや赤字になっても確定申告を検討すべきことなどです。
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不動産投資では確定申告が必要?準備する書類や節税ポイントを解説
アパート経営などの不動産投資において、悩みの種となりやすいのが確定申告です。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
とくに、これから不動産売却を始める方であれば、手続きがわからず不安を抱えてしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産投資をするために知っておきたい確定申告とはどのようなものなのか、確定申告の必要書類と節税のポイントを解説します。
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不動産投資における確定申告とは
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
目次
不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
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不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
副業として不動産投資を始める方のなかには、今まで確定申告をおこなったことがない方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
まずは、確定申告とはどのようなものなのか、その内容を見てみましょう。
確定申告の概要
確定申告とは、所得税を自分で計算して納税するための手続きです。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
確定申告が必要なのは、会社でもらう給与以外に一定の所得がある方です。
会社員は給与所得から所得税を納めていますが、会社の年末調整で手続きが完了するため、確定申告をおこなうことはありません。
しかし、不動産投資や不動産売却など、給与所得以外に所得を得た場合、会社員であっても確定申告が必要です。
確定申告は、毎年年度末におこなうものと決まっていますので、給与所得以外の所得があるなら、早めに手続き方法を確認しておきましょう。
不動産投資に確定申告が必要な理由
確定申告とは、給与所得以外に年間20万円以上の所得があった場合に必要な手続きです。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
不動産投資では、家賃収入などで20万円以上の利益を得る場合、確定申告が必要になります。
ただし、不動産投資をおこなっているアパートの入居者から受け取った家賃がそのまま所得になるわけではありません。
不動産投資に欠かせない経費などを差し引いたうえで、利益が20万円以上になる場合、その利益に対して所得税が課せられます。
したがって、不動産投資で利益が20万円以上である場合には、確定申告が必要といえます。
確定申告の手続き
確定申告とは、1年間の所得に対する所得税を翌年度末に申請する手続きです。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
毎年確定申告の手続きをおこなうのは、2月16日から3月15日までと定められています。
不動産投資をしている場合、この確定申告のスケジュールを把握したうえで、書類提出などの手続きを進めることが大切です。
確定申告の流れとしては、まず必要書類を集めてから、決算書と確定申告書を作成します。
国税庁のホームページからマイナンバーカードを利用しておこなうe-Taxであれば、税務署へ出向くことなく書類の提出がおこなえます。
ただし、不動産投資を始めてから最初の確定申告であれば、税務署に足を運び相談しながら手続きを進めても良いでしょう。
不動産投資の確定申告における必要書類
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
目次
不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
不動産投資をおこなっている方が確定申告をする場合、手続きのための必要書類が複数あります。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
確定申告の期限に間に合うように、早めに必要書類をチェックしておきましょう。
不動産投資に関する必要書類
確定申告では、不動産投資でいくらの利益が出たかを証明する書類が必要です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
具体的には、不動産投資をおこなっているアパートなどを貸し出すタイミングで作成した賃貸借契約が必要になります。
また、不動産投資物件の家賃管理などを外部の管理会社に委託している場合、家賃の送金明細書が必要です。
家賃の送金明細書とは、管理会社が集めた家賃の清算に使う書類で、管理会社から受け取ります。
このほかに、不動産投資をおこなう不動産購入の売買契約書、不動産購入にかかった費用の明細である売渡清算書も必要書類です。
不動産投資の経費に関する必要書類
家賃収入から経費を差し引いた金額が、基本的な課税対象となります。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
適切な所得税の金額を計算するには、不動産投資にかかった経費を正しく計上することがポイントです。
確定申告では、経費を記載する欄がありますので、金額の証拠となる書類を揃えておきましょう。
経費に関する必要書類として挙げられるのが、不動産にかかった税金の納付通知書です。
具体的には、不動産を購入した後に支払う不動産取得税、所有する不動産に毎年課せられる固定資産税が該当します。
また、ローンを組んで不動産投資物件を購入した場合、前の年のローン返済表が必要書類です。
ローンの金利は経費として認められますので、漏れがないよう計算しましょう。
さらに、不動産投資物件にかかった管理費や修繕積立金なども、確定申告で経費として計算します。
管理を外部の管理会社に委託しているならば、領収書を保管しておきます。
このほかに、減価償却費を計算するための譲渡対価証明書が必要です。
そのほかの必要書類
所得税には控除があり、控除できる費用に関連する書類が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
具体的には、不動産投資物件の損害保険料の証券や領収書が該当します。
また、不動産投資で利益ではなく赤字が発生した場合、給与所得との損益通算が可能です。
不動産投資の赤字分を給与所得の黒字分から差し引き、給与所得にかかる所得税の負担を減らせます。
この手続きには確定申告が必要で、計算のためには勤務先から受け取る源泉徴収票が必要です。
不動産投資の確定申告で節税するポイント
不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
目次
不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
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不動産投資では、できるだけ税金の負担を減らすことが安定した運用のコツです。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
確定申告における節税も大切なポイントですので、具体的な内容を押さえておきましょう。
経費を漏れなく計上する
不動産投資の利益に課せられる所得税は、利益から経費を差し引いた金額に応じて計算されます。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
したがって、不動産投資にかかった経費を漏れなく計上することが、確定申告における節税のポイントです。
不動産投資をおこなうアパートなどで経費となるのは、管理費や修繕費です。
管理費は毎日の清掃にかかる費用だけでなく、設備点検作業費や消防設備の法定点検費用が含まれます。
また、アパートの共用部分の修繕費以外に、入居者の退去のタイミングでおこなう室内のクリーニングや修繕などは、修繕費として経費計上可能です。
さらに、将来のメンテナンスのために積み立てる修繕積立金も、確定申告で経費として計上しましょう。
このほかに、不動産投資のためにかかった交通費や資料購入費用、電話などの通信費用、税理士費用は、そのほかの費用として確定申告の経費となります。
減価償却費を計上する
確定申告では、経費として減価償却費を計上し節税につなげます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
減価償却費とは、不動産投資物件となるアパートなどの購入費用を適切な形で経費として計上するためのものです。
不動産投資における確定申告では、アパートなどの購入代金をそのまま翌年に全額経費とすることはできません。
アパートなどの購入代金は、不動産の構造に応じて定められた耐用年数に分割したうえで、少しずつ経費として計算します。
減価償却費を計上すれば、一定期間はまとまった金額を経費として計算し節税できます。
損益通算を利用する
普段は会社員として働く方が副業で不動産投資をおこなう場合、給与所得と不動産投資の所得で損益通算が可能です。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
