不動産投資で法人化する方法は?メリットとデメリットも解説
不動産投資に成功し、次のステップとして追加物件の購入や、節税対策に力を入れようと考えている方は多いでしょう。
そういったケースで検討すると良いのは、個人としての不動産投資から、法人化したうえでの不動産投資への転換です。
今回は不動産投資を法人化する方法やメリット、そしてデメリットについて解説します。
そういったケースで検討すると良いのは、個人としての不動産投資から、法人化したうえでの不動産投資への転換です。
今回は不動産投資を法人化する方法やメリット、そしてデメリットについて解説します。
目次
不動産投資を法人化する方法
不動産投資が軌道に乗ってきた場合や、最初から大規模な不動産投資をおこないたい場合は、法人の設立がおすすめです。
しかし、不動産投資を法人化するためには、決めなければならないことが多数あるうえ、用意するよう求められる書類もあります。
まずは不動産投資の法人化に向けた方法を見てみましょう。
法人化の方法①社名などの設立事項を決める
不動産投資の法人化に向けて、まずは設立事項を決定する必要があります。
社名については自由に決められますが、特殊な記号や「銀行」などの誤解を招く単語は加えられません。
所在地は必ずしも専用の事務所を構える必要はなく、レンタルオフィスを利用したり、自宅を所在地にしたりすることも可能です。
会社法の改正により、現在は資本金1円からでも法人化が可能ですが、初期の運営コストを考慮すると、数十万円~数百万円の資本金を用意すると良いでしょう。
また、株式会社を設立する場合は、1人以上の取締役を選任する必要があります。
法人化の方法②印鑑を作成する
法人化に向けて「会社実印」と「会社銀行印」、合計2本の印鑑を作成しましょう。
会社実印は、法務局で登記申請をおこなう場合にも必要になるため、会社設立前に用意することがポイントです。
会社銀行印は、主に銀行口座の開設や各種手続きをする場合に必要な印鑑で、会社のお金を移動する場合などに使います。
法人化の方法③登記に必要な書類を作成する
先述した印鑑の準備ができた段階で、登記に向けて必要な書類を作成しましょう。
不動産投資の法人化において必要な書類は次のとおりです。
●定款
●登記申請書
●就任承諾書
●取締役の印鑑証明書
定款とは、会社の基本的なルールをまとめた書類であり、記載が義務付けられている事項もあるため、必要に応じて行政書士などの専門家に依頼して慎重に作成しましょう。
登記申請書は、法務局のホームページで書式を入手し、パソコンで必要事項を入力して作成することが一般的です。
印鑑証明書は発行から3か月以内のものでなければ無効になるため注意しましょう。
すべての書類がそろったら、公証役場で定款の認証を受け、法務局で手続きを申請します。
手続きが受理されると、約1~2週間後に会社の登記が完了します。
不動産投資を法人化するメリット
法人化に対し「手続きが難しそう」「自分には無縁の世界」といったイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし、法人化したうえで不動産投資をおこなうと、財政面などにおける大きなメリットを得られる可能性があります。
ここでは、不動産投資を法人化するメリットについて「節税」「融資」の2つのポイントから解説します。
法人化のメリット①節税効果が高くなる
法人化において大きなメリットになるのは、個人で不動産投資をおこなう場合と比較して、節税効果を高めやすくなることです。
個人で不動産投資をおこなう場合、所得税と住民税を合わせて最大55%もの税率で税金を支払わなければなりません。
しかし、法人化すると実効税率を20%台~30%台に抑えられます。
個人と比較して、経費として計上できる範囲を拡大させられることも法人化するメリットです。
生命保険の保険料を一例に挙げると、個人では所得控除の対象になるにとどまりますが、法人化すると全額を経費として算入できます。
また、個人が青色申告をおこなう場合、家族への給与を上限なしで控除できますが、社会通念上妥当な金額でなければ控除が認められません。
一方、法人は家族への給与について、青色申告ほど強い制約を受けずに役員報酬として計上できるため、不動産投資によって得た利益を守りやすくなります。
法人化のメリット②融資を受けやすくなる
個人が不動産投資をおこなう場合と比較して、法人化後は金融機関からの融資を受けやすくなります。
登記により会社の情報を公示できることに加えて、会計処理の信頼度も上がるため、社会的信用度が高くなり、金融機関の審査に通過しやすくなります。
また、金融機関が個人を審査する場合は、審査対象者の死亡や相続も考慮されますが、法人には人間と異なり「死」の概念がありません。
金融機関にとってのリスクが少なくなるため、高額な融資も受けやすくなるのです。
より高額な融資を受けられるようになれば、投資できる物件の母数が増えるため、より魅力的な物件を購入できるほか、事業拡大もしやすくなります。
不動産投資を法人化するデメリット
不動産投資によって融資を受けやすくなり、節税効果も高めやすくなりますが、法人化にはいくつかのデメリットがあることも知っておかなければなりません。
個人で不動産投資をする場合と比較して、法人がやらなければならないことは増えるため、無理なく会社経営ができるかどうかを慎重に判断しましょう。
ここでは、法人化して不動産投資をおこなうデメリットについて「手続き」「費用」の2点から解説します。
デメリット①法人化に向けた手続きに手間がかかる
法人化のデメリットとして最初に考えなければならないのは、設立に向けた手続きに手間がかかることです。
法人化するためには、先述したように多くの書類を用意する必要があることに加えて、申請が受理されるまでに1~2週間の期間がかかります。
専門的な用語が多く用いられるため書類作成も難しく、行政書士などの専門家に書類作成を依頼する場合は、相談する手間と費用もかけなければなりません。
一方、個人事業主として不動産投資をおこなう場合は、税務署に開業届を提出するだけで手続きが完了します。
手間を省いて素早く不動産投資をはじめたい場合は、個人事業主として不動産投資をおこなうことも視野に入れると良いでしょう。
デメリット②法人を維持するために一定の費用がかかる
法人は複雑な税務処理や会計処理を実施する必要に迫られるため、これらの処理を税理士に依頼する方法を選ぶことが一般的です。
税理士と顧問契約を結んだり、記帳代行や申告代行といった業務を依頼したりする場合は、目安として年間50万円~70万円程度の依頼料を支払わなければなりません。
そのため、不動産投資によって得られる収益が少ない場合は、法人を維持するための費用で赤字経営になるリスクがあることがデメリットです。
一方で、不動産投資の事業規模が大きくなればなるほど、費用対効果が大きくなることはメリットといえます。
不動産投資の収益そのものが法人化の前後で変わらなかったとしても、法人化による節税効果により、税理士報酬などの維持費を支払っても利益が出る可能性があるでしょう。
維持費・収益・節税効果を天秤にかけて、収支がプラスになるかどうかを慎重に判断したうえで、法人化の有無を検討することがポイントです。
まとめ
不動産投資で法人化する方法は、社名などの設立事項を決めたうえで必要書類を集め、登記をするのが基本です。
節税効果を高められることなどが法人化のメリットですが、一方で維持費用がかかるなどのデメリットもあります。
法人化の方法を確認したうえで、デメリットを上回るメリットを得られるか検討しましょう。
目次
不動産投資における「利回り」とは?平均相場や計算方法と併せて解説
不動産投資について調べるなかで「利回り」との言葉をよく目にする方もいるでしょう。
しかし、初めて不動産投資に触れる方にとっては、利回りが何なのかわかりにくく、どれほど重要なポイントなのか理解しにくいのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産投資における利回りとは何か、平均相場や計算方法とともに解説します。
目次
不動産投資における利回りとは
利回りとは、不動産を投資用物件として活用した場合、期待される収益を計算するために用いる指標です。
不動産投資を通じて得られる利益を投資費用で割って算出できるもので、一般的には不動産会社の広告あるいはWebサイトの不動産情報に掲載されています。
数ある候補のなかから収益につながる不動産を選ぶ指針として用いられるケースも多く、不動産購入時に活用されるのが基本と考えて良いでしょう。
なお、利回りとして用いられる数値は、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類に大別できます。
表面利回りとは
表面利回りは、別名「グロス利回り」とも呼ばれ、不動産の購入価格と年間収益として得られる金額の関係性を示す指標です。
不動産会社の広告やWebサイトに掲載される利回りは、基本的に表面利回りが用いられます。
投資目的で購入する不動産を比較検討するための指針としては有用ですが、計算結果には不動産の所有や維持管理にかかる費用は含まれていません。
購入した不動産で投資を始めた結果、利回りの数値が表面利回りを下回ることもあります。
具体的な数値を知りたい場合には不向きであり、名前の通り表面的な利回りを把握したい場合には便利な指標といえるでしょう。
実質利回りとは
実質利回りは、別名「ネット利回り」とも呼ばれ、表面利回りに不動産の所有および維持管理にかかる費用をくわえた指標です。
実質利回りを計算する際に必要となる費用には、各種税金、投資用不動産の維持管理費用、各種保険料などが含まれます。
管理および投資にかかるコストをすべて考慮して利回りを算出するため、実質利回りは表面利回りと比較して現実的な数値を把握するのに役立ちます。
不動産投資を成功させるには、表面利回りだけでなく、実質利回りの計算結果を基に、さまざまなケースを具体的にシミュレーションすることが重要です。
不動産投資における利回りの平均相場
不動産投資における利回りの意味を理解したところで、どのくらいの相場が利回りとして適切なのか気になる方もいるでしょう。
次は、不動産投資を実施するにあたり知っておきたい、利回りの平均相場を解説します。
データから見る投資用不動産の平均利回り相場
一般財団法人日本不動産研究所が公表した「不動産投資家調査」によれば、2023年4月時点におけるワンルームタイプの賃貸住宅の期待利回りは以下のとおりでした。
●城南地区(目黒区・世田谷区):3.8%
●城東地区(墨田区・江東区):4.0%
城南地区は渋谷駅および恵比寿駅まで、城東地区は東京駅および大手町駅まで、それぞれ電車を利用して15分以内の鉄道沿線が対象となります。
また、ファミリー向けの賃貸住宅の利回りは、城南地区が3.9%、城東地区が4.1%であり、ワンルーム・ファミリー向けともに大差のない結果となりました。
なお、札幌地区や名古屋地区など、全国のほかの地区を見ても、ワンルームおよびファミリー向けの賃貸住宅の期待利回りは5.0%±0.5%以内に収まっています。
不動産投資における理想的な利回り相場
不動産投資において理想的な利回りの平均値は、平均相場プラス1~2%が適切とされています。
たとえば、先述した不動産投資家調査のデータを参考にすると、城南地区の理想的な利回りは4.8~5.8%、城東地区は5.0~6.0%といえます。
なお、収益が見込めると判断できる不動産であれば、数値が高いほうが投資成功率的には有利ですが、高すぎる場合は注意が必要です。
利回りの平均相場を調べるにあたり必要な諸経費の具体例
不動産投資における具体的な諸経費としては、購入する不動産の消費税や仲介を依頼した不動産会社への仲介手数料、印紙税、不動産取得税が挙げられます。
不動産の所有権移転登記手続きに必要な登録免許税と、手続きを依頼する司法書士への手数料も必要です。
税金だけでも多くの費用がかかります。
なかでも、仲介手数料は不動産の購入価格に応じて上限が決められていますが、高額になると数十万円にのぼる可能性があるため、注意が必要です。
不動産投資における利回りの計算方法
不動産を取得し投資を始めるには、自分で利回りを計算することが重要です。
例を交えて計算方法を解説するので、参考にしながらシミュレーションしてみてください。
表面利回りと実質利回りの計算式
表面利回りおよび実質利回りを算出するには、以下の計算式に数値を当てはめて計算します。
表面利回り =(1年あたりの家賃収入 ÷ 不動産価格)× 100
実質利回り =(1年あたりの家賃収入 - 諸経費)÷ 不動産価格 × 100
それでは、具体的な数値を当てはめて、表面利回りと実質利回りを計算します。
なお、利回りを計算する際は、空室がないものと仮定します。
表面利回りの計算シミュレーション
表面利回りをシミュレーションするにあたり、必要な数値を以下と仮定します。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
1年あたりの家賃収入は、家賃 × 部屋数 × 12か月で計算することができます。
したがって、7万円 × 15部屋 × 12か月 = 1,260万円となります。
このため、表面利回りは 1,260万円 ÷ 1億2,000万円 × 100 = 10.5% となります。
なお、前提条件として投資用不動産が満室であると仮定し、諸経費を含めずに計算しているため、表面利回りは高い数値となっているでしょう。
実質利回りの計算シミュレーション
実質利回りを計算するには、表面利回りの計算時に設定した条件にくわえて、取得時の諸経費や維持管理コストも考慮する必要があります。
今回は、具体的にシミュレーションするために、諸経費および維持管理コストを含め、以下のとおりに設定しました。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
●諸経費:450万円
●1年あたりの維持管理コスト:230万円
計算に必要な条件を上記のように設定した結果、実質利回りは(1,260万円 - 230万円)÷(1億2,000万円 + 450万円)× 100 = 約8.27%となります。
同じ条件でシミュレーションした表面利回りは10.5%であり、実質利回りと比較すると約2.23%の差が生じることがわかります。
今回は、満室の状態でシミュレーションしましたが、空室リスクも考慮して利回りを計算すると、より正確な結果が得られるでしょう。
空室リスクを考慮して計算する場合、たとえば入居率を80%とするケースでは、1年あたりの家賃収入に0.8を掛けることで算出できます。
不動産投資が成功するか否かを判断するためにも、さまざまなパターンを計算し、十分に検討することが重要です。
まとめ
不動産投資における利回りとは、不動産を活用して得られる収益の見込みを指します。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
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家を購入する際に組むペアローンとは?特徴やメリット・デメリットをご紹介
家を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的ですが、1人分の収入では目標とする金額を借りられないことがあります。
その際は、夫婦などでペアローンを組み、通常よりも高い金額を借りることも可能です。
そこで今回は、家を購入するために組むペアローンの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
目次
家を購入する際に組むペアローンの特徴
ペアローンとは、2人分の収入で住宅ローンを組むための方法のひとつです。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
一定の収入がある同居家族とローンを組む
ペアローンの特徴は、一定の収入がある同居家族とともに組むローンであることです。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
ペアローンを利用するための条件
ペアローンを利用して家を購入する際、金融機関からさまざまな条件が提示されることがあります。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
ペアローンがおすすめの家庭の特徴
ペアローンは、夫婦ともに一定の収入がある家庭におすすめです。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
家を購入するために組むペアローンのメリット
ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
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住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
目次
住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
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分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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不動産投資が軌道に乗ってきた場合や、最初から大規模な不動産投資をおこないたい場合は、法人の設立がおすすめです。
しかし、不動産投資を法人化するためには、決めなければならないことが多数あるうえ、用意するよう求められる書類もあります。
まずは不動産投資の法人化に向けた方法を見てみましょう。
しかし、不動産投資を法人化するためには、決めなければならないことが多数あるうえ、用意するよう求められる書類もあります。
まずは不動産投資の法人化に向けた方法を見てみましょう。
法人化の方法①社名などの設立事項を決める
不動産投資の法人化に向けて、まずは設立事項を決定する必要があります。
社名については自由に決められますが、特殊な記号や「銀行」などの誤解を招く単語は加えられません。
所在地は必ずしも専用の事務所を構える必要はなく、レンタルオフィスを利用したり、自宅を所在地にしたりすることも可能です。
会社法の改正により、現在は資本金1円からでも法人化が可能ですが、初期の運営コストを考慮すると、数十万円~数百万円の資本金を用意すると良いでしょう。
また、株式会社を設立する場合は、1人以上の取締役を選任する必要があります。