給与所得と不動産投資の所得がともに黒字の場合は適用できませんが、不動産投資が赤字になった場合は損益通算を活用できます。
不動産売却を始めたばかりだと、家賃収入より修繕や管理の経費が高くなり、赤字になることがあります。
不動産投資の所得が100万円赤字となった場合、給与所得から100万円を減らすことが可能です。
損益通算をおこなった場合、給与所得に課せられる所得税が減り、節税効果が生まれます。
まとめ
不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
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不動産投資では、家賃収入から経費などを差し引いた利益に対して所得税がかかり、確定申告をおこなう必要があります。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
不動産投資の確定申告をおこなう場合、不動産の収入などに関連する書類・経費関連の書類・控除書類や源泉徴収票などが必要です。
少しでも所得税の負担を減らすには、正しい経費計上・減価償却費・損益通算などの節税ポイントをチェックしてみてください。
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不動産売却における法人と個人の税金の違いは?計算方法や節税対策も解説
法人が不動産を売却するとき、個人での売却とどのように違うのかが気になる方もいるのではないでしょうか。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
法人で不動産を売却するときには、個人とは異なる税金が課されるため、その違いを事前に押さえておきましょう。
そこで今回は、法人と個人の不動産売却における税金の違いや法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法、法人だからこそ活用できる節税対策を解説します。
目次
法人と個人の不動産売却における税金の違い
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
目次
不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
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不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
不動産を売却したときにかかる税金は、個人と法人で大きく異なります。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
とくに経費として計上できる範囲や税率などに違いがあるため、注意が必要です。
ここでは、不動産売却における法人と公人の税金の違いについて解説します。
違い①かかる税金の種類
個人が不動産を売却するときには、不動産の売却益(譲渡所得)に対して譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかります。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
それに対して、法人が不動産を売却するときにかかる税金は、法人税・法人事業税・法人住民税です。
また、個人は課税事業者ではないので、建物に対して消費税は課されませんが、課税事業者である法人では建物に消費税が課される点も違いのひとつです。
なお、不動産売買契約書に課される印紙税は、法人・個人を問わずに課されます。
違い②計上できる経費の違い
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税を計算するときには、不動産の購入時にかかった費用(取得費)や売却時にかかった費用(譲渡費用)を経費として控除できます。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
また、個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、分離課税制度となっているので、給与所得などほかの所得とは合算せずに単独で計算します。
一方で、法人が不動産を売却するときにかかる法人税などは、不動産売却による利益のみに課されるものではありません。
不動産の売却益にくわえて事業で得たすべての所得から、事業などで要した経費を控除して算出される最終的な利益に対して法人税などが課されるしくみです。
違い③税率
個人が不動産を売却するときにかかる譲渡所得税は、以下のように所有期間に応じて税率が異なります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
●短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
●長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
一方で、法人税の税率は15~23.2%、法人事業税の税率は3.5~7.0%となっています。
また、法人住民税の税率は、23区内だと、標準税率で7.0%、超過税率で10.4%となり、この3つを合わせた最終的な税負担はおおよそ30%前後になります。
法人が不動産を売却したときにかかる税金の計算方法
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
目次
不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
前述のように、法人の不動産売却では売却益にくわえて、事業による売り上げも合算して税金を計算する必要があります。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
ここでは、法人が不動産を売却したときにかかる税金別に計算方法を解説します。
計算方法①法人税
法人税は、「課税所得(益金-損金)×法人税率-控除金額」の計算式で求めることが可能です。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
令和4年4月1日以降に事業を始めた資本金1億円以下の普通法人に課される税率は、年800万円以下の部分で15%、年800万円超の部分で23.2%です。
たとえば、不動産の売却により課税所得が2,000万円となった普通法人は、「800万円×15%+1,200万円×23.2%=398万4,000円」の法人税を納める必要があります。
計算方法②法人住民税
法人住民税は、「法人税割+均等割」の計算式で求められます。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
法人税割は、法人税額に自治体の定める税率をかけたもので、たとえば東京23区では7.0%に設定されています。
一方で、均等割は資本金や従業員の人数によって税額が決まるもので、資本金が1,000万円以下、従業員が50人以下のケースでは7万円です。
たとえば、法人税が398万4,000円と仮定したときにかかる法人住民税は「398万4,000円×7.0%+7万円=34万8,880円」です。
計算方法③法人事業税
法人事業税の計算方法は、「課税所得×法人事業税率」です。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
法人事業税率は、以下のように所得に応じて設定されています。
●年400万円以下の部分:3.5%
●年400万円超年800万円以下の部分:5.3%
●年800万円を超える部分:7.0%
たとえば、不動産を売却して得た利益と事業所得の合計が1,000万円と仮定すると、「400万円×3.5%+400万円×5.3%+200万円×7.0%=49万2,000円」の法人事業税がかかります。
計算方法④印紙税
印紙税は、不動産売買契約書に記載されている売買金額に応じて税額が設定されています。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
たとえば、不動産を2,000万円で売却したときには、「1万円(令和9年3月31日までに作成された不動産売買契約書には軽減措置が適用)」の印紙税を納めなければなりません。
なお、印紙税は不動産売買契約書に収入印紙を貼る形で納めます。
計算方法⑤消費税
法人が不動産を売却するときには、建物部分に対して消費税が課されます。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
たとえば、建物が3,000万円と仮定すると、結果的に「3,000万円×1.1=3,300万円」で売却する形です。
このときにかかる消費税は、売却相手に代わって課税事業者である法人が国へ納めます。
なお、土地の売却価格は消費税の課税対象とはなりません。
法人での不動産売却の場合にできる節税対策
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
目次
不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
目次
不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