社名については自由に決められますが、特殊な記号や「銀行」などの誤解を招く単語は加えられません。
所在地は必ずしも専用の事務所を構える必要はなく、レンタルオフィスを利用したり、自宅を所在地にしたりすることも可能です。
会社法の改正により、現在は資本金1円からでも法人化が可能ですが、初期の運営コストを考慮すると、数十万円~数百万円の資本金を用意すると良いでしょう。
また、株式会社を設立する場合は、1人以上の取締役を選任する必要があります。
法人化の方法②印鑑を作成する
法人化に向けて「会社実印」と「会社銀行印」、合計2本の印鑑を作成しましょう。
会社実印は、法務局で登記申請をおこなう場合にも必要になるため、会社設立前に用意することがポイントです。
会社銀行印は、主に銀行口座の開設や各種手続きをする場合に必要な印鑑で、会社のお金を移動する場合などに使います。
会社実印は、法務局で登記申請をおこなう場合にも必要になるため、会社設立前に用意することがポイントです。
会社銀行印は、主に銀行口座の開設や各種手続きをする場合に必要な印鑑で、会社のお金を移動する場合などに使います。
法人化の方法③登記に必要な書類を作成する
先述した印鑑の準備ができた段階で、登記に向けて必要な書類を作成しましょう。
不動産投資の法人化において必要な書類は次のとおりです。
●定款
●登記申請書
●就任承諾書
●取締役の印鑑証明書
定款とは、会社の基本的なルールをまとめた書類であり、記載が義務付けられている事項もあるため、必要に応じて行政書士などの専門家に依頼して慎重に作成しましょう。
登記申請書は、法務局のホームページで書式を入手し、パソコンで必要事項を入力して作成することが一般的です。
印鑑証明書は発行から3か月以内のものでなければ無効になるため注意しましょう。
すべての書類がそろったら、公証役場で定款の認証を受け、法務局で手続きを申請します。
手続きが受理されると、約1~2週間後に会社の登記が完了します。
不動産投資の法人化において必要な書類は次のとおりです。
●定款
●登記申請書
●就任承諾書
●取締役の印鑑証明書
定款とは、会社の基本的なルールをまとめた書類であり、記載が義務付けられている事項もあるため、必要に応じて行政書士などの専門家に依頼して慎重に作成しましょう。
登記申請書は、法務局のホームページで書式を入手し、パソコンで必要事項を入力して作成することが一般的です。
印鑑証明書は発行から3か月以内のものでなければ無効になるため注意しましょう。
すべての書類がそろったら、公証役場で定款の認証を受け、法務局で手続きを申請します。
手続きが受理されると、約1~2週間後に会社の登記が完了します。
不動産投資を法人化するメリット
法人化に対し「手続きが難しそう」「自分には無縁の世界」といったイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし、法人化したうえで不動産投資をおこなうと、財政面などにおける大きなメリットを得られる可能性があります。
ここでは、不動産投資を法人化するメリットについて「節税」「融資」の2つのポイントから解説します。
法人化のメリット①節税効果が高くなる
法人化において大きなメリットになるのは、個人で不動産投資をおこなう場合と比較して、節税効果を高めやすくなることです。
個人で不動産投資をおこなう場合、所得税と住民税を合わせて最大55%もの税率で税金を支払わなければなりません。
しかし、法人化すると実効税率を20%台~30%台に抑えられます。
個人と比較して、経費として計上できる範囲を拡大させられることも法人化するメリットです。
生命保険の保険料を一例に挙げると、個人では所得控除の対象になるにとどまりますが、法人化すると全額を経費として算入できます。
また、個人が青色申告をおこなう場合、家族への給与を上限なしで控除できますが、社会通念上妥当な金額でなければ控除が認められません。
一方、法人は家族への給与について、青色申告ほど強い制約を受けずに役員報酬として計上できるため、不動産投資によって得た利益を守りやすくなります。
法人化のメリット②融資を受けやすくなる
個人が不動産投資をおこなう場合と比較して、法人化後は金融機関からの融資を受けやすくなります。
登記により会社の情報を公示できることに加えて、会計処理の信頼度も上がるため、社会的信用度が高くなり、金融機関の審査に通過しやすくなります。
また、金融機関が個人を審査する場合は、審査対象者の死亡や相続も考慮されますが、法人には人間と異なり「死」の概念がありません。
金融機関にとってのリスクが少なくなるため、高額な融資も受けやすくなるのです。
より高額な融資を受けられるようになれば、投資できる物件の母数が増えるため、より魅力的な物件を購入できるほか、事業拡大もしやすくなります。
不動産投資を法人化するデメリット
不動産投資によって融資を受けやすくなり、節税効果も高めやすくなりますが、法人化にはいくつかのデメリットがあることも知っておかなければなりません。
個人で不動産投資をする場合と比較して、法人がやらなければならないことは増えるため、無理なく会社経営ができるかどうかを慎重に判断しましょう。
ここでは、法人化して不動産投資をおこなうデメリットについて「手続き」「費用」の2点から解説します。
デメリット①法人化に向けた手続きに手間がかかる
法人化のデメリットとして最初に考えなければならないのは、設立に向けた手続きに手間がかかることです。
法人化するためには、先述したように多くの書類を用意する必要があることに加えて、申請が受理されるまでに1~2週間の期間がかかります。
専門的な用語が多く用いられるため書類作成も難しく、行政書士などの専門家に書類作成を依頼する場合は、相談する手間と費用もかけなければなりません。
一方、個人事業主として不動産投資をおこなう場合は、税務署に開業届を提出するだけで手続きが完了します。
手間を省いて素早く不動産投資をはじめたい場合は、個人事業主として不動産投資をおこなうことも視野に入れると良いでしょう。
デメリット②法人を維持するために一定の費用がかかる
法人は複雑な税務処理や会計処理を実施する必要に迫られるため、これらの処理を税理士に依頼する方法を選ぶことが一般的です。
税理士と顧問契約を結んだり、記帳代行や申告代行といった業務を依頼したりする場合は、目安として年間50万円~70万円程度の依頼料を支払わなければなりません。
そのため、不動産投資によって得られる収益が少ない場合は、法人を維持するための費用で赤字経営になるリスクがあることがデメリットです。
一方で、不動産投資の事業規模が大きくなればなるほど、費用対効果が大きくなることはメリットといえます。
不動産投資の収益そのものが法人化の前後で変わらなかったとしても、法人化による節税効果により、税理士報酬などの維持費を支払っても利益が出る可能性があるでしょう。
維持費・収益・節税効果を天秤にかけて、収支がプラスになるかどうかを慎重に判断したうえで、法人化の有無を検討することがポイントです。
まとめ
不動産投資で法人化する方法は、社名などの設立事項を決めたうえで必要書類を集め、登記をするのが基本です。
節税効果を高められることなどが法人化のメリットですが、一方で維持費用がかかるなどのデメリットもあります。
法人化の方法を確認したうえで、デメリットを上回るメリットを得られるか検討しましょう。
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不動産投資における「利回り」とは?平均相場や計算方法と併せて解説
不動産投資について調べるなかで「利回り」との言葉をよく目にする方もいるでしょう。
しかし、初めて不動産投資に触れる方にとっては、利回りが何なのかわかりにくく、どれほど重要なポイントなのか理解しにくいのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産投資における利回りとは何か、平均相場や計算方法とともに解説します。
目次
不動産投資における利回りとは
利回りとは、不動産を投資用物件として活用した場合、期待される収益を計算するために用いる指標です。
不動産投資を通じて得られる利益を投資費用で割って算出できるもので、一般的には不動産会社の広告あるいはWebサイトの不動産情報に掲載されています。
数ある候補のなかから収益につながる不動産を選ぶ指針として用いられるケースも多く、不動産購入時に活用されるのが基本と考えて良いでしょう。
なお、利回りとして用いられる数値は、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類に大別できます。
表面利回りとは
表面利回りは、別名「グロス利回り」とも呼ばれ、不動産の購入価格と年間収益として得られる金額の関係性を示す指標です。
不動産会社の広告やWebサイトに掲載される利回りは、基本的に表面利回りが用いられます。
投資目的で購入する不動産を比較検討するための指針としては有用ですが、計算結果には不動産の所有や維持管理にかかる費用は含まれていません。
購入した不動産で投資を始めた結果、利回りの数値が表面利回りを下回ることもあります。
具体的な数値を知りたい場合には不向きであり、名前の通り表面的な利回りを把握したい場合には便利な指標といえるでしょう。
実質利回りとは
実質利回りは、別名「ネット利回り」とも呼ばれ、表面利回りに不動産の所有および維持管理にかかる費用をくわえた指標です。
実質利回りを計算する際に必要となる費用には、各種税金、投資用不動産の維持管理費用、各種保険料などが含まれます。
管理および投資にかかるコストをすべて考慮して利回りを算出するため、実質利回りは表面利回りと比較して現実的な数値を把握するのに役立ちます。
不動産投資を成功させるには、表面利回りだけでなく、実質利回りの計算結果を基に、さまざまなケースを具体的にシミュレーションすることが重要です。
不動産投資における利回りの平均相場
不動産投資における利回りの意味を理解したところで、どのくらいの相場が利回りとして適切なのか気になる方もいるでしょう。
次は、不動産投資を実施するにあたり知っておきたい、利回りの平均相場を解説します。
データから見る投資用不動産の平均利回り相場
一般財団法人日本不動産研究所が公表した「不動産投資家調査」によれば、2023年4月時点におけるワンルームタイプの賃貸住宅の期待利回りは以下のとおりでした。
●城南地区(目黒区・世田谷区):3.8%
●城東地区(墨田区・江東区):4.0%
城南地区は渋谷駅および恵比寿駅まで、城東地区は東京駅および大手町駅まで、それぞれ電車を利用して15分以内の鉄道沿線が対象となります。
また、ファミリー向けの賃貸住宅の利回りは、城南地区が3.9%、城東地区が4.1%であり、ワンルーム・ファミリー向けともに大差のない結果となりました。
なお、札幌地区や名古屋地区など、全国のほかの地区を見ても、ワンルームおよびファミリー向けの賃貸住宅の期待利回りは5.0%±0.5%以内に収まっています。
不動産投資における理想的な利回り相場
不動産投資において理想的な利回りの平均値は、平均相場プラス1~2%が適切とされています。
たとえば、先述した不動産投資家調査のデータを参考にすると、城南地区の理想的な利回りは4.8~5.8%、城東地区は5.0~6.0%といえます。
なお、収益が見込めると判断できる不動産であれば、数値が高いほうが投資成功率的には有利ですが、高すぎる場合は注意が必要です。
利回りの平均相場を調べるにあたり必要な諸経費の具体例
不動産投資における具体的な諸経費としては、購入する不動産の消費税や仲介を依頼した不動産会社への仲介手数料、印紙税、不動産取得税が挙げられます。
不動産の所有権移転登記手続きに必要な登録免許税と、手続きを依頼する司法書士への手数料も必要です。
税金だけでも多くの費用がかかります。
なかでも、仲介手数料は不動産の購入価格に応じて上限が決められていますが、高額になると数十万円にのぼる可能性があるため、注意が必要です。
不動産投資における利回りの計算方法
不動産を取得し投資を始めるには、自分で利回りを計算することが重要です。
例を交えて計算方法を解説するので、参考にしながらシミュレーションしてみてください。
表面利回りと実質利回りの計算式
表面利回りおよび実質利回りを算出するには、以下の計算式に数値を当てはめて計算します。
表面利回り =(1年あたりの家賃収入 ÷ 不動産価格)× 100
実質利回り =(1年あたりの家賃収入 - 諸経費)÷ 不動産価格 × 100
それでは、具体的な数値を当てはめて、表面利回りと実質利回りを計算します。
なお、利回りを計算する際は、空室がないものと仮定します。
表面利回りの計算シミュレーション
表面利回りをシミュレーションするにあたり、必要な数値を以下と仮定します。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
1年あたりの家賃収入は、家賃 × 部屋数 × 12か月で計算することができます。
したがって、7万円 × 15部屋 × 12か月 = 1,260万円となります。
このため、表面利回りは 1,260万円 ÷ 1億2,000万円 × 100 = 10.5% となります。
なお、前提条件として投資用不動産が満室であると仮定し、諸経費を含めずに計算しているため、表面利回りは高い数値となっているでしょう。
実質利回りの計算シミュレーション
実質利回りを計算するには、表面利回りの計算時に設定した条件にくわえて、取得時の諸経費や維持管理コストも考慮する必要があります。
今回は、具体的にシミュレーションするために、諸経費および維持管理コストを含め、以下のとおりに設定しました。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
●諸経費:450万円
●1年あたりの維持管理コスト:230万円
計算に必要な条件を上記のように設定した結果、実質利回りは(1,260万円 - 230万円)÷(1億2,000万円 + 450万円)× 100 = 約8.27%となります。
同じ条件でシミュレーションした表面利回りは10.5%であり、実質利回りと比較すると約2.23%の差が生じることがわかります。
今回は、満室の状態でシミュレーションしましたが、空室リスクも考慮して利回りを計算すると、より正確な結果が得られるでしょう。
空室リスクを考慮して計算する場合、たとえば入居率を80%とするケースでは、1年あたりの家賃収入に0.8を掛けることで算出できます。
不動産投資が成功するか否かを判断するためにも、さまざまなパターンを計算し、十分に検討することが重要です。
まとめ
不動産投資における利回りとは、不動産を活用して得られる収益の見込みを指します。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
目次
家を購入する際に組むペアローンとは?特徴やメリット・デメリットをご紹介
家を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的ですが、1人分の収入では目標とする金額を借りられないことがあります。
その際は、夫婦などでペアローンを組み、通常よりも高い金額を借りることも可能です。
そこで今回は、家を購入するために組むペアローンの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
目次
家を購入する際に組むペアローンの特徴
ペアローンとは、2人分の収入で住宅ローンを組むための方法のひとつです。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
一定の収入がある同居家族とローンを組む
ペアローンの特徴は、一定の収入がある同居家族とともに組むローンであることです。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
ペアローンを利用するための条件
ペアローンを利用して家を購入する際、金融機関からさまざまな条件が提示されることがあります。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
ペアローンがおすすめの家庭の特徴
ペアローンは、夫婦ともに一定の収入がある家庭におすすめです。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
家を購入するために組むペアローンのメリット
ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
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住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
目次
住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
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分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
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不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
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不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
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不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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法人化に対し「手続きが難しそう」「自分には無縁の世界」といったイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし、法人化したうえで不動産投資をおこなうと、財政面などにおける大きなメリットを得られる可能性があります。
ここでは、不動産投資を法人化するメリットについて「節税」「融資」の2つのポイントから解説します。
しかし、法人化したうえで不動産投資をおこなうと、財政面などにおける大きなメリットを得られる可能性があります。
ここでは、不動産投資を法人化するメリットについて「節税」「融資」の2つのポイントから解説します。