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心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
法人が不動産を売却するときには、適切な節税対策をおこなうことにより、税負担を軽減できます。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
少しでも節税につなげるためにも、どのような対策が可能なのかを事前に押さえておきましょう。
ここでは、法人だからこそできる不動産売却時の節税対策について解説します。
節税対策①役員報酬や退職金を活用して税率を下げる
法人では、役員へ支払う報酬や退職金などを損金として計上することが可能です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
そのため、不動産の売却益が大きいときには、役員へ支払う報酬や退職金などを増額すると利益を圧縮でき、結果的に法人税を抑えられます。
ただし、法人としての節税対策にはつながっても、報酬や退職金などによって所得が増えた個人に課される社会保険料は増えてしまう可能性があるところには注意が必要です。
節税対策②不動産投資による税負担軽減
不動産を売却した同じ年に、新たな不動産を購入して減価償却費を計上し、利益を相殺する節税対策もあります。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
とくに築年数が耐用年数の22年を超えている木造の建物は、「22年×20%=4.4年」とわずか4年で購入費用を減価償却できます。
たとえば、木造の建物の購入費用が2,000万円のときには、4年間にわたって500万円の減価償却費を計上できるため、より高い節税効果が期待できる点がメリットです。
ただし、不動産投資による節税効果を高めたいのなら、購入する物件の減価償却費が高いかどうかの見極めが重要となってきます。
節税対策③設備投資をする
法人のメリットとして、事業や設備などへの投資金額の一部を法人税から控除できる点が挙げられます。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
そのため、パソコンやコピー機、社用車などの設備を新たに購入すると課税所得を軽減でき、結果的に法人税の節税対策につながります。
また、「中小企業投資促進税制」を使うと、令和7年3月31日までに取得した新品の機械装置などの取得価額の7%相当額を所得から控除可能です。
節税対策④法人が利用できる特別控除を使う
法人が不動産を売却するときには、以下の特例を使うことが可能です。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
●特定の長期所有土地等の所得の特別控除
●収用換地等の場合の所得の特別控除
●特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除
たとえば、2009年か2010年に取得した土地を売却するときには、「特定の長期所有土地等の所得の特別控除」の対象となり、課税所得から1,000万円を控除できます。
まとめ
不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産を売却するとき、個人には譲渡所得税が課されるのに対して、法人には法人税や法人事業税などが課されます。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
法人税や法人事業税などは、不動産の売却益に事業で得た所得を合算して計算する点が特徴です。
不動産の売却により増える税金を少しでも抑えたいのなら、役員報酬や退職金を活用したり、不動産投資をおこなったりなどの対策が有効です。
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不動産購入時に支払う固定資産税はいくら?基本的な納税時期も解説
不動産を購入する場合、売買契約や引き渡しのタイミングなどで、さまざまな費用の支払いが発生します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
固定資産税も不動産購入時に必要な費用のひとつですが、具体的な負担をご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産購入時にいくら固定資産税を支払うのか、基本的な固定資産税の納付時期がいつなのかを解説します。
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不動産購入時に知りたい固定資産税とは
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
固定資産税という言葉を聞いたことがあっても、どのような税金か分かりにくいかもしれません。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
まずは、固定資産税とはどのようなものなのか、不動産の売買時における取り扱いを見てみましょう。
固定資産税の概要
固定資産税とは、不動産などのいわゆる固定資産に課せられる税金です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
固定資産税の対象には、土地や建物、田畑などの不動産だけでなく、航空機や事業用のパソコン、医療機器などの償却資産も含まれます。
毎年の固定資産税の納付義務を負うのは、1月1日時点で不動産を所有している者です。
不動産を購入した年の固定資産税の取り扱い
固定資産税を納めるのは、毎年1月1日時点における不動産の所有者ですが、年の途中で不動産を購入した場合には注意が必要です。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
たとえば、4月に不動産を購入した場合、売主はその年のうち4ヶ月しか不動産を所有していないことになります。
1月1日時点の不動産所有者に対して固定資産税の納税通知書が送られますが、4月分以降の固定資産税は原則として買主が負担します。
買主と売主が固定資産税を折半することには法的義務はありませんが、公平な支払いをおこなうために話し合いで割合を決めるのが一般的です。
不動産会社のサポートを受けて不動産を売買する場合、売買契約書に固定資産税の分割割合が記載されることがあります。
不動産の引き渡し後も、その年の固定資産税の納付義務を負うのは1月1日時点の所有者です。
したがって、購入時に買主が負担する固定資産税は、売主に渡して納税してもらうことになります。
不動産購入時にいくらの固定資産税を支払う?
固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
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マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
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固定資産税の内容と不動産購入時の取り扱いをチェックしたら、実際に不動産購入のタイミングでいくらの固定資産税を支払うのか見てみましょう。
固定資産税の基本的な計算方法
不動産購入時には、買主と売主で公平に固定資産税を分割負担します。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
実際に支払う固定資産税を知りたい場合、まずは不動産全体にかかる固定資産税を計算します。
固定資産税の基本的な計算式は、固定資産税評価額×1.4%です。
この計算式の「固定資産税評価額」とは、課税対象となる不動産の価値を意味します。
固定資産税評価額を決めるのは、その不動産がある自治体です。
自治体の担当者が民間の不動産会社などと協力して不動産の価値を調べます。
不動産購入時に固定資産税評価額を知りたい場合は、売主に届く固定資産税納付通知書で確認できます。
なお、おおよその金額として、土地は時価の70%、住宅は新築購入価格の50~60%程度が一般的です。
また、計算式の「1.4%」は固定資産税の税率です。
たとえば、1,000万円の価値がある不動産の固定資産税は、14万円になります。
数千万円の不動産を購入する場合、売主と折半してもまとまった出費となることに注意が必要です。
売主との分割方法
不動産購入時に支払う固定資産税は、所有期間に応じて買主と売主が分割して支払うのが一般的です。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
固定資産税の分割において注意すべき点は、いつを起点として分割するか、つまり起算日に地域差があることです。
一般的には、関東地方の固定資産税分割の起算日は1月1日で、関西地方では4月1日が起算日となります。
ただし、関東地方でも4月1日を起算日とする場合や関西地方で1月1日を起算日とする場合もあります。
不動産が所在する地域によって起算日が決まっているわけではないため、不動産購入時にはあらかじめ売主と起算日について調整しておくことが重要です。
この起算日によって負担割合が変わるため、認識の違いがあると、予想以上の金額を支払うことになるかもしれません。
1年間の固定資産税額を計算したあと、売主と取り決めた起算日から引き渡しまでの日数を算出しましょう。
起算日を起点とした1年間の日数から引き渡しまでの日数を引き、その残りの日数が買主の不動産所有日数となります。
不動産購入後に毎年の固定資産税を支払うのはいつ?
不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
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不動産を購入した年の固定資産税は、不動産の所有期間に応じた金額を売主に渡します。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
一方で、不動産を購入した翌年以降については、自分でスケジュールを把握する必要があります。
基本的な固定資産税の納付スケジュール
不動産を購入した翌年の1月1日になると、翌年以降の固定資産税を納める義務を負うことになります。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
不動産購入時には、自分の負担分を売主に渡しましたが、翌年からは自分で納付スケジュールを管理することが大切です。
固定資産税の納付時期は、通常、1年を4期に分けて定められています。
具体的には、6月、9月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いをおこないます。
ただし、納付期限は自治体によって若干の差があり、5月、7月、10月、1月など、前後することがあるため注意が必要です。
実際に自分が所有する不動産の固定資産税納付期限については、4月頃に自治体から送付される固定資産税の納税通知書で確認できます。
固定資産税の一括納付
原則として、1年分の固定資産税は4期に分けて支払います。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
しかし、固定資産税の納税通知書には、分割納付用と一括納付用の振込用紙が同封されています。
1年に4回の納付を忘れそうな場合などは、一括納付を利用するのがおすすめです。
ただし、一括納付は多くの場合、第1回の納付期限までに納める必要があるため、その点には注意が必要です。
不動産を購入したばかりの場合、まとまった金額を用意するのが困難な場合もあります。
また、固定資産税は一括で支払っても、国民年金のように割引が適用されないことに注意が必要です。
年4回の支払い時期を忘れないようにしておけば、無理に一括納付する必要はないでしょう。
固定資産税の支払いを忘れた場合
4月頃に固定資産税の納税通知書が届き、1回目の納付を済ませた方の中には、その後の3回の納付を忘れてしまう方がいます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
固定資産税の支払いが遅れた場合、公的なペナルティである延滞金が発生する点に注意するようにしましょう。
また、固定資産税の支払いが困難で、自治体からの督促を無視した場合、大切なマイホームを差し押さえられるリスクがあります。
不動産購入前には、固定資産税や住宅ローンの支払いについて無理のない計画を立て、安定した納税や支払いを続けることが大切です。
予期せぬ休職や失業などで固定資産税の支払いが難しい場合、督促を無視して滞納を続けるのではなく、自治体の担当部署へ相談すると良いでしょう。
また、固定資産税の振込用紙を紛失して納付ができない場合には、自治体の担当部署へ再発行を依頼することができます。
まとめ
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
目次
固定資産税とは、土地・建物といった不動産のほか、船舶などの償却資産に対して課せられる税金です。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
不動産の購入時には、不動産の所有期間に応じて、売主と固定資産税の負担を折半するのが一般的です。
不動産を購入した翌年以降は、固定資産税の納付通知書に記載された年4回の納付期限を守って納付しましょう。
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不動産の売却益とは?計算方法や節税の方法をご紹介
不動産を売却すると、売却代金に対して売却益が発生することがあります。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
売却益は、どのようなときにでも発生するわけではなく、税金を申告するために適切な計算が必要です。
そこで今回は、不動産の売却益とは何か、売却益の計算方法や売却益にかかる税金を節税する方法についてご紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
目次
不動産の売却益とは
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
売却益とは不動産を売却すると発生する可能性があるものですが、どのようなケースでも発生するわけではありません。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産を売却したあとの手続きを正確におこなうためには、売却益とはどのようなものなのかをしっかり把握しておくことが大切です。
不動産売却で出た利益
売却益は、不動産の売却によって得られた利益のことです。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
税制上、すべての売却代金が利益となるわけではなく、売却代金から各種費用や控除を差し引いた残りの金額が利益となります。
そのため、売却代金から各種費用を差し引いた結果、金額がマイナスとなり、損失が発生することもあります。
売却益には税金が課される
不動産を売却して売却益が発生した場合、その売却益に対して税金が課されます。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益に課される税金は、基本的に所得税と住民税の2種類です。
2037年までは復興特別所得税も課されており、これらの税金を合わせて譲渡所得税と呼びます。
所得税や住民税は、給与などにも課されますが、不動産の売却益は分離課税であるため、別途計算が必要です。
売却益が発生せず、損失しかない場合、譲渡所得税は発生しません。
売却益は確定申告の対象となる
不動産を売却して売却益が出た場合、確定申告が必要です。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
確定申告とは、前年の1月から12月までの収入額やそれに対する税金を計算して申告する手続きです。
会社員の場合、通常の給与などの収入については勤務先が申告するため、確定申告は必要ありません。
しかし、不動産を売却した場合、会社員であっても確定申告が必要です。
なお、売却によって損失が発生した場合、売却益が出ている場合とは異なり、確定申告は必要ありません。
ただし、損失が発生した場合にのみ適用できる控除を利用する場合は、売却益が出ていなくても確定申告が必要です。
売却益の有無に関わらず、基本的には確定申告をおこなうことをおすすめします。
不動産の売却益の計算方法
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
確定申告をおこなうための不動産の売却益は、計算によって求められます。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
基本的には、不動産の売却代金から取得費と譲渡費用を引けば計算できます。
取得費とは、売却した不動産を購入や相続によって取得したときに支払った代金のことです。
譲渡費用は、不動産を売却するときに支払った手続きの料金などです。
取得費には、不動産の購入代金や購入時に支払った仲介手数料印紙税、登録免許税なども含まれます。
譲渡費用には、不動産を売却するときの仲介手数料や建物の解体費用などが含まれるのが特徴です。
取得費は減価償却費を計算する