法人化のメリット①節税効果が高くなる
法人化において大きなメリットになるのは、個人で不動産投資をおこなう場合と比較して、節税効果を高めやすくなることです。
個人で不動産投資をおこなう場合、所得税と住民税を合わせて最大55%もの税率で税金を支払わなければなりません。
しかし、法人化すると実効税率を20%台~30%台に抑えられます。
個人と比較して、経費として計上できる範囲を拡大させられることも法人化するメリットです。
生命保険の保険料を一例に挙げると、個人では所得控除の対象になるにとどまりますが、法人化すると全額を経費として算入できます。
また、個人が青色申告をおこなう場合、家族への給与を上限なしで控除できますが、社会通念上妥当な金額でなければ控除が認められません。
一方、法人は家族への給与について、青色申告ほど強い制約を受けずに役員報酬として計上できるため、不動産投資によって得た利益を守りやすくなります。
個人で不動産投資をおこなう場合、所得税と住民税を合わせて最大55%もの税率で税金を支払わなければなりません。
しかし、法人化すると実効税率を20%台~30%台に抑えられます。
個人と比較して、経費として計上できる範囲を拡大させられることも法人化するメリットです。
生命保険の保険料を一例に挙げると、個人では所得控除の対象になるにとどまりますが、法人化すると全額を経費として算入できます。
また、個人が青色申告をおこなう場合、家族への給与を上限なしで控除できますが、社会通念上妥当な金額でなければ控除が認められません。
一方、法人は家族への給与について、青色申告ほど強い制約を受けずに役員報酬として計上できるため、不動産投資によって得た利益を守りやすくなります。
法人化のメリット②融資を受けやすくなる
個人が不動産投資をおこなう場合と比較して、法人化後は金融機関からの融資を受けやすくなります。
登記により会社の情報を公示できることに加えて、会計処理の信頼度も上がるため、社会的信用度が高くなり、金融機関の審査に通過しやすくなります。
また、金融機関が個人を審査する場合は、審査対象者の死亡や相続も考慮されますが、法人には人間と異なり「死」の概念がありません。
金融機関にとってのリスクが少なくなるため、高額な融資も受けやすくなるのです。
より高額な融資を受けられるようになれば、投資できる物件の母数が増えるため、より魅力的な物件を購入できるほか、事業拡大もしやすくなります。
登記により会社の情報を公示できることに加えて、会計処理の信頼度も上がるため、社会的信用度が高くなり、金融機関の審査に通過しやすくなります。
また、金融機関が個人を審査する場合は、審査対象者の死亡や相続も考慮されますが、法人には人間と異なり「死」の概念がありません。
金融機関にとってのリスクが少なくなるため、高額な融資も受けやすくなるのです。
より高額な融資を受けられるようになれば、投資できる物件の母数が増えるため、より魅力的な物件を購入できるほか、事業拡大もしやすくなります。
不動産投資を法人化するデメリット
不動産投資によって融資を受けやすくなり、節税効果も高めやすくなりますが、法人化にはいくつかのデメリットがあることも知っておかなければなりません。
個人で不動産投資をする場合と比較して、法人がやらなければならないことは増えるため、無理なく会社経営ができるかどうかを慎重に判断しましょう。
ここでは、法人化して不動産投資をおこなうデメリットについて「手続き」「費用」の2点から解説します。
デメリット①法人化に向けた手続きに手間がかかる
法人化のデメリットとして最初に考えなければならないのは、設立に向けた手続きに手間がかかることです。
法人化するためには、先述したように多くの書類を用意する必要があることに加えて、申請が受理されるまでに1~2週間の期間がかかります。
専門的な用語が多く用いられるため書類作成も難しく、行政書士などの専門家に書類作成を依頼する場合は、相談する手間と費用もかけなければなりません。
一方、個人事業主として不動産投資をおこなう場合は、税務署に開業届を提出するだけで手続きが完了します。
手間を省いて素早く不動産投資をはじめたい場合は、個人事業主として不動産投資をおこなうことも視野に入れると良いでしょう。
デメリット②法人を維持するために一定の費用がかかる
法人は複雑な税務処理や会計処理を実施する必要に迫られるため、これらの処理を税理士に依頼する方法を選ぶことが一般的です。
税理士と顧問契約を結んだり、記帳代行や申告代行といった業務を依頼したりする場合は、目安として年間50万円~70万円程度の依頼料を支払わなければなりません。
そのため、不動産投資によって得られる収益が少ない場合は、法人を維持するための費用で赤字経営になるリスクがあることがデメリットです。
一方で、不動産投資の事業規模が大きくなればなるほど、費用対効果が大きくなることはメリットといえます。
不動産投資の収益そのものが法人化の前後で変わらなかったとしても、法人化による節税効果により、税理士報酬などの維持費を支払っても利益が出る可能性があるでしょう。
維持費・収益・節税効果を天秤にかけて、収支がプラスになるかどうかを慎重に判断したうえで、法人化の有無を検討することがポイントです。
まとめ
不動産投資で法人化する方法は、社名などの設立事項を決めたうえで必要書類を集め、登記をするのが基本です。
節税効果を高められることなどが法人化のメリットですが、一方で維持費用がかかるなどのデメリットもあります。
法人化の方法を確認したうえで、デメリットを上回るメリットを得られるか検討しましょう。
目次
不動産投資における「利回り」とは?平均相場や計算方法と併せて解説
不動産投資について調べるなかで「利回り」との言葉をよく目にする方もいるでしょう。
しかし、初めて不動産投資に触れる方にとっては、利回りが何なのかわかりにくく、どれほど重要なポイントなのか理解しにくいのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産投資における利回りとは何か、平均相場や計算方法とともに解説します。
目次
不動産投資における利回りとは
利回りとは、不動産を投資用物件として活用した場合、期待される収益を計算するために用いる指標です。
不動産投資を通じて得られる利益を投資費用で割って算出できるもので、一般的には不動産会社の広告あるいはWebサイトの不動産情報に掲載されています。
数ある候補のなかから収益につながる不動産を選ぶ指針として用いられるケースも多く、不動産購入時に活用されるのが基本と考えて良いでしょう。
なお、利回りとして用いられる数値は、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類に大別できます。
表面利回りとは
表面利回りは、別名「グロス利回り」とも呼ばれ、不動産の購入価格と年間収益として得られる金額の関係性を示す指標です。
不動産会社の広告やWebサイトに掲載される利回りは、基本的に表面利回りが用いられます。
投資目的で購入する不動産を比較検討するための指針としては有用ですが、計算結果には不動産の所有や維持管理にかかる費用は含まれていません。
購入した不動産で投資を始めた結果、利回りの数値が表面利回りを下回ることもあります。
具体的な数値を知りたい場合には不向きであり、名前の通り表面的な利回りを把握したい場合には便利な指標といえるでしょう。
実質利回りとは
実質利回りは、別名「ネット利回り」とも呼ばれ、表面利回りに不動産の所有および維持管理にかかる費用をくわえた指標です。
実質利回りを計算する際に必要となる費用には、各種税金、投資用不動産の維持管理費用、各種保険料などが含まれます。
管理および投資にかかるコストをすべて考慮して利回りを算出するため、実質利回りは表面利回りと比較して現実的な数値を把握するのに役立ちます。
不動産投資を成功させるには、表面利回りだけでなく、実質利回りの計算結果を基に、さまざまなケースを具体的にシミュレーションすることが重要です。
不動産投資における利回りの平均相場
不動産投資における利回りの意味を理解したところで、どのくらいの相場が利回りとして適切なのか気になる方もいるでしょう。
次は、不動産投資を実施するにあたり知っておきたい、利回りの平均相場を解説します。
データから見る投資用不動産の平均利回り相場
一般財団法人日本不動産研究所が公表した「不動産投資家調査」によれば、2023年4月時点におけるワンルームタイプの賃貸住宅の期待利回りは以下のとおりでした。
●城南地区(目黒区・世田谷区):3.8%
●城東地区(墨田区・江東区):4.0%
城南地区は渋谷駅および恵比寿駅まで、城東地区は東京駅および大手町駅まで、それぞれ電車を利用して15分以内の鉄道沿線が対象となります。
また、ファミリー向けの賃貸住宅の利回りは、城南地区が3.9%、城東地区が4.1%であり、ワンルーム・ファミリー向けともに大差のない結果となりました。
なお、札幌地区や名古屋地区など、全国のほかの地区を見ても、ワンルームおよびファミリー向けの賃貸住宅の期待利回りは5.0%±0.5%以内に収まっています。
不動産投資における理想的な利回り相場
不動産投資において理想的な利回りの平均値は、平均相場プラス1~2%が適切とされています。
たとえば、先述した不動産投資家調査のデータを参考にすると、城南地区の理想的な利回りは4.8~5.8%、城東地区は5.0~6.0%といえます。
なお、収益が見込めると判断できる不動産であれば、数値が高いほうが投資成功率的には有利ですが、高すぎる場合は注意が必要です。
利回りの平均相場を調べるにあたり必要な諸経費の具体例
不動産投資における具体的な諸経費としては、購入する不動産の消費税や仲介を依頼した不動産会社への仲介手数料、印紙税、不動産取得税が挙げられます。
不動産の所有権移転登記手続きに必要な登録免許税と、手続きを依頼する司法書士への手数料も必要です。
税金だけでも多くの費用がかかります。
なかでも、仲介手数料は不動産の購入価格に応じて上限が決められていますが、高額になると数十万円にのぼる可能性があるため、注意が必要です。
不動産投資における利回りの計算方法
不動産を取得し投資を始めるには、自分で利回りを計算することが重要です。
例を交えて計算方法を解説するので、参考にしながらシミュレーションしてみてください。
表面利回りと実質利回りの計算式
表面利回りおよび実質利回りを算出するには、以下の計算式に数値を当てはめて計算します。
表面利回り =(1年あたりの家賃収入 ÷ 不動産価格)× 100
実質利回り =(1年あたりの家賃収入 - 諸経費)÷ 不動産価格 × 100
それでは、具体的な数値を当てはめて、表面利回りと実質利回りを計算します。
なお、利回りを計算する際は、空室がないものと仮定します。
表面利回りの計算シミュレーション
表面利回りをシミュレーションするにあたり、必要な数値を以下と仮定します。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
1年あたりの家賃収入は、家賃 × 部屋数 × 12か月で計算することができます。
したがって、7万円 × 15部屋 × 12か月 = 1,260万円となります。
このため、表面利回りは 1,260万円 ÷ 1億2,000万円 × 100 = 10.5% となります。
なお、前提条件として投資用不動産が満室であると仮定し、諸経費を含めずに計算しているため、表面利回りは高い数値となっているでしょう。
実質利回りの計算シミュレーション
実質利回りを計算するには、表面利回りの計算時に設定した条件にくわえて、取得時の諸経費や維持管理コストも考慮する必要があります。
今回は、具体的にシミュレーションするために、諸経費および維持管理コストを含め、以下のとおりに設定しました。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
●諸経費:450万円
●1年あたりの維持管理コスト:230万円
計算に必要な条件を上記のように設定した結果、実質利回りは(1,260万円 - 230万円)÷(1億2,000万円 + 450万円)× 100 = 約8.27%となります。
同じ条件でシミュレーションした表面利回りは10.5%であり、実質利回りと比較すると約2.23%の差が生じることがわかります。
今回は、満室の状態でシミュレーションしましたが、空室リスクも考慮して利回りを計算すると、より正確な結果が得られるでしょう。
空室リスクを考慮して計算する場合、たとえば入居率を80%とするケースでは、1年あたりの家賃収入に0.8を掛けることで算出できます。
不動産投資が成功するか否かを判断するためにも、さまざまなパターンを計算し、十分に検討することが重要です。
まとめ
不動産投資における利回りとは、不動産を活用して得られる収益の見込みを指します。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
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家を購入する際に組むペアローンとは?特徴やメリット・デメリットをご紹介
家を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的ですが、1人分の収入では目標とする金額を借りられないことがあります。
その際は、夫婦などでペアローンを組み、通常よりも高い金額を借りることも可能です。
そこで今回は、家を購入するために組むペアローンの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
目次
家を購入する際に組むペアローンの特徴
ペアローンとは、2人分の収入で住宅ローンを組むための方法のひとつです。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
一定の収入がある同居家族とローンを組む
ペアローンの特徴は、一定の収入がある同居家族とともに組むローンであることです。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
ペアローンを利用するための条件
ペアローンを利用して家を購入する際、金融機関からさまざまな条件が提示されることがあります。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
ペアローンがおすすめの家庭の特徴
ペアローンは、夫婦ともに一定の収入がある家庭におすすめです。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
家を購入するために組むペアローンのメリット
ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
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住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
目次
住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
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分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
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分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
不動産投資によって融資を受けやすくなり、節税効果も高めやすくなりますが、法人化にはいくつかのデメリットがあることも知っておかなければなりません。
個人で不動産投資をする場合と比較して、法人がやらなければならないことは増えるため、無理なく会社経営ができるかどうかを慎重に判断しましょう。
ここでは、法人化して不動産投資をおこなうデメリットについて「手続き」「費用」の2点から解説します。
個人で不動産投資をする場合と比較して、法人がやらなければならないことは増えるため、無理なく会社経営ができるかどうかを慎重に判断しましょう。
ここでは、法人化して不動産投資をおこなうデメリットについて「手続き」「費用」の2点から解説します。
デメリット①法人化に向けた手続きに手間がかかる
法人化のデメリットとして最初に考えなければならないのは、設立に向けた手続きに手間がかかることです。
法人化するためには、先述したように多くの書類を用意する必要があることに加えて、申請が受理されるまでに1~2週間の期間がかかります。
専門的な用語が多く用いられるため書類作成も難しく、行政書士などの専門家に書類作成を依頼する場合は、相談する手間と費用もかけなければなりません。
一方、個人事業主として不動産投資をおこなう場合は、税務署に開業届を提出するだけで手続きが完了します。
手間を省いて素早く不動産投資をはじめたい場合は、個人事業主として不動産投資をおこなうことも視野に入れると良いでしょう。
法人化するためには、先述したように多くの書類を用意する必要があることに加えて、申請が受理されるまでに1~2週間の期間がかかります。
専門的な用語が多く用いられるため書類作成も難しく、行政書士などの専門家に書類作成を依頼する場合は、相談する手間と費用もかけなければなりません。
一方、個人事業主として不動産投資をおこなう場合は、税務署に開業届を提出するだけで手続きが完了します。
手間を省いて素早く不動産投資をはじめたい場合は、個人事業主として不動産投資をおこなうことも視野に入れると良いでしょう。
デメリット②法人を維持するために一定の費用がかかる
法人は複雑な税務処理や会計処理を実施する必要に迫られるため、これらの処理を税理士に依頼する方法を選ぶことが一般的です。
税理士と顧問契約を結んだり、記帳代行や申告代行といった業務を依頼したりする場合は、目安として年間50万円~70万円程度の依頼料を支払わなければなりません。
そのため、不動産投資によって得られる収益が少ない場合は、法人を維持するための費用で赤字経営になるリスクがあることがデメリットです。
一方で、不動産投資の事業規模が大きくなればなるほど、費用対効果が大きくなることはメリットといえます。
不動産投資の収益そのものが法人化の前後で変わらなかったとしても、法人化による節税効果により、税理士報酬などの維持費を支払っても利益が出る可能性があるでしょう。
維持費・収益・節税効果を天秤にかけて、収支がプラスになるかどうかを慎重に判断したうえで、法人化の有無を検討することがポイントです。
税理士と顧問契約を結んだり、記帳代行や申告代行といった業務を依頼したりする場合は、目安として年間50万円~70万円程度の依頼料を支払わなければなりません。
そのため、不動産投資によって得られる収益が少ない場合は、法人を維持するための費用で赤字経営になるリスクがあることがデメリットです。
一方で、不動産投資の事業規模が大きくなればなるほど、費用対効果が大きくなることはメリットといえます。
不動産投資の収益そのものが法人化の前後で変わらなかったとしても、法人化による節税効果により、税理士報酬などの維持費を支払っても利益が出る可能性があるでしょう。
維持費・収益・節税効果を天秤にかけて、収支がプラスになるかどうかを慎重に判断したうえで、法人化の有無を検討することがポイントです。
まとめ
不動産投資で法人化する方法は、社名などの設立事項を決めたうえで必要書類を集め、登記をするのが基本です。
節税効果を高められることなどが法人化のメリットですが、一方で維持費用がかかるなどのデメリットもあります。
法人化の方法を確認したうえで、デメリットを上回るメリットを得られるか検討しましょう。
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不動産投資で法人化する方法は、社名などの設立事項を決めたうえで必要書類を集め、登記をするのが基本です。
節税効果を高められることなどが法人化のメリットですが、一方で維持費用がかかるなどのデメリットもあります。
法人化の方法を確認したうえで、デメリットを上回るメリットを得られるか検討しましょう。
節税効果を高められることなどが法人化のメリットですが、一方で維持費用がかかるなどのデメリットもあります。
法人化の方法を確認したうえで、デメリットを上回るメリットを得られるか検討しましょう。
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不動産投資における「利回り」とは?平均相場や計算方法と併せて解説
不動産投資について調べるなかで「利回り」との言葉をよく目にする方もいるでしょう。
しかし、初めて不動産投資に触れる方にとっては、利回りが何なのかわかりにくく、どれほど重要なポイントなのか理解しにくいのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産投資における利回りとは何か、平均相場や計算方法とともに解説します。
しかし、初めて不動産投資に触れる方にとっては、利回りが何なのかわかりにくく、どれほど重要なポイントなのか理解しにくいのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産投資における利回りとは何か、平均相場や計算方法とともに解説します。
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不動産投資における利回りとは
利回りとは、不動産を投資用物件として活用した場合、期待される収益を計算するために用いる指標です。
不動産投資を通じて得られる利益を投資費用で割って算出できるもので、一般的には不動産会社の広告あるいはWebサイトの不動産情報に掲載されています。
数ある候補のなかから収益につながる不動産を選ぶ指針として用いられるケースも多く、不動産購入時に活用されるのが基本と考えて良いでしょう。
なお、利回りとして用いられる数値は、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類に大別できます。
表面利回りとは
表面利回りは、別名「グロス利回り」とも呼ばれ、不動産の購入価格と年間収益として得られる金額の関係性を示す指標です。
不動産会社の広告やWebサイトに掲載される利回りは、基本的に表面利回りが用いられます。
投資目的で購入する不動産を比較検討するための指針としては有用ですが、計算結果には不動産の所有や維持管理にかかる費用は含まれていません。
購入した不動産で投資を始めた結果、利回りの数値が表面利回りを下回ることもあります。
具体的な数値を知りたい場合には不向きであり、名前の通り表面的な利回りを把握したい場合には便利な指標といえるでしょう。
実質利回りとは
実質利回りは、別名「ネット利回り」とも呼ばれ、表面利回りに不動産の所有および維持管理にかかる費用をくわえた指標です。
実質利回りを計算する際に必要となる費用には、各種税金、投資用不動産の維持管理費用、各種保険料などが含まれます。
管理および投資にかかるコストをすべて考慮して利回りを算出するため、実質利回りは表面利回りと比較して現実的な数値を把握するのに役立ちます。
不動産投資を成功させるには、表面利回りだけでなく、実質利回りの計算結果を基に、さまざまなケースを具体的にシミュレーションすることが重要です。
不動産投資における利回りの平均相場
不動産投資における利回りの意味を理解したところで、どのくらいの相場が利回りとして適切なのか気になる方もいるでしょう。
次は、不動産投資を実施するにあたり知っておきたい、利回りの平均相場を解説します。
データから見る投資用不動産の平均利回り相場
一般財団法人日本不動産研究所が公表した「不動産投資家調査」によれば、2023年4月時点におけるワンルームタイプの賃貸住宅の期待利回りは以下のとおりでした。
●城南地区(目黒区・世田谷区):3.8%
●城東地区(墨田区・江東区):4.0%
城南地区は渋谷駅および恵比寿駅まで、城東地区は東京駅および大手町駅まで、それぞれ電車を利用して15分以内の鉄道沿線が対象となります。
また、ファミリー向けの賃貸住宅の利回りは、城南地区が3.9%、城東地区が4.1%であり、ワンルーム・ファミリー向けともに大差のない結果となりました。
なお、札幌地区や名古屋地区など、全国のほかの地区を見ても、ワンルームおよびファミリー向けの賃貸住宅の期待利回りは5.0%±0.5%以内に収まっています。
不動産投資における理想的な利回り相場
不動産投資において理想的な利回りの平均値は、平均相場プラス1~2%が適切とされています。
たとえば、先述した不動産投資家調査のデータを参考にすると、城南地区の理想的な利回りは4.8~5.8%、城東地区は5.0~6.0%といえます。
なお、収益が見込めると判断できる不動産であれば、数値が高いほうが投資成功率的には有利ですが、高すぎる場合は注意が必要です。
利回りの平均相場を調べるにあたり必要な諸経費の具体例
不動産投資における具体的な諸経費としては、購入する不動産の消費税や仲介を依頼した不動産会社への仲介手数料、印紙税、不動産取得税が挙げられます。
不動産の所有権移転登記手続きに必要な登録免許税と、手続きを依頼する司法書士への手数料も必要です。
税金だけでも多くの費用がかかります。
なかでも、仲介手数料は不動産の購入価格に応じて上限が決められていますが、高額になると数十万円にのぼる可能性があるため、注意が必要です。
不動産投資における利回りの計算方法
不動産を取得し投資を始めるには、自分で利回りを計算することが重要です。
例を交えて計算方法を解説するので、参考にしながらシミュレーションしてみてください。
表面利回りと実質利回りの計算式
表面利回りおよび実質利回りを算出するには、以下の計算式に数値を当てはめて計算します。
表面利回り =(1年あたりの家賃収入 ÷ 不動産価格)× 100
実質利回り =(1年あたりの家賃収入 - 諸経費)÷ 不動産価格 × 100
それでは、具体的な数値を当てはめて、表面利回りと実質利回りを計算します。
なお、利回りを計算する際は、空室がないものと仮定します。
表面利回りの計算シミュレーション
表面利回りをシミュレーションするにあたり、必要な数値を以下と仮定します。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
1年あたりの家賃収入は、家賃 × 部屋数 × 12か月で計算することができます。
したがって、7万円 × 15部屋 × 12か月 = 1,260万円となります。
このため、表面利回りは 1,260万円 ÷ 1億2,000万円 × 100 = 10.5% となります。
なお、前提条件として投資用不動産が満室であると仮定し、諸経費を含めずに計算しているため、表面利回りは高い数値となっているでしょう。
実質利回りの計算シミュレーション
実質利回りを計算するには、表面利回りの計算時に設定した条件にくわえて、取得時の諸経費や維持管理コストも考慮する必要があります。
今回は、具体的にシミュレーションするために、諸経費および維持管理コストを含め、以下のとおりに設定しました。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
●諸経費:450万円
●1年あたりの維持管理コスト:230万円
計算に必要な条件を上記のように設定した結果、実質利回りは(1,260万円 - 230万円)÷(1億2,000万円 + 450万円)× 100 = 約8.27%となります。
同じ条件でシミュレーションした表面利回りは10.5%であり、実質利回りと比較すると約2.23%の差が生じることがわかります。
今回は、満室の状態でシミュレーションしましたが、空室リスクも考慮して利回りを計算すると、より正確な結果が得られるでしょう。
空室リスクを考慮して計算する場合、たとえば入居率を80%とするケースでは、1年あたりの家賃収入に0.8を掛けることで算出できます。
不動産投資が成功するか否かを判断するためにも、さまざまなパターンを計算し、十分に検討することが重要です。
まとめ
不動産投資における利回りとは、不動産を活用して得られる収益の見込みを指します。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
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家を購入する際に組むペアローンとは?特徴やメリット・デメリットをご紹介
家を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的ですが、1人分の収入では目標とする金額を借りられないことがあります。
その際は、夫婦などでペアローンを組み、通常よりも高い金額を借りることも可能です。
そこで今回は、家を購入するために組むペアローンの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
目次
家を購入する際に組むペアローンの特徴
ペアローンとは、2人分の収入で住宅ローンを組むための方法のひとつです。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
一定の収入がある同居家族とローンを組む
ペアローンの特徴は、一定の収入がある同居家族とともに組むローンであることです。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
ペアローンを利用するための条件
ペアローンを利用して家を購入する際、金融機関からさまざまな条件が提示されることがあります。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
ペアローンがおすすめの家庭の特徴
ペアローンは、夫婦ともに一定の収入がある家庭におすすめです。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
家を購入するために組むペアローンのメリット
ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
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住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
目次
住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
目次
分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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利回りとは、不動産を投資用物件として活用した場合、期待される収益を計算するために用いる指標です。
不動産投資を通じて得られる利益を投資費用で割って算出できるもので、一般的には不動産会社の広告あるいはWebサイトの不動産情報に掲載されています。
数ある候補のなかから収益につながる不動産を選ぶ指針として用いられるケースも多く、不動産購入時に活用されるのが基本と考えて良いでしょう。
なお、利回りとして用いられる数値は、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類に大別できます。
不動産投資を通じて得られる利益を投資費用で割って算出できるもので、一般的には不動産会社の広告あるいはWebサイトの不動産情報に掲載されています。
数ある候補のなかから収益につながる不動産を選ぶ指針として用いられるケースも多く、不動産購入時に活用されるのが基本と考えて良いでしょう。
なお、利回りとして用いられる数値は、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類に大別できます。
表面利回りとは
表面利回りは、別名「グロス利回り」とも呼ばれ、不動産の購入価格と年間収益として得られる金額の関係性を示す指標です。
不動産会社の広告やWebサイトに掲載される利回りは、基本的に表面利回りが用いられます。
投資目的で購入する不動産を比較検討するための指針としては有用ですが、計算結果には不動産の所有や維持管理にかかる費用は含まれていません。
購入した不動産で投資を始めた結果、利回りの数値が表面利回りを下回ることもあります。
具体的な数値を知りたい場合には不向きであり、名前の通り表面的な利回りを把握したい場合には便利な指標といえるでしょう。
不動産会社の広告やWebサイトに掲載される利回りは、基本的に表面利回りが用いられます。
投資目的で購入する不動産を比較検討するための指針としては有用ですが、計算結果には不動産の所有や維持管理にかかる費用は含まれていません。
購入した不動産で投資を始めた結果、利回りの数値が表面利回りを下回ることもあります。
具体的な数値を知りたい場合には不向きであり、名前の通り表面的な利回りを把握したい場合には便利な指標といえるでしょう。
実質利回りとは
実質利回りは、別名「ネット利回り」とも呼ばれ、表面利回りに不動産の所有および維持管理にかかる費用をくわえた指標です。
実質利回りを計算する際に必要となる費用には、各種税金、投資用不動産の維持管理費用、各種保険料などが含まれます。
管理および投資にかかるコストをすべて考慮して利回りを算出するため、実質利回りは表面利回りと比較して現実的な数値を把握するのに役立ちます。
不動産投資を成功させるには、表面利回りだけでなく、実質利回りの計算結果を基に、さまざまなケースを具体的にシミュレーションすることが重要です。
実質利回りを計算する際に必要となる費用には、各種税金、投資用不動産の維持管理費用、各種保険料などが含まれます。
管理および投資にかかるコストをすべて考慮して利回りを算出するため、実質利回りは表面利回りと比較して現実的な数値を把握するのに役立ちます。
不動産投資を成功させるには、表面利回りだけでなく、実質利回りの計算結果を基に、さまざまなケースを具体的にシミュレーションすることが重要です。
不動産投資における利回りの平均相場
不動産投資における利回りの意味を理解したところで、どのくらいの相場が利回りとして適切なのか気になる方もいるでしょう。
次は、不動産投資を実施するにあたり知っておきたい、利回りの平均相場を解説します。
データから見る投資用不動産の平均利回り相場
一般財団法人日本不動産研究所が公表した「不動産投資家調査」によれば、2023年4月時点におけるワンルームタイプの賃貸住宅の期待利回りは以下のとおりでした。
●城南地区(目黒区・世田谷区):3.8%
●城東地区(墨田区・江東区):4.0%
城南地区は渋谷駅および恵比寿駅まで、城東地区は東京駅および大手町駅まで、それぞれ電車を利用して15分以内の鉄道沿線が対象となります。
また、ファミリー向けの賃貸住宅の利回りは、城南地区が3.9%、城東地区が4.1%であり、ワンルーム・ファミリー向けともに大差のない結果となりました。
なお、札幌地区や名古屋地区など、全国のほかの地区を見ても、ワンルームおよびファミリー向けの賃貸住宅の期待利回りは5.0%±0.5%以内に収まっています。
不動産投資における理想的な利回り相場
不動産投資において理想的な利回りの平均値は、平均相場プラス1~2%が適切とされています。
たとえば、先述した不動産投資家調査のデータを参考にすると、城南地区の理想的な利回りは4.8~5.8%、城東地区は5.0~6.0%といえます。
なお、収益が見込めると判断できる不動産であれば、数値が高いほうが投資成功率的には有利ですが、高すぎる場合は注意が必要です。
利回りの平均相場を調べるにあたり必要な諸経費の具体例
不動産投資における具体的な諸経費としては、購入する不動産の消費税や仲介を依頼した不動産会社への仲介手数料、印紙税、不動産取得税が挙げられます。
不動産の所有権移転登記手続きに必要な登録免許税と、手続きを依頼する司法書士への手数料も必要です。
税金だけでも多くの費用がかかります。
なかでも、仲介手数料は不動産の購入価格に応じて上限が決められていますが、高額になると数十万円にのぼる可能性があるため、注意が必要です。
不動産投資における利回りの計算方法
不動産を取得し投資を始めるには、自分で利回りを計算することが重要です。
例を交えて計算方法を解説するので、参考にしながらシミュレーションしてみてください。
表面利回りと実質利回りの計算式
表面利回りおよび実質利回りを算出するには、以下の計算式に数値を当てはめて計算します。
表面利回り =(1年あたりの家賃収入 ÷ 不動産価格)× 100
実質利回り =(1年あたりの家賃収入 - 諸経費)÷ 不動産価格 × 100
それでは、具体的な数値を当てはめて、表面利回りと実質利回りを計算します。
なお、利回りを計算する際は、空室がないものと仮定します。
表面利回りの計算シミュレーション
表面利回りをシミュレーションするにあたり、必要な数値を以下と仮定します。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
1年あたりの家賃収入は、家賃 × 部屋数 × 12か月で計算することができます。
したがって、7万円 × 15部屋 × 12か月 = 1,260万円となります。