取得費を計上する際には、減価償却費を計算する必要があります。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
不動産の建物の購入費用は取得費に含まれますが、建物の価値は年々減少するため、減価償却をおこなう必要があります。
そのため、購入費用から減価償却費を差し引くことにより、現時点での正しい価値を反映させる必要があるでしょう。
減価償却費は、以下の計算式を用いて求めることができます。
減価償却費=建物の購入代金×0.9×償却率×経過年数
償却率は、建物の構造によって異なるので注意が必要です。
また、減価償却が適用されるのは、建物の購入費用のみであり、土地の購入費用には適用されない点にも注意が必要です。
課税譲渡所得を計算する
売却益は譲渡所得とも呼ばれ、譲渡所得税を計算する際に使用される数値です。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
しかし、売却益全額に所得税が課されるわけではありません。
実際に課税されるのは、売却益から利用できる控除を差し引いた課税譲渡所得です。
そのため、特例や控除をうまく活用すれば、売却益に対する税金を節税できる可能性があります。
譲渡所得税を計算する
譲渡所得税は、課税譲渡所得に所定の税率をかけて計算されます。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって異なるため、注意が必要です。
不動産を所有していた期間が5年以内であれば短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得が適用されます。
短期譲渡所得に比べ、長期譲渡所得の税率は低く設定されています。
短期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が30.63%、住民税が9%です。
長期譲渡所得では、復興特別所得税を含む所得税が15.315%、住民税が5%です。
両者の間には税率に大きな差があるため、できるだけ5年を超えて所有した後に売却することが望ましいでしょう。
不動産の売却益にかかる税金を節税する方法
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
不動産は高額な財産であるため、取得費や譲渡費用を差し引いたあとの売却益にかかる税金も比較的高額になります。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
売却益に適用できる控除や特例を活用すれば、その税金を非課税、あるいは軽減して節税できます。
居住用財産を売却したときの3,000万円特別控除
売却した不動産が居住用財産、すなわちマイホームであれば、3,000万円の特別控除を適用して節税できます。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
これは、売却益3,000万円分を非課税にできる特別控除です。
売却した不動産の価格が3,000万円に満たない場合や売却益が3,000万円を下回る場合、譲渡所得税が課されなくなるため、節税効果が大きくなります。
ただし、該当の不動産に住まなくなってから3年後の12月31日までに売却するなど、制限があるため注意が必要です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続や遺贈によって取得した住宅を売却する場合、3,000万円の特別控除を適用できます。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
この特別控除を適用するためには、相続開始から3年後の12月31日までに該当の不動産を売却しなければなりません。
また、特別控除の適用には、被相続人が生前にその住宅に住んでいたこと、相続開始から売却までの間に誰も住んでいないこと、さらに現行の耐震基準を満たした建物である必要があります。
10年超所有した不動産に対する軽減税率の特例
売却した不動産を10年以上所有していた場合、長期譲渡所得よりも低い軽減税率を適用して節税できます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
この特例は、居住用財産を売却した際の3,000万円特別控除と併用でき、控除が適用されたあとの残り金額に適用されます。
課税譲渡所得が6,000万円以下の部分については、所得税が10.21%、住民税が4%となり、大幅に節税することが可能です。
6,000万円を超えた部分については、通常の長期譲渡所得と同じ税率が適用されます。
売却損が発生しても節税できる
不動産を売却し、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた結果、損失が出るとそれは売却損と呼ばれます。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
特定の要件を満たす不動産売却で売却損が発生した場合、損益通算によって他の所得にかかる所得税の節税が可能です。
たとえば、マイホームの買い替えで売却損が出た場合や住宅ローンの残債を下回る形で住宅が売れた場合などが該当します。
この場合、その年の給与所得や事業所得などにかかる譲渡所得を控除でき、控除しきれなかった分は翌年以後3年間繰越控除することができます。
この制度を利用して節税するためには、売却損が発生した際でも確定申告をおこなう必要があるでしょう。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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競売物件を購入するメリットとは?デメリットについても解説!
自宅の購入を検討している方のなかには、安く取得できる競売物件の購入をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
競売物件の安さは大きな魅力ですが、デメリットやリスクもあるため、それらも理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は競売物件の購入をお考えの方に向けて、競売物件を購入するメリットとデメリットについて解説します。
目次
マイホームを購入する前に知っておきたい!競売物件とは?
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
競売という単語を耳したことはあっても、どのような流れで家が競売にかけられるのかわからない方も多いのではないでしょうか。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
はじめに競売物件とはなにか、どのような特徴があるのかを解説します。
競売物件とは
競売物件とは、住宅ローンを滞納したため金融機関によって差し押さえられ、裁判所経由で売り出される不動産のことです。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
住宅ローンを組む際には、契約者が返済できなくなった場合に備えて、金融機関が不動産に抵当権を設定します。
抵当権とは、契約者が返済不能に陥った場合に、債権者が物件を強制的に売却し、融資したお金を回収する権利です。
この抵当権を用いて、裁判所の強制執行により売却された物件が競売物件です。
住宅ローンが支払えなくなった場合に、任意売却(債権者から許可を得て物件を売ること)をする方法もありますが、売り出したからといってすぐに買主が見つかるとは限りません。
なかなか買主が見つからず、滞納した状態で任意売却の期間が長引くと、自宅は競売にかけられてしまいます。
競売物件の情報はホームページなどで公開され、個人や法人、外国人も入札して購入することができます。
競売物件でも住宅ローンは組める?