このため、表面利回りは 1,260万円 ÷ 1億2,000万円 × 100 = 10.5% となります。
なお、前提条件として投資用不動産が満室であると仮定し、諸経費を含めずに計算しているため、表面利回りは高い数値となっているでしょう。
実質利回りの計算シミュレーション
実質利回りを計算するには、表面利回りの計算時に設定した条件にくわえて、取得時の諸経費や維持管理コストも考慮する必要があります。
今回は、具体的にシミュレーションするために、諸経費および維持管理コストを含め、以下のとおりに設定しました。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
●諸経費:450万円
●1年あたりの維持管理コスト:230万円
計算に必要な条件を上記のように設定した結果、実質利回りは(1,260万円 - 230万円)÷(1億2,000万円 + 450万円)× 100 = 約8.27%となります。
同じ条件でシミュレーションした表面利回りは10.5%であり、実質利回りと比較すると約2.23%の差が生じることがわかります。
今回は、満室の状態でシミュレーションしましたが、空室リスクも考慮して利回りを計算すると、より正確な結果が得られるでしょう。
空室リスクを考慮して計算する場合、たとえば入居率を80%とするケースでは、1年あたりの家賃収入に0.8を掛けることで算出できます。
不動産投資が成功するか否かを判断するためにも、さまざまなパターンを計算し、十分に検討することが重要です。
まとめ
不動産投資における利回りとは、不動産を活用して得られる収益の見込みを指します。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
目次
家を購入する際に組むペアローンとは?特徴やメリット・デメリットをご紹介
家を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的ですが、1人分の収入では目標とする金額を借りられないことがあります。
その際は、夫婦などでペアローンを組み、通常よりも高い金額を借りることも可能です。
そこで今回は、家を購入するために組むペアローンの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
目次
家を購入する際に組むペアローンの特徴
ペアローンとは、2人分の収入で住宅ローンを組むための方法のひとつです。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
一定の収入がある同居家族とローンを組む
ペアローンの特徴は、一定の収入がある同居家族とともに組むローンであることです。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
ペアローンを利用するための条件
ペアローンを利用して家を購入する際、金融機関からさまざまな条件が提示されることがあります。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
ペアローンがおすすめの家庭の特徴
ペアローンは、夫婦ともに一定の収入がある家庭におすすめです。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
家を購入するために組むペアローンのメリット
ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
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住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
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住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
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分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
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不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
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土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
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不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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不動産投資における利回りの意味を理解したところで、どのくらいの相場が利回りとして適切なのか気になる方もいるでしょう。
次は、不動産投資を実施するにあたり知っておきたい、利回りの平均相場を解説します。
次は、不動産投資を実施するにあたり知っておきたい、利回りの平均相場を解説します。
データから見る投資用不動産の平均利回り相場
一般財団法人日本不動産研究所が公表した「不動産投資家調査」によれば、2023年4月時点におけるワンルームタイプの賃貸住宅の期待利回りは以下のとおりでした。
●城南地区(目黒区・世田谷区):3.8%
●城東地区(墨田区・江東区):4.0%
城南地区は渋谷駅および恵比寿駅まで、城東地区は東京駅および大手町駅まで、それぞれ電車を利用して15分以内の鉄道沿線が対象となります。
また、ファミリー向けの賃貸住宅の利回りは、城南地区が3.9%、城東地区が4.1%であり、ワンルーム・ファミリー向けともに大差のない結果となりました。
なお、札幌地区や名古屋地区など、全国のほかの地区を見ても、ワンルームおよびファミリー向けの賃貸住宅の期待利回りは5.0%±0.5%以内に収まっています。
●城南地区(目黒区・世田谷区):3.8%
●城東地区(墨田区・江東区):4.0%
城南地区は渋谷駅および恵比寿駅まで、城東地区は東京駅および大手町駅まで、それぞれ電車を利用して15分以内の鉄道沿線が対象となります。
また、ファミリー向けの賃貸住宅の利回りは、城南地区が3.9%、城東地区が4.1%であり、ワンルーム・ファミリー向けともに大差のない結果となりました。
なお、札幌地区や名古屋地区など、全国のほかの地区を見ても、ワンルームおよびファミリー向けの賃貸住宅の期待利回りは5.0%±0.5%以内に収まっています。
不動産投資における理想的な利回り相場
不動産投資において理想的な利回りの平均値は、平均相場プラス1~2%が適切とされています。
たとえば、先述した不動産投資家調査のデータを参考にすると、城南地区の理想的な利回りは4.8~5.8%、城東地区は5.0~6.0%といえます。
なお、収益が見込めると判断できる不動産であれば、数値が高いほうが投資成功率的には有利ですが、高すぎる場合は注意が必要です。
たとえば、先述した不動産投資家調査のデータを参考にすると、城南地区の理想的な利回りは4.8~5.8%、城東地区は5.0~6.0%といえます。
なお、収益が見込めると判断できる不動産であれば、数値が高いほうが投資成功率的には有利ですが、高すぎる場合は注意が必要です。
利回りの平均相場を調べるにあたり必要な諸経費の具体例
不動産投資における具体的な諸経費としては、購入する不動産の消費税や仲介を依頼した不動産会社への仲介手数料、印紙税、不動産取得税が挙げられます。
不動産の所有権移転登記手続きに必要な登録免許税と、手続きを依頼する司法書士への手数料も必要です。
税金だけでも多くの費用がかかります。
なかでも、仲介手数料は不動産の購入価格に応じて上限が決められていますが、高額になると数十万円にのぼる可能性があるため、注意が必要です。
不動産の所有権移転登記手続きに必要な登録免許税と、手続きを依頼する司法書士への手数料も必要です。
税金だけでも多くの費用がかかります。
なかでも、仲介手数料は不動産の購入価格に応じて上限が決められていますが、高額になると数十万円にのぼる可能性があるため、注意が必要です。
不動産投資における利回りの計算方法
不動産を取得し投資を始めるには、自分で利回りを計算することが重要です。
例を交えて計算方法を解説するので、参考にしながらシミュレーションしてみてください。
表面利回りと実質利回りの計算式
表面利回りおよび実質利回りを算出するには、以下の計算式に数値を当てはめて計算します。
表面利回り =(1年あたりの家賃収入 ÷ 不動産価格)× 100
実質利回り =(1年あたりの家賃収入 - 諸経費)÷ 不動産価格 × 100
それでは、具体的な数値を当てはめて、表面利回りと実質利回りを計算します。
なお、利回りを計算する際は、空室がないものと仮定します。
表面利回りの計算シミュレーション
表面利回りをシミュレーションするにあたり、必要な数値を以下と仮定します。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
1年あたりの家賃収入は、家賃 × 部屋数 × 12か月で計算することができます。
したがって、7万円 × 15部屋 × 12か月 = 1,260万円となります。
このため、表面利回りは 1,260万円 ÷ 1億2,000万円 × 100 = 10.5% となります。
なお、前提条件として投資用不動産が満室であると仮定し、諸経費を含めずに計算しているため、表面利回りは高い数値となっているでしょう。
実質利回りの計算シミュレーション
実質利回りを計算するには、表面利回りの計算時に設定した条件にくわえて、取得時の諸経費や維持管理コストも考慮する必要があります。
今回は、具体的にシミュレーションするために、諸経費および維持管理コストを含め、以下のとおりに設定しました。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
●諸経費:450万円
●1年あたりの維持管理コスト:230万円
計算に必要な条件を上記のように設定した結果、実質利回りは(1,260万円 - 230万円)÷(1億2,000万円 + 450万円)× 100 = 約8.27%となります。
同じ条件でシミュレーションした表面利回りは10.5%であり、実質利回りと比較すると約2.23%の差が生じることがわかります。
今回は、満室の状態でシミュレーションしましたが、空室リスクも考慮して利回りを計算すると、より正確な結果が得られるでしょう。
空室リスクを考慮して計算する場合、たとえば入居率を80%とするケースでは、1年あたりの家賃収入に0.8を掛けることで算出できます。
不動産投資が成功するか否かを判断するためにも、さまざまなパターンを計算し、十分に検討することが重要です。
まとめ
不動産投資における利回りとは、不動産を活用して得られる収益の見込みを指します。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
目次
家を購入する際に組むペアローンとは?特徴やメリット・デメリットをご紹介
家を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的ですが、1人分の収入では目標とする金額を借りられないことがあります。
その際は、夫婦などでペアローンを組み、通常よりも高い金額を借りることも可能です。
そこで今回は、家を購入するために組むペアローンの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
目次
家を購入する際に組むペアローンの特徴
ペアローンとは、2人分の収入で住宅ローンを組むための方法のひとつです。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
一定の収入がある同居家族とローンを組む
ペアローンの特徴は、一定の収入がある同居家族とともに組むローンであることです。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
ペアローンを利用するための条件
ペアローンを利用して家を購入する際、金融機関からさまざまな条件が提示されることがあります。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
ペアローンがおすすめの家庭の特徴
ペアローンは、夫婦ともに一定の収入がある家庭におすすめです。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
家を購入するために組むペアローンのメリット
ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
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住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
目次
住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
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分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
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不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
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不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
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土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
不動産を取得し投資を始めるには、自分で利回りを計算することが重要です。
例を交えて計算方法を解説するので、参考にしながらシミュレーションしてみてください。
例を交えて計算方法を解説するので、参考にしながらシミュレーションしてみてください。
表面利回りと実質利回りの計算式
表面利回りおよび実質利回りを算出するには、以下の計算式に数値を当てはめて計算します。
表面利回り =(1年あたりの家賃収入 ÷ 不動産価格)× 100
実質利回り =(1年あたりの家賃収入 - 諸経費)÷ 不動産価格 × 100
それでは、具体的な数値を当てはめて、表面利回りと実質利回りを計算します。
なお、利回りを計算する際は、空室がないものと仮定します。
表面利回り =(1年あたりの家賃収入 ÷ 不動産価格)× 100
実質利回り =(1年あたりの家賃収入 - 諸経費)÷ 不動産価格 × 100
それでは、具体的な数値を当てはめて、表面利回りと実質利回りを計算します。
なお、利回りを計算する際は、空室がないものと仮定します。
表面利回りの計算シミュレーション
表面利回りをシミュレーションするにあたり、必要な数値を以下と仮定します。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
1年あたりの家賃収入は、家賃 × 部屋数 × 12か月で計算することができます。
したがって、7万円 × 15部屋 × 12か月 = 1,260万円となります。
このため、表面利回りは 1,260万円 ÷ 1億2,000万円 × 100 = 10.5% となります。
なお、前提条件として投資用不動産が満室であると仮定し、諸経費を含めずに計算しているため、表面利回りは高い数値となっているでしょう。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
1年あたりの家賃収入は、家賃 × 部屋数 × 12か月で計算することができます。
したがって、7万円 × 15部屋 × 12か月 = 1,260万円となります。
このため、表面利回りは 1,260万円 ÷ 1億2,000万円 × 100 = 10.5% となります。
なお、前提条件として投資用不動産が満室であると仮定し、諸経費を含めずに計算しているため、表面利回りは高い数値となっているでしょう。
実質利回りの計算シミュレーション
実質利回りを計算するには、表面利回りの計算時に設定した条件にくわえて、取得時の諸経費や維持管理コストも考慮する必要があります。
今回は、具体的にシミュレーションするために、諸経費および維持管理コストを含め、以下のとおりに設定しました。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
●諸経費:450万円
●1年あたりの維持管理コスト:230万円
計算に必要な条件を上記のように設定した結果、実質利回りは(1,260万円 - 230万円)÷(1億2,000万円 + 450万円)× 100 = 約8.27%となります。
同じ条件でシミュレーションした表面利回りは10.5%であり、実質利回りと比較すると約2.23%の差が生じることがわかります。
今回は、満室の状態でシミュレーションしましたが、空室リスクも考慮して利回りを計算すると、より正確な結果が得られるでしょう。
空室リスクを考慮して計算する場合、たとえば入居率を80%とするケースでは、1年あたりの家賃収入に0.8を掛けることで算出できます。
不動産投資が成功するか否かを判断するためにも、さまざまなパターンを計算し、十分に検討することが重要です。
今回は、具体的にシミュレーションするために、諸経費および維持管理コストを含め、以下のとおりに設定しました。
●部屋数:15部屋
●家賃:一律1か月あたり7万円
●不動産価格:1億2,000万円
●諸経費:450万円
●1年あたりの維持管理コスト:230万円
計算に必要な条件を上記のように設定した結果、実質利回りは(1,260万円 - 230万円)÷(1億2,000万円 + 450万円)× 100 = 約8.27%となります。
同じ条件でシミュレーションした表面利回りは10.5%であり、実質利回りと比較すると約2.23%の差が生じることがわかります。