不動産購入時にほとんどの方が住宅ローンを組みますが、競売物件の場合も利用できるのでしょうか。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
原則として住宅ローンを組むことはできますが、すべての金融機関が対応しているわけではありません。
競売物件であることは金融機関も把握しているため、貸し渋られる可能性が高いといえます。
なぜ金融機関が融資に消極的になりやすいのかというと、競売物件は確実に落札できるわけではないためです。
また事前に物件の状態を詳細に確認できないことから、金融機関は競売物件の引き受けを敬遠する傾向があります。
とくに競売物件が土地だけの場合、土地だけでは担保が弱いため、融資に消極的な金融機関も少なくありません。
競売物件を購入するメリット
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
住宅ローンを組みにくいなどデメリットがある一方で、競売物件ならではのメリットもあります。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
ここからは、競売物件を購入するメリットについて解説します。
メリット1:価格が安い
競売物件を購入する大きなメリットは、費用を抑えられることです。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
地域によっても差がありますが、競売物件は相場の6~7割ほどの価格で販売されることが多いです。
たとえば市場相場が3,000万円の物件であれば、1,800万円から2,100万円ほどで購入できることになります。
競売物件が安い理由は、通常の不動産売買と異なりさまざまな制約があるためです。
具体的には、内覧ができないため室内の状況を確認できない、検討時間が短い、建物に不具合があっても保証がない点などが挙げられます。
これらは買主にとってリスクとなるため、競売物件は市場価格よりも安い価格で取引されるのが一般的です。
通常では購入できないような大きな土地や立地の良い家でも、競売物件であればお得に購入できるかもしれません。
メリット2:手続きが簡単
通常の物件を購入する場合、売主と買主、不動産会社の3者で立ち会いのもと決済がおこなわれます。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
物件を引き渡した後におこなう登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的ですが、その際は委任状への署名捺印が必要です。
また司法書士に依頼する場合は、手数料と報酬をあわせて3万円から9万円ほどの費用がかかります。
競売物件の場合、これらの手続きはすべて裁判所がおこなうため、買主の負担が少ないというメリットがあります。
買主がおこなうことは、入札用紙と暴力団員に該当しない旨の書類の提出、保証金の納付、購入金額の納付のみです。
一般的な不動産購入とは異なり、裁判所書記官の権限で所有権を移転するので、司法書士手数料も発生しません。
メリット3:多様な物件がある
競売物件のメリットとして、市場に流通していない多様な物件が多い点も挙げられます。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
たとえば、特殊な形をした土地や田舎の農地、一棟アパートなど、一般的には流通していないような物件が競売市場では出ることがあります。
不動産会社ではあまりご紹介できないような珍しい形状や立地のものも多いので、少しニッチな物件を探している方にはおすすめかもしれません。
競売物件を購入するデメリット
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
続いて、競売物件を購入するデメリットについて解説します。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリットを知らずに、安いからという理由だけで競売物件を購入すると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
トラブルを避けるためにも、デメリットとメリットも両方を知った上で、競売物件を購入するか判断しましょう。
デメリット1:物件情報が限られている
一般的な不動産の場合、購入前に内覧をして、気になる点があれば所有者に質問することが可能です。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
しかし競売物件では内覧ができず、元の所有者から物件状態の説明を受けることもできません。
物件の情報は、物件明細書・現況調査報告書・評価書という裁判所が作成した3点の書類から得ることになります。
●物件明細書:賃借権の有無等物件に関する権利がまとめられた書類
●現況調査報告書:建物の種類・構造や物件・土地がどのように使用されているかが記載されている書類
●評価書:競売物件の周辺の環境や評価額、不動産の図面といった資料
上記の情報は、最高裁判所が運営する「BIT不動産競売物件情報サイト」からも見ることができます。
しかし物件は内覧をしてみないとわからないことも多く、記載する事を定められていない情報が後に判明する可能性もあります。
可能であれば実際に現地を訪れ、周辺の雰囲気や建物の外観などを確認してみると良いでしょう。
デメリット2:引き渡し義務がない
競売物件を購入するデメリットの1つに、売主がいないため引き渡し義務がないことが挙げられます。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
通常の不動産売買では、売主には所有権の移転だけでなく、その不動産を買主に引き渡す義務があります。
引き渡し義務は多岐にわたり、居住用の物件であれば居住者に立ち退いてもらった上で物件を引き渡さなければなりません。
また隣家の立ち会いのもとで敷地の境界を確定し、売主は買主に対してきちんと説明する義務もあります。
競売の手続きでは、所有権の移転までは裁判所がおこないますが、引き渡し義務までは負いません。
つまり裁判所の手続きで手に入れられるのは物件の所有権までで、その後の手続きはご自身でおこなう必要があるということです。
もしその物件に既に住んでいる方がいるような場合は、競売とは別の手続きによって明け渡しを求めなければなりません。
デメリット3:契約不適合責任がない
一般の不動産売買では、契約書に記載のない不具合や欠陥があとから見つかった場合に、売主が責任を負うことになります。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
競売物件には売主が存在しないため、購入後に発覚した不具合などの修繕費用は、すべて買主が負担しなければなりません。
まとめ
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
住宅ローンの支払いが困難になり、債権者から裁判所を通して強制的に売却された物件を競売物件といいます。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
競売物件を購入するメリットは、一般的な物件に比べてお得に取得できる、手続きの手間がかからないことです。
その一方で、住宅ローンを組みにくい、引き渡しがスムーズにおこなわれないリスクがあるといったデメリットもあります。
競売物件を購入するかどうかは、メリットとデメリットの両方を比較した上で、慎重に判断しましょう。
目次
心理的瑕疵のある不動産を売却したい!告知義務や売却価格の相場も解説
核家族化や少子高齢化が進む現代、孤独死が発生した物件を相続する方が増えているようです。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
基本的に寿命や病死といった自然死であれば、心理的瑕疵(しんりてきかし)には該当しません。
しかし遺体発見時の状態によっては心理的瑕疵物件とみなされ、売却時には買主への告知が必要です。
今回は心理的瑕疵とはなにか、売却価格への影響やトラブルを回避するための告知義務について解説します。
心理的瑕疵物件の売却を検討している方や相続する予定のある方は、ぜひ参考になさってください。
目次
不動産の売却価格に影響がある?心理的瑕疵とは?
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
心理的瑕疵物件とは、不動産に物理的な問題はないものの、心理的に抵抗を感じる恐れがある物件をいいます。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
近年、テレビなどでよく取り上げられることから、「事故物件」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
事故物件は人が亡くなった物件に対して使われることが多いですが、その事故物件も心理的瑕疵物件の1つです。
心理的瑕疵に該当するのは人の死だけでなく、物件の周辺にお墓や暴力団員の事務所などの嫌悪施設がある場合も含まれます。
冒頭でも触れたように、心理的瑕疵物件に該当した場合は、その旨を買主に告知しなければなりません。
告知義務の有無を知るためにも、具体的にどのようなケースが心理的瑕疵に当てはまるのか確認しておきましょう。
心理的瑕疵に該当するケース
以下のケースに該当する物件は、心理的瑕疵物件として扱われる可能性が高いです。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
●物件内で自殺や殺人、事故死などが発生した
●近隣に墓地や火葬場、刑務所などの嫌悪感を覚える施設がある
●近隣に指定暴力団構成員などの反社会的組織が居住している
●マンションの隣室や向かいの部屋で事件・事故が発生した
心理的瑕疵のなかでも、買主から嫌悪感を抱かれやすいのが人の死です。
自殺や殺人だけでなく、事故死や孤独死が発生した場合も売却が難しくなります。
人は誰しも亡くなるものなので、老衰や病死であれば心理的瑕疵には該当しません。
しかし遺体の発見が遅く、腐食が進んでいることで特殊清掃が必要になるような場合は告知が必要です。
人の死の告知に関するガイドラインの制定
汚れや傷といった物理的な瑕疵であれば肉眼で確認できるので、必ず売主に伝えた上で契約に進むでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
もし伝え忘れがあったとしても、引き渡し前に物件内を一緒にチェックするので、買主から指摘される可能性が高いといえます。
しかし心理的瑕疵は目に見えず、また判断基準に関しても曖昧な点が多かったため、告知が必要なのか迷うケースが多々ありました。
たとえばマンションの駐車場で人が亡くなり、告知は要らないと思った売主が何も伝えずに売却したら、その事実を知った買主から苦情が入り、契約の解除を巡ってトラブルになるケースなどです。
このようなトラブルを回避するため、国土交通省は2021年10月に「人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
このガイドラインには、人の死が生じた不動産の取引における告知の必要性や調査方法などが記載されており、告知基準がより明確になったことで安心して取引がしやすくなっています。
ガイドラインはインターネット上で閲覧できるので、心理的瑕疵物件の売却をご検討中の方はチェックしておくと良いでしょう。
心理的瑕疵が不動産の売却価格に与える影響とは?
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
心理的瑕疵物件を好んで購入する方は少ないため、売却価格は市場相場よりも低くなる傾向にあります。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
事故や事故の状況によっても異なりますが、他殺は5割ほど、自殺は3割ほど安くなると考えておきましょう。
たとえば相場が4,000万円の物件は、事故物件に該当すると2,000万円から1,200万円程度になる可能性があります。
ただし心理的瑕疵物件に該当するから必ず値下げしなければならないわけではありません。
あくまでも競合物件と差別化して売却しやすくするための戦略なので、そこまで値下げせずに売り出すことも可能です。
なかには「他殺以外は気にならない」「条件が良いから事故物件でも購入したい」という買主もいます。
物件の立地条件や事件の状況などによっては、目安とされる価格よりも高値で売却できるかもしれません。
仲介での売却が難しければ買取も視野に入れる
心理的瑕疵物件は需要が低く、一般的な不動産に比べて売却期間が長引く傾向にあります。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
仲介で売り出しても買主からの反応がない場合や、売却期限が迫っている場合は買取も検討しましょう。
買取とは不動産会社が売主から直接土地や建物を買い取る方法で、買主を探すための売却活動が必要ありません。
仲介における売却期間の目安が約3〜6か月なのに対して、買取であれば約1か月程度で現金化することが可能です。
また売却相手が不動産取引のプロなので、仲介での売却が難しい心理的瑕疵物件でも買い取れる可能性があります。
デメリットとして買取価格が相場よりも低くなる点が挙げられますが、物件を早く手放したい方はぜひ買取もご検討ください。
心理的瑕疵のある不動産を売却する際の告知義務とは?
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
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不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
先述したように、心理的瑕疵物件を売却する際には告知義務が生じます。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を請求されるなど、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。
実際に、心理的瑕疵の告知義務を巡って裁判に発展した事例は多数あり、賠償金の支払いを命じられている売主もいます。
トラブルを避けるためにも、心理的瑕疵に該当する事柄は必ず買主に告知し、形として残せるよう売買契約書にも明記することが大切です。
告知義務が発生する心理的瑕疵の基準とは
もう少し具体的に、告知義務が発生する心理的瑕疵の基準を確認していきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
国土交通省のガイドラインによると、次の事象が発生した場合に告知義務が生じるとされています。
●他殺
●自殺
●焼死
●不審死
●発見が遅れた自然死や孤独死
老衰や病死などの自然死に関しては、告知は必要ないとされています。
しかし自然死であっても、遺体を発見するまでに一定期間空いてしまった場合は告知が必要です。
一定期間がどの程度なのか明確なルールはありませんが、特殊清掃が必要になった場合は告知が必要と考えておきましょう。
心理的瑕疵の告知期間
心理的瑕疵の告知がいつまで必要かは、事件や事故の内容に応じて異なるため注意が必要です。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
たとえば連日ニュースで報道されるような殺人事件が発生した物件は、経過年数に関係なく告知することをおすすめします。
残虐性が高い事件ほど人々の記憶に残りやすく、何十年前のことであってもインターネットや近隣住民の噂によって、買主の耳に入る可能性が高いためです。
自殺があった物件に関しては、事件発生から6年ほど経過するまでは告知が必要とされていますが、これはあくまでも目安です。
「知っていたら買わなかった」とトラブルになる可能性もあるので、少しでも気になることがあれば不動産会社にご相談ください。
まとめ
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産の売却益は、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いたあとに残った利益です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
売却益から各種控除を引いたあとの課税譲渡所得に税率をかけ、譲渡所得税を計算します。
売却益だけでなく、売却損が出たときにも特例を用いて節税が可能です。
目次
不動産売却の分筆について!メリットや手続きの流れも解説
不動産を売却する際には、土地を分ける「分筆」という手続きを活用することで、売却の選択肢が広がります。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
なぜなら、分筆をおこなうことで、資産価値を高めたり、税制面でのメリットを得たりすることができるからです。
ただし、登記手続きや測量作業が必要となるため、適切な進め方を理解しておかなければなりません。
そこでこの記事では、不動産売却時の分筆の概要やメリット、具体的な手続きの流れについて解説します。
目次