今回は、満室の状態でシミュレーションしましたが、空室リスクも考慮して利回りを計算すると、より正確な結果が得られるでしょう。
空室リスクを考慮して計算する場合、たとえば入居率を80%とするケースでは、1年あたりの家賃収入に0.8を掛けることで算出できます。
不動産投資が成功するか否かを判断するためにも、さまざまなパターンを計算し、十分に検討することが重要です。
まとめ
不動産投資における利回りとは、不動産を活用して得られる収益の見込みを指します。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
目次
不動産投資における利回りとは、不動産を活用して得られる収益の見込みを指します。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
利回りの相場は、不動産があるエリアの平均よりも1~2%高い数値が理想的です。
不動産投資で利益が上げられるか調べるためにも、具体的な数値を用いて計算することをおすすめします。
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家を購入する際に組むペアローンとは?特徴やメリット・デメリットをご紹介
家を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的ですが、1人分の収入では目標とする金額を借りられないことがあります。
その際は、夫婦などでペアローンを組み、通常よりも高い金額を借りることも可能です。
そこで今回は、家を購入するために組むペアローンの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
その際は、夫婦などでペアローンを組み、通常よりも高い金額を借りることも可能です。
そこで今回は、家を購入するために組むペアローンの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
目次
家を購入する際に組むペアローンの特徴
ペアローンとは、2人分の収入で住宅ローンを組むための方法のひとつです。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
一定の収入がある同居家族とローンを組む
ペアローンの特徴は、一定の収入がある同居家族とともに組むローンであることです。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
ペアローンを利用するための条件
ペアローンを利用して家を購入する際、金融機関からさまざまな条件が提示されることがあります。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
ペアローンがおすすめの家庭の特徴
ペアローンは、夫婦ともに一定の収入がある家庭におすすめです。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
家を購入するために組むペアローンのメリット
ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
目次
住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
目次
住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
目次
分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
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不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
ペアローンとは、2人分の収入で住宅ローンを組むための方法のひとつです。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
1人分の収入では、目標とするローンの金額を達成できなくても、2人分の収入を合わせれば達成できる可能性があります。
ペアローンは、2人がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを組む方法です。
一定の収入がある同居家族とローンを組む
ペアローンの特徴は、一定の収入がある同居家族とともに組むローンであることです。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
収入合算のように連名で1つのローンを組むのではなく、2人がそれぞれ主債務者として同じ金融機関から別々にローンを借りる点が特徴です。
そのため、各主債務者は個別にローンを借りるための要件を満たし、審査に通過する必要があります。
お互いのローンについては、各自が連帯保証人となり、返済をおこなうことが求められます。
ペアローンを利用するための条件
ペアローンを利用して家を購入する際、金融機関からさまざまな条件が提示されることがあります。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
たとえば、2本の融資の合計額が500万円以上で、購入した家をペアローンを組んだ方の共有名義にすることが求められる場合があります。
また、ペアローンを組むことができる関係は、同居している夫婦や1親等の親族に限定されることが多いです。
審査を受ける時点でまだ入籍していない婚約者は、ローン契約前に入籍し、その証明書類の提出を求められます。
ペアローンがおすすめの家庭の特徴
ペアローンは、夫婦ともに一定の収入がある家庭におすすめです。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
夫名義のローンと妻名義のローンに分かれており、一方が亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)によって返済されても、もう一方のローンは残ります。
そのため、残された側がローンを払い続けられるだけの経済力がある家庭に適しています。
たとえば、夫婦のどちらかが家計の大部分を支えている場合は、「単独ローン」の方が適しているでしょう。
一方、2人とも収入があるものの、収入額に差がある場合は「収入合算ローン」を選択する方が適しています。
家を購入するために組むペアローンのメリット
ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
目次
住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
目次
住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
目次
分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
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不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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ペアローンを借りると、家を購入する際の資金計画において、さまざまなメリットを得られます。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
単純に高額な家でも購入できるようになるだけでなく、税金に関する制度でも有利に働くのが特徴です。
借入額を増やせる
ペアローンを借りるメリットは、ローン全体の借入額を増やせることです。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
住宅ローンでは、希望する住宅を購入するために必要な金額を借りる必要があります。
しかし、債務者の収入に応じて借りられる金額が決まるため、1人分の収入では希望する金額に届かない場合があるでしょう。
ペアローンでは、ローンを借りる人が2人になり、それぞれの収入を基に借入可能額が審査されます。
そのため、通常の住宅ローンを1人で借りるよりも借入可能額が増え、希望する住宅を購入できるメリットがあります。
収入合算でも借入可能額は増加しますが、合算できる金額には限度があり、ペアローンほど金額が増えない可能性があるでしょう。
また、ペアローンは夫婦または1親等以内の親族が個別に組むローンであるため、金利を別々に設定できる点もメリットです。
収入が多く返済比率が高い方を高金利の固定金利型に、収入が少なく返済比率が低い方を低金利の変動型に設定するなど、柔軟な金利設定が可能です。
お互いが住宅ローン控除を使える
ペアローンには、家を購入した後の税制上のメリットがあります。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
夫婦それぞれがローンを組むため、お互いの収入に対して住宅ローン控除を適用できる点が特徴です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した後、一定期間にわたって所得税を控除できる制度です。
年末の住宅ローン残高に基づいて所得税が控除されるため、期間に限りはあるものの、節税効果が高いのが特徴と言えるでしょう。
ペアローンでは、お互いが借りているローンの年末残高に応じた控除を、それぞれの所得税に対して受けることができるのがメリットです。
単独ローンや収入合算では、主債務者のみが住宅ローン控除を受けられるため、ペアローンの方が税制面でのメリットが大きいです。
また、夫婦のどちらも団体信用生命保険(団信)に加入でき、もしもの際にはローン残高が片方のローン分に減る点もメリットでしょう。
ペアローン以外の借入方法では、夫婦の片方が亡くなった場合、ローンが残ることがあるため注意が必要です。
家を購入するために組むペアローンのデメリット
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
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住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
目次
住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
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分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
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不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
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不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
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不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
ペアローンを利用すれば、借入額を増やすことができますが、デメリットも存在します。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
家を購入したあとの資金計画におけるメリットは大きいものの、ローンの契約を結ぶ際に、思ったより費用がかかる可能性が高いです。
また、一部のメリットが反転してデメリットになる可能性もあるため注意しましょう。
双方が団信に加入する必要がある
ペアローンの注意点は、ローンを組む夫婦の双方が団体信用生命保険(団信)に加入する必要がある点です。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
これは、メリットでもありますが、もう一方のローンの支払いが残るというデメリットもあります。
夫婦の一方が亡くなった場合、その人が単独でローンを借りていれば、団信によって残債が清算され、それ以上の支払いは不要です。
しかし、ペアローンでは亡くなった方のローン残債のみが清算されるため、残された方は引き続き支払いを続ける必要があります。
仮に、夫婦が事故に遭い、一方が亡くなり、もう一方も働くのが難しい怪我を負った場合、原則としてなくなるのは亡くなった方の分のローンのみです。
働き続けられる範囲でローンを組んでいても、このような事情により返済が難しくなる可能性があります。
さらに、幼い子どもがいる家庭では、養育費用がかかり、残された方が子どもを育てるために働き方を変える必要が生じることも考えられます。
そのため、収入が変化する可能性が高く、これまで通りの返済が難しくなるリスクがあるのです。
契約の初期費用がローン2本分かかる
ペアローンのデメリットは、ローン契約の初期費用が2本分発生することです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
夫婦それぞれが個別にローンの審査を受け、別々のローンを組むため、それぞれのローンに手数料が発生するというデメリットがあります。
住宅ローン契約の手数料だけでなく、不動産の登記に必要な登録免許税、司法書士への報酬、印紙税など、さまざまな費用が2倍になることもあります。
また、ローンの頭金として用意する現金も増えるため、まとまった資金を用意できるかどうかよく検討する必要があるでしょう。
さらに、ペアローンで借入額が増えること自体がデメリットになることがあります。
全体的に返済しなければならない金額が増えると、毎月の返済額が増え、生活に負担がかかる可能性があります。
産休や転職、失業など、さまざまな事情で収入が減るリスクも考慮する必要があるでしょう。
それぞれのローンに別々に金利がかかるため、ケースによっては単独ローンでまとめるよりも金利の支払いが多くなる可能性がある点もデメリットです。
まとめ
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
目次
ペアローンは、夫婦など同居の親族がそれぞれローンを借りて、お互いの連帯保証人になるローンのことです。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
ペアローンには、借入額を増やせること以外に、住宅ローン控除を2人分利用できるメリットがあります。
一方で、団信には双方が加入するため、一方が亡くなっても、もう一方のローンが残る、初期費用が2倍かかるなどのデメリットもあるため注意しましょう。
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住宅購入前に要チェック!オーバーローンの注意点とリスクとは?
マイホームの購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物のひとつです。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
購入資金の多くは、住宅ローンで賄うことになりますが、「オーバーローン」という言葉を耳にしたことはありませんか。
オーバーローンとは、本来の物件価格以上の金額をローンで借り入れることです。
一見すると、初期費用を抑えられて魅力的に感じるかもしれませんが、その裏には見落とせないリスクが潜んでいます。
今回は、オーバーローンの仕組みと注意点、そして後悔しないために知っておきたいリスクについて解説します。
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住宅購入前に知っておきたい!オーバーローンとは
不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
目次
分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
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不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
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不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
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不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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不動産購入におけるオーバーローンとは、住宅ローンで借りる金額が物件の価格を上回ることです。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
たとえば、物件価格が3,000万円であるにもかかわらず、諸費用などを含めて3,300万円を借り入れるケースなどが該当します。
オーバーローンは、自己資金が少ない方にとって魅力的な反面、返済の負担増や将来的な売却時に残債が物件価格を上回るリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
不動産購入時には諸費用がかかる
不動産を購入する際には、物件代金のほかに以下のような諸費用がかかります。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
●火災保険料
●印紙代
●仲介手数料
●保証料
●登記手数料など
諸費用の目安としては、新築住宅の場合で物件価格の約3~7%、中古住宅では6~10%ほどが一般的です。
たとえば、3,000万円の新築一戸建てを購入する場合、諸費用としておおよそ90万〜210万円程度が必要になります。
とくに、住宅ローンを組む際は、保証料や手数料といった費用に差が出るため、金利だけでなく、こうした諸費用も含めてトータルコストを把握しておくことが大切です。
フルローンとの違いは?
オーバーローンと混同されやすいものに、「フルローン」があります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
どちらも住宅購入時に自己資金を使わずに済むローンの形ですが、借りる範囲に違いがあります。
オーバーローンは、物件価格にくわえて、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めて借りる方法です。
一方で、フルローンは、物件価格の全額を借りる方法のことをいい、諸費用は自己負担となります。
つまり、フルローンは物件代だけ、オーバーローンは物件代にくわえて、諸費用までをカバーする点に違いがあります。
オーバーローンで住宅購入をする際の注意点
諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
目次
分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
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不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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諸費用の準備が難しい方にとって、オーバーローンは魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
しかし、便利さの反面、注意すべき点もあります。
注意点1:債務超過になる可能性がある
マイホームは、長く住むことを前提に購入する方が大半ですが、転勤や離婚、家族構成の変化など、予期せぬ事情で手放さなければならないケースもあります。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
オーバーローンで住宅を購入した場合、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が多くなる「債務超過」に陥りやすく、売却が思うように進まない可能性があります。
住宅ローンを組んで購入した不動産には、金融機関によって抵当権が設定され、ローンを完済して抵当権を抹消しないと不動産を売却することができません。
もし、売却代金だけでローンを完済できないようであれば、不足分を自己資金で賄う必要があり、残債が多ければ多いほど負担も大きくなります。
オーバーローンを検討する際は、ライフプランの変化も見据えたうえで、住宅ローンの借入額や返済計画を立てることが大切です。
注意点2:金利が高くなるケースがある
オーバーローンで不動産を購入する場合、金融機関によっては金利が高くなる可能性があります。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
これは、物件価格以外の諸費用分が別枠で「諸費用ローン」として扱われるケースがあるためです。
住宅ローンは、比較的低金利で提供されることが多い一方、諸費用ローンは一般的に金利が高めに設定されています。
金利が高ければ高いほど、月々の返済額が増えてしまうため、借入条件をよく確認しておくことが大切です。
注意点3:支払い総額が増える
オーバーローンでは、本来現金で支払うべき諸費用も含めて借入するため、総返済額が増える点に注意が必要です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
たとえば、住宅価格4,000万円・諸費用250万円・金利1%・返済期間35年という条件で比べてみましょう。
●オーバーローンに場合:総返済額 約5,038万7,792円
●諸費用を自己資金で支払った場合:総返済額 約4,742万3,753円
支払い総額が増えると、毎月の返済負担も重くなるため、状況によっては家計を圧迫してしまう可能性があります。
住宅ローンは、数十年にわたる長期の返済が続くため、その途中で収入の変動やライフイベントによる支出増加など、予測できない事態が起こることも考慮しなければなりません。
返済が困難になり、最終的に売却を余儀なくされる事態を避けるためにも、無理せずに支払いが続けられるかどうか、入念にシミュレーションをすることが大切です。
オーバーローンで住宅購入をするリスクとは?
オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
目次
分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
目次
分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
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不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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オーバーローンで住宅を購入する場合、売却できないリスクと財産分与時のリスクも知っておかなければなりません。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
後悔しないためにも、注意点にくわえてリスクを知った上で、オーバーローンで借り入れするかどうかを判断しましょう。
不動産を売却できないリスク
前章でもご説明したように、オーバーローンで購入した物件は債務超過のリスクを抱えることになります。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
通常、物件価格に見合った額の融資を受ける場合、ローン残高は物件価格を上回ることは少なく、万が一返済が困難になったとしても、住宅を売却することでローンを完済できる可能性が高いです。
しかし、オーバーローンの場合、物件の価格よりもローン残高が大きくなるため、売却してもローンを完済できないケースがあります。
この場合、売却時に不足する金額を自己資金で補う必要がありますが、その資金を準備できなければ、住宅を売却することはできません。
しかし、その間も毎月の住宅ローンの返済は続くため、家計に大きな負担を与え、滞納が続けば金融機関からの強制執行や競売にかけられるリスクもあります。
売却できないという事態は、ただ単に家を手放せないだけでなく、家計を圧迫し、最終的に最も望ましくない結果を招く可能性があるということです。
財産分与時のリスク
オーバーローンによって売却できないリスクは、離婚時の財産分与にも深刻な影響を与えることがあります。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
一般的に、離婚時の財産分与では、物件を売却して得た資金で住宅ローンを完済し、その残りを妻と夫で分ける形が取られます。
しかし、オーバーローンの場合、物件を売却してもローン残高を完済することができないため、不足分を現金で補わなければなりません。
売却できないとなると、妻と夫のどちらかが住み続けるという手段を選択する方もいますが、ここでもさまざまな問題が発生します。
たとえば、住宅ローンの契約者が夫で妻が住み続ける場合、夫の支払いが滞ると住宅が差し押さえられるリスクがあります。
ペアローンを組んでいる場合は、住む側の名義に変更することが賢明ですが、住宅ローンの名義変更は簡単には行えません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オーバーローンで不動産を購入するかどうか慎重に判断することが大切です。
まとめ
オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
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オーバーローンとは、物件価格を超える金額を住宅ローンで借り入れる方法です。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
自己資金が不足している場合に魅力的な選択肢ですが、債務超過に陥る可能性や売却が困難になるリスクを伴います。
住宅ローンの返済は、何十年と続くものなので、返済計画をしっかりと立てて、将来のライフイベントに備えることが重要です。
オーバーローンで不動産を購入するかどうかは、リスクがあることを十分に理解した上で慎重に検討しましょう。
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分譲マンションに住むメリット・デメリットとは?費用相場も解説
「そろそろ賃貸を卒業して、分譲マンションを購入したい」とお考えの方はいらしゃいませんか。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
分譲マンションを購入する際には、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
この記事では、分譲マンションを購入するメリットとデメリット、気になる費用の相場について解説します。
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分譲マンションを購入するメリットとは
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
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不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
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不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
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不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
分譲マンションとは、一棟の建物を複数の住戸に分け、それぞれを個別に販売する形式の集合住宅のことです。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
購入者は、購入した住戸部分(専有部分)については、不動産としての所有権を持ち、自由に利用・処分できる権利を有します。
はじめに、分譲マンションを購入するメリットから確認していきましょう。
メリット1:資産として所有できる
賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるので、どんなに家賃を支払っても、自分のものになることはありません。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
一方で、分譲マンションは購入することで所有権を得られるため、最終的には自分の資産として残ります。
老後の住まいの心配が少なくなり、ご自身が住まなくなった場合は、売却や賃貸に出すことも可能です。
資産価値の高いエリアにある物件は、売却時に利益が出るケースもあり、資産形成の一環として購入する方も増えています。
メリット2:設備が充実している
分譲マンションは、一般的に最新の設備や高水準のセキュリティが整っていることが多く、快適で安全な暮らしが可能です。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスといった設備のほか、床暖房や浴室乾燥機なども備えられている物件も多く見られます。
高級志向のマンションでは、フィットネスルームやコンシェルジュサービスが用意されていることもあり、ホテルライクな暮らしを実現することも可能です。
こうした設備は、一般的な賃貸物件や一戸建てにはないため、分譲マンションならではの大きなメリットといえるでしょう。
メリット3:近隣トラブルが起きにくい
分譲マンションには、賃貸物件と比較して近隣トラブルが発生しにくいというメリットもあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
賃貸物件では、壁の薄さから隣の部屋の音や上階の足音が聞こえやすく、騒音問題がトラブルの原因となることも少なくありません。
分譲マンションは、構造的に壁が厚く、防音対策がしっかりと施されていることが多いため、音が伝わりにくい設計となっています。
また、分譲マンションに住む方は長期的に住むことが前提のため、近隣住民同士が良好な関係を築きやすく、騒音やマナーの問題が発生しにくいという特徴もあります。
分譲マンションを購入するデメリットとは
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
続いて、分譲マンションを購入するデメリットについて解説します。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも把握したうえで購入を検討しましょう。
デメリット1:購入費用がかかる
賃貸物件へ入居する際には、敷金・礼金・引っ越し代などがかかります。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
一方で、分譲マンションに住む場合、購入費用として数千万円以上のまとまった費用が必要です。
建物の購入費用は、住宅ローンで賄えるものの、頭金や住宅ローン手数料などの現金で支払う初期費用も発生します。
また、無理のない返済をしていくためには、購入費用の3割程度の頭金を用意したほうが良いとされています。
頭金ゼロでも物件を購入することは可能ですが、その分毎月のローン返済額や利息の負担が大きくなるため注意が必要です。
金利が上昇した場合、家計に影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ自己資金を用意し、余裕をもった返済計画を立てることが大切です。
デメリット2:管理費と修繕積立金が必要
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
デメリット3:気軽に引っ越せない
分譲マンションを購入すると、住宅ローンの返済だけでなく管理費や修繕積立金の毎月支払いが発生します。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
管理費とは、分譲マンションにおける共用部分の維持・管理をおこなうために、居住者が毎月支払う費用のことです。
修繕積立金は、共用部分の老朽化や劣化に備え、将来の大規模修繕工事のために居住者が毎月積み立てる費用を指します。
国土交通省の過去の調査によると、管理費・修繕積立金のための毎月の出費は2万2,000円程度が平均です。
管理費や修繕積立費用は、マンション特有のものなので、一戸建てを購入した場合はかかりません。
住宅ローンの返済や固定資産税以外に、このような出費がかかるのは、分譲マンションを購入するデメリットといえます。
分譲マンションの購入にかかる費用の相場とは
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
目次
不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
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不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
分譲マンションを購入するにあたり、気になるのは費用相場ではないでしょうか。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
不動産購入時には、建物の購入代金以外にも諸費用が発生するので、資金計画をしっかり立てておくことが大切です。
最後に、分譲マンションの購入にかかる費用の相場について解説します。
新築マンションの価格相場
2023年における首都圏の新築分譲マンションの平均価格を見てみると、東京都23区内では約1億1,483万円と非常に高水準です。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
周辺エリアでは、神奈川県が約6,069万円、埼玉県が約4,870万円、千葉県が約4,786万円と、都心に比べてやや手が届きやすい価格帯となっています。
一方、首都圏以外のエリア(近畿地方や九州地方など)では、同等の設備や間取りを備えた新築分譲マンションがより低価格で購入できる傾向にあります。
なお、新築分譲マンションの購入時には、物件価格の10〜20%程度を頭金として用意するのが一般的です。
また、登記費用や仲介手数料などの諸費用として、物件価格の3〜5%程度が必要になることも覚えておきましょう。
分譲マンションの価格を左右するポイント
分譲マンションの価格は、主に立地条件によって大きく左右されます。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
駅からの距離、周辺の商業施設の充実度、通勤・通学の利便性といった要素が価格に直結するため、利便性の高いエリアほど価格は高騰する傾向にあります。
一方で、交通の便が悪い地域や生活利便性の低いエリアでは、同じような間取りや設備でも価格が抑えられる場合が多いでしょう。
また、中古マンションの場合は、管理状態も価格を左右する重要な要素となります。
共用部分の清掃や修繕がしっかりと行き届いているマンションは、資産価値が高く評価されるため、価格も比較的高めに設定されることが一般的です。
管理が不十分な物件は安価で購入しやすいものの、資産価値の維持が難しくなるリスクがあります。
分譲マンションの購入を検討される際は、立地や管理状況なども含めてバランスよく物件を選ぶことが大切です。
まとめ
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
目次
LCCM住宅は、建設から解体までのライフサイクル全体でCO₂排出を抑え、最終的にマイナスにすることを目指す高性能なエコ住宅です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
高い断熱性や創エネ設備により光熱費を削減でき、環境にもやさしいのが特徴です。
補助金の対象にもなる一方で、初期費用の高さやデザインの制限、対応可能な建築会社が少ないといったデメリットもあります。
分譲マンションの購入を考える場合は、メリットとデメリットを把握したうえで、慎重に検討することが大切です。
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不動産売却における住民税とは?支払い時期や計算方法を解説!