不動産売却における分筆とはどういうものか
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
不動産の売却を検討する際、「分筆」という言葉を耳にすることがあります。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
これは、土地を有効活用して資産価値を高める手続きですが、具体的な内容や流れは意外と知られていません。
分筆をおこなうことで、広い土地の一部だけを売ることができたり、将来的な相続のトラブルを回避できたりといったメリットがあります。
ここでは分筆とは何か、その手続きや注意点を解説します。
「分筆」とは
分筆とは、登記簿上で一つの土地を、複数の独立した区画に分割する手続きのことです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
100坪の土地を50坪ずつに分ける場合、分筆後はそれぞれが独立した土地として登記されます。
このように区画を分けることで、土地の一部を売却することや、複数人で財産を分ける際にも柔軟な対応が可能になるのです。
なお、似た言葉に「分割」がありますが、こちらは登記を伴わずに土地を区分する行為を指します。
法的に別々の土地として扱われるために必要なのは分筆であり、正式に一部分を売却する際には欠かせない手続きです。
分筆の手続きと登記
分筆には、まず土地家屋調査士に依頼して測量と境界の確認をおこなう必要があります。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
隣接地の所有者とも境界を確認し、境界標の設置や地積測量図の作成をおこなったうえで、法務局に分筆登記を申請します。
申請には登記申請書や地積測量図、所有者の印鑑証明書、隣接地所有者との境界確認書などが必要です。
これらの書類を正確に準備しないと申請が受理されない場合があるため、専門家と連携しながら手続きを進めることが望ましいでしょう。
登記完了後、各土地は新たな地番が付与され、別々の土地として登記簿に記載されます。
手続きには数週間から数か月かかる場合があり、測量や登記の費用もかかるため、事前の見積もりが重要です。
分筆をおこなう際の注意点
分筆後の各土地が建築基準法や都市計画法などに適合しているかを事前に確認する必要があります。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
建物を建てるには、道路に一定の幅で接していることなどの規定を満たさなければなりません。
また、測量費や登記費用などのコストも発生するため、十分な資金計画と準備が必要です。
隣接地所有者との境界確認が難航すれば、手続きが長引く可能性もあります。
とくに境界線に関しては、後で争いが起きないよう書面や図面を用いて明確に合意を得ておきましょう。
日頃から近隣と良好な関係を保ち、トラブルを避けることが大切です。
不動産売却における分筆のメリット・デメリット
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
不動産売却を考える際、一つの土地を複数に分ける分筆は、売却や利用の柔軟性を高める方法です。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
広大な土地を一括で売却すると買い手を見つけにくい場合でも、小分けにすることで需要が高まる可能性があります。
ただし、メリットもあればデメリットもあるため、慎重な検討が必要です。
ここでは、分筆の利点と注意点を解説します。
地目の変更による土地利用の最適化
分筆によって、土地の地目を必要に応じて変えることができます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
地目とは土地の主な用途を示す区分で、「宅地」「田」「畑」「山林」などがあり、分筆前は全体が一つの地目ですが、分筆後は各区画ごとに適切な地目を設定できます。
農地の一部を宅地にしたい場合、分筆してから宅地に変更すれば住宅を建築することが可能です。
ただし、農地法の転用許可などが必要になるため、事前に確認しましょう。
地目が適切に変更されれば、建物の建築や事業用地としての活用が可能になり、土地の流動性も高まります。
こうした手続きによって、土地の有効活用と資産価値の向上が期待できます。
分筆による税金への影響
分筆には節税につながる場合と、税負担が増える場合の両面があります。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
土地を分筆して、形状や接道状況が変わり評価額が下がれば、固定資産税や相続税が軽減されることがあります。
ただし、分筆後に建物のない区画を作ると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性もあるため注意が必要です。
一方、区画数が増えることで、管理コストや将来的な譲渡に伴う税金が変化する場合もあります。
小規模住宅用地の軽減措置が受けられなくなる可能性があるため、計画的に進めることが大切です。
分筆後の土地の使い勝手と市場価値
分筆は土地の活用幅を広げますが、区画の面積や形状によっては市場価値を下げてしまう場合もあります。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
建築基準法の接道義務を満たさない区画が生じれば、建築に制限がかかり利用価値が下がります。
さらに、区画が不整形になると建物の配置や庭の設計が難しくなるため、購入希望者のニーズに合わず売りづらくなることも考えられるでしょう。
また、分筆後に確保できる駐車スペースや庭の広さが減ると、生活の利便性が損なわれるケースも少なくありません。
そのため、専門家のアドバイスを受けながら、計画的に分筆することが大切です。
分筆の方法について
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
土地の分筆を適切におこなうことで、利用価値や売却の可能性を高められます。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
たとえば、親から受け継いだ広い敷地を数区画に分けて売却することで、より多くの買い手を募ることも可能です。
ここでは、土地家屋調査士への依頼、事前調査、現地調査・確定測量までの流れを説明します。
土地家屋調査士に依頼
分筆には正確な測量や法的手続きが必要となるため、まずは土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
国家資格を持つ専門家が、測量から登記までをサポートしてくれるので、手続きミスやトラブルを防ぎやすくなります。
依頼時は、土地の所在地や面積、利用状況などの情報を提供し、手続きの流れや費用を確認しましょう。
費用は土地の広さや形状、地域で変わりますが、一般的に数十万円程度かかることが多いです。
分筆後の活用プランに合わせて追加のサービスを提案してくれるケースもあるため、相談してみるとよいでしょう。
事前調査
土地家屋調査士に依頼すると、まず土地の現状や法的状況を把握するための事前調査がおこなわれます。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
登記簿や公図、地積測量図を確認し、境界や面積、地目を調べることで、分筆の計画を立てる基礎情報を得られます。
併せて、用途地域や建築基準法上の規制もチェックし、分筆後の土地利用や売却に支障がないかを確認することが大切です。
必要に応じて行政機関への問い合わせをおこない、区域区分や建築条件詳細に調べておくと安心です。
現地調査・確定測量をおこなう
事前調査の後は、実際に境界線を確定するための現地調査と、確定測量をおこないます。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
土地家屋調査士が現地を確認し、隣地所有者の立ち会いのもとで境界を定めます。
続いて、測量機器を使って正確な面積や形状を把握し、分筆後の区画を確定させるのです。
その後、境界標を設置し、測量結果や境界確認書などを準備して法務局に分筆登記を申請します。
登記が完了すると、新たな地番が付与され、独立した土地として扱われます。
こうした一連の手続きには専門的な知識が求められるため、信頼できる土地家屋調査士や不動産会社に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
目次
不動産売却時に分筆をおこなうと、土地の利用価値が向上し、売却しやすくなる可能性があります。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。
分筆には登記手続きが必要で、地目変更や税金の影響を考慮しながら計画的に進めることが重要です。
手続きは土地家屋調査士に依頼し、事前調査や測量を適切におこなうことで、円滑な売却につなげましょう。