不動産売却では、事前に発生する可能性のある税金を把握しておかなければなりません。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
そのひとつに「住民税」がありますが、どのような税金かご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、住民税とは何か、申告の時期や計算方法を解説します。
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不動産売却で知っておきたい「住民税」とは
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金のことです。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
都道府県および市区町村に納める税金であり、会社員なら毎月の給与から天引きされます。
前年の所得に対して課せられるのが住民税であるため、会社を辞めて収入がなくなるときには注意が必要です。
住民税は、所得税のようにその年の所得で決まるわけではないので、ケースによっては住民税だけが高くなる現象が発生します。
また、住民税は不動産売却においても注意しなければなりません。
以下で、どのようなときに住民税が発生するのか、不動産売却の事例を確認しておきましょう。
不動産売却で住民税がかかるケースとは
不動産売却で利益が出たときには、住民税が発生します。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
これは「分離課税」と呼ばれる仕組みであり、給与所得や事業所得とは分けて課税されるのが原則です。
売却価格そのものではなく、売却によって得られた利益のみが課税対象となります。
不動産売却で利益が出たケースでは、翌年に確定申告を済ませなければなりません。
所得の申告を忘れると、ペナルティの対象になるので注意しましょう。
不動産売却後の確定申告とは
不動産売却の利益に対して課せられる税金は、所得税と住民税です。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
しかし、売却後に確定申告をおこなうのは、所得税のみで問題ありません。
所得税の申告をおこなえば、同時に住民税も申告したとみなされるため、住民税単体で計算する必要はありません。
不動産売却後の確定申告で計算を間違えてしまうと、損をするおそれがあるので、事前に方法や注意点を確認しておくことが大切です。
申告や納税のタイミングもあわせてチェックしておけば、不動産売却でより多くの利益を残せる可能性が高まるでしょう。
不動産売却で知っておきたい住民税が上がる時期
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
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不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
不動産売却で発生する所得税と住民税は、支払い時期が異なります。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
売却で失敗しないためにも、それぞれいつ支払うのか確認しておきましょう。
所得税の支払い時期とは
所得税は、不動産を売却した翌年の確定申告で納税をおこないます。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までが原則です。
2月16日と3月15日が土日祝日に該当するときは、翌平日に期限が設定されます。
振替納税の手続きも可能となっており、そのようなケースでは4月頃に指定の銀行口座から自動引き落としされます。
振替日に口座の残高が不足していたときには、振替納税ができず、延滞税が発生してしまうので注意が必要です。
振替納税を利用する方は、事前に口座残高を確認しておくことをおすすめします。
なお、確定申告時に一括で納税しても振替納税を選択しても、税金の金額は変わりません。
それぞれの状況にあわせて、無理のない納税方法を選んでいきましょう。
住民税の支払い時期とは
所得税の申告をすれば、住民税については新たな手続きが必要ありません。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税の納付期限は、普通徴収と特別徴収で異なります。
普通徴収とは、会社員以外の個人事業主が納付する方法です。
居住地の市区町村から送られてくる納税通知書に従うのが一般的であり、6月・8月・10月・翌年1月の各月末が支払い時期となっています。
一方の特別徴収は、会社が従業員の給与から住民税を天引きして納税する方法です。
毎月の給与から差し引かれるため、従業員が手続きをする必要はありません。
手続きをおこなえば、一括納付も可能となっているので、支払い時期などを確認しておきましょう。
住民税が上がる時期とは
不動産売却で譲渡所得を得たときには、翌年の住民税が上がる可能性があります。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
これは、毎年納税している住民税にくわえて、譲渡所得に対して課税される住民税が追加されるためです。
不動産売却で利益が出たときは、翌年の税金が上がる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし、控除制度を利用すれば、譲渡所得を抑えられる可能性があります。
3,000万円の特別控除などを適用させて、譲渡所得が下がれば、翌年の住民税も抑えられるでしょう。
注意点として、控除を適用させるためには、一定の条件をクリアしなければなりません。
不動産売却を成功させたいなら、自身が利用可能な特例をあらかじめ把握しておきましょう。
不動産売却で知っておきたい住民税の計算方法
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
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不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
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不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
住民税の計算方法は複雑なため、3つのシミュレーションから確認していくことをおすすめします。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
それぞれポイントを押さえておき、実際の不動産売却で役立ててみましょう。
2,000万円で購入した土地を2,500万円で売却したケース
まず、住民税は譲渡所得に税率をかけて算出します。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
不動産の所有年数によって税率が異なるので、住民税を計算するときには注意が必要です。
土地の所有年数が4年のときには、税率が39.63%になります。
また、譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。
譲渡所得=売却価格 – 購入価格 – 諸費用
諸費用を250万円にして計算すると、下記の譲渡所得が算出されます。
2,500万円-2,000万円-250万円=250万円
250万円の譲渡所得に税率39.63%をかけると、約99万円が税金として発生します。
土地の所有年数が5年超であれば、税率は下がるため、納税額を抑えられるのが特徴です。
2,000万円で購入した住宅を2,500万円で売却したケース
マイホームを売却するときには、3,000万円の特別控除が利用できます。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
先ほどと同じケースで計算すると、以下のような値となるでしょう。
2,500万円-2,000万円-250万円-3,000万円=-2,750万円
特別控除を適用させれば、譲渡所得がゼロになるため、税率をかけても住民税の課税対象にはなりません。
このように、譲渡所得があっても、特別控除が適用できれば、税金は発生しない可能性が高まります。
控除を適用させるには、マイホームの売却や住まなくなってから3年以内など条件の確認が必要です。
購入額がわからない自宅を4,000万円で売却したケース
不動産の購入額が不明なときは、売却額の5%相当を取得費として算出します。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
今回のケースでは、以下のように取得費を計算しましょう。
4,000万円×5%=200万円
所有期間9年、諸費用150万円、3,000万円の特別控除適用ありで計算すると、税金は以下のように算出されます。
(4,000万円-200万円-150万円-3,000万円)×20.315%=約132万円
所有期間が5年超では長期譲渡所得になるため、税率が下がります。
売却するタイミングによっては税率が上がり、損をするおそれがあるので注意しましょう。
また、取得費不明で計算すると、税金が高くなるケースがほとんどです。
不動産の購入額は、できる限り把握しておいたほうが、結果的に税金を抑えられる可能性があります。
まとめ
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
目次
住民税とは、都道府県民税と市区町村民税を合算した税金です。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
不動産売却で利益が出たときには、所得税と住民税が発生しますが、それぞれ支払い時期が異なります。
あらかじめ、税金の計算方法を確認しておくと、不動産売却での失敗を避けやすくなります。
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土地売却で使える税金控除の種類とは?損失が出たときの控除や注意点を解説
土地だけを売却する場合でも、売却益(譲渡益)や損失に適用される特例が存在します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
しかし、細かな適用要件が設定されており、どのように判断すれば良いか悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、土地を売る前に押さえておきたい税金控除や特例の概要にくわえ、損失が発生した場合に利用できる制度や注意点について解説します。
目次
土地売却で使える税金控除と特例の種類とは?
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)がかかる可能性があります。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
税金を抑えられる控除や特例は以下の3種類です。
①マイホームの3,000万円特別控除
土地を売却した際に、その土地が居住用財産として認められる場合は、譲渡所得から最大3,000万円までを差し引ける「3,000万円特別控除」を利用できる可能性があります。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
たとえば、買ったときの価格(取得費)や諸経費などを差し引いた後の譲渡所得が3,000万円以下なら、課税対象額はゼロになり、大幅に節税が可能です。
ただし、主に以下のような条件があります。
●自身が住んでいた住宅や敷地であること
●更地にしたら取り壊しから1年以内に土地譲渡契約を締結する
●住まなくなってから3年経過する年の12月31日までに売却していること
これらの要件を満たすと、家計への負担を軽減できるため、まずは自身が3,000万円特別控除の対象になるかを確認しましょう。
②軽減税率の特例
取り壊した家屋が1月1日時点で所有期間10年を超えている場合には、譲渡所得に対する税率が軽減される特例が適用されます。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
通常の不動産譲渡では、所有期間が5年以下の場合は39.63%、5年を超えると20.315%という税率がかかりますが、所有期間が10年を超える場合には、下記のようにさらに軽減されます。
●譲渡所得が6,000万円以下の部分: 14.21%
●譲渡所得が6,000万円を超える部分: 20.315%
このように、所有期間が10年を境に大きく税率が下がるため、結果として税金の負担を大幅に抑えることが可能です。
③相続空き家の3,000万円特別控除
売却する土地に適用される3,000万円の特別控除には、もう1種類存在します。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
それが、故人が居住していた空き家を解体して土地を売却する際に適用される「相続空き家の3,000万円特別控除」です。
相続空き家の3,000万円特別控除の特例を利用するためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
●故人が自宅として使用していた家屋であること
●相続開始から3年を経過する年の年末までに売却すること
●相続から売却までの期間、事業・賃貸・居住用に使用していないこと
これらの条件を満たすと、譲渡所得の計算上、3,000万円を控除できるため、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できます。
相続した空き家を解体して土地を売却する場合は、ぜひ検討してみましょう。
土地の売却で損失が出たときの税金控除や特例とは?
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
土地を売却した際、購入時よりも安い価格でしか売れず損失が出ることがあります。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
譲渡所得(売却利益)がある場合に課税対象となりますが、マイナスの場合、課税対象が発生しないので「税金面でのメリットはない」と思われがちです。
しかし、一定の要件を満たすと、譲渡所得税を減らすことができる特例や控除があるのです。
①特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
マイホームを住宅ローン残債付きで売却し、損失(譲渡損)が生じた場合、ほかの給与所得や事業所得などと損益通算できる特例があります。
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
さらに、その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降最長3年間にわたって繰り越すことも可能です。
具体例
●購入価格:5,000万円
●売却価格:3,000万円
●住宅ローン残高:3,500万円
●損失:2,000万円(購入価格と売却価格の差)
上記のケースでは、住宅ローンがまだ残っており、売却時に2,000万円の損失が発生しているため、本特例を適用できます。
損失の2,000万円分は、売却した年の所得と損益通算できるだけでなく、控除しきれなかった場合には3年まで繰り越して控除が可能になります。
ただし、特例を受けるには、売却する年の1月1日時点でマイホームの所有期間が5年を超えているなど、いくつかの要件を満たす必要があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算お
②マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除
現在住んでいるマイホームを売却して新たなマイホームを購入した際、売却によって損失(譲渡損)が生じた場合に利用できる特例です。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
たとえば、4,000万円で購入したマイホームを3,000万円で売却した場合、1,000万円の損失を他の所得と損益通算できます。
また、その年に通算しきれない損失については、翌年以降最長3年間にわたって繰り越し控除が可能です。
ただし、売却するマイホームと新たに購入するマイホーム双方について一定の条件を満たす必要があります。
新たな住居に関しては、床面積が50㎡以上であることなどが主な要件となります。
土地売却の際の税金控除の注意点とは?
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
税金控除をスムーズに活用するために押さえておきたい注意点を解説します。
注意点①確定申告をしっかりおこなう
まず大前提として、どのような税金控除や特例を利用する場合でも、確定申告が必要です。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
土地を売却して所得(譲渡所得)が生じた場合、サラリーマンなどの給与所得が中心の方であっても、通常の年末調整だけでは対応できません。
とくに、「3,000万円特別控除」を適用する際は、居住用財産として認められるための書類や、購入時・売却時の諸経費を証明する領収書などを揃える必要があります。
また、売却による損失が出た場合でも、損失を損益通算や繰越控除で活用したいなら、確定申告を欠かさずおこないましょう。
書類の不備や提出の遅れがあると、控除を受けられなくなる恐れもあるため、早めに必要書類を整理し、申告時期を逃さないように注意してください。
注意点②特例の併用
土地売却時の税制優遇には、併用が可能なものと不可能なものがあります。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
たとえば、「3,000万円特別控除」と「軽減税率の特例」は併用できますが、「3,000万円特別控除」と「買換え特例」は基本的に同時適用ができないといったように、特例ごとに併用可否が細かく定められています。
また、損失が出たケースの特例でも、複数の優遇制度を同時に使える場合とそうでない場合があるため、最新の情報を確認しましょう。
税法は改正されることがあり、インターネットの情報も古いまま残っている場合があります。
税理士など専門家に相談し、ご自身のケースでもっとも有利となる制度を見極めることが大切です。
注意点③要件を丁寧に確認し誤申告を防ぐ
特例の適用要件は細かく、たとえば売主と買主の関係性や、住宅ローンの残高、居住実態、土地・建物の所有期間など、さまざまな条件をクリアしているかどうかがポイントとなります。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
1つでも要件を満たさないと適用が認められず、本来得られるはずだった優遇を受けられなくなる可能性があります。
また、誤った申告をしてしまうと、その後の修正申告や追加の支払いで手間や費用がかかることもあるため、最初の段階でしっかりと準備をおこないましょう。
まとめ
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
土地の売却で適用できる税金控除や特例は、マイホームの3,000万円特別控除、軽減税率の特例、相続空き家の3,000万円特別控除の3種類です。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
損失の場合は、「特定のマイホームの譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」や「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失に対する損益通算および繰越控除」があります。
ただし、確定申告や特例の併用、適用要件に注意しましょう。
目次
不動産売却でかかる税金の種類は?節税対策もご紹介
不動産売却には、利益が発生しなくても課される税金と利益が発生したときにのみ課される税金があります。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
一部の種類の税金については、控除を用いた節税対策も可能です。
今回は、不動産売却でかかる税金の種類や計算方法、控除を用いた節税対策についてご紹介します。
目次
不動産売却でかかる税金の種類
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
不動産売却では、さまざまなタイミングで、いくつかの種類の税金がかかります。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
どのような種類の税金が、どのタイミングでかかるのかを知っておけば、不動産売却の手続きもスムーズになるでしょう。
印紙税
印紙税は、不動産売買契約書を作成したときにかかる課税文書に対する税金です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
契約書に書かれた不動産の売却金額に応じて、印紙税の税額が決まります。
2027年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用されており、一定の取引金額以内であれば、印紙税の負担を抑えることが可能です。
印紙税がかかるのは、売買契約書の作成と契約の締結時で、収入印紙を用いて納めます。
ただし、契約書が電子化されて電子契約が交わされたときは、印紙税は不要です。
登録免許税
登録免許税は、不動産の権利関係の登録を変更する登記手続きに必要な税金です。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
登記手続きには、いくつかの種類がありますが、不動産売却では所有権移転登記や抵当権抹消登記などがおこなわれます。
所有権移転登記については、不動産を購入する買主が登録免許税を支払うのが一般的です。
抵当権抹消登記は、不動産に設定された住宅ローンなどの抵当権を抹消するための登記であり、売主が手続きをおこないます。
すでに住宅ローンを完済済みで抵当権を抹消しているときは不要ですが、抵当権を抹消するまで不動産は売却できません。
なお、登録免許税は手続きの種類によって金額が異なり、抵当権抹消登記では不動産1つにつき1,000円、土地と建物であれば合計で2,000円かかります。
譲渡所得税と復興特別所得税
不動産売却における税金のなかには、売却で利益が出たときのみ課される種類もあります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益に対して課される所得税と住民税の総称です。
売却利益が発生すると、確定申告をおこなう必要があり、税額を申告して期限内に納める必要があります。
不動産売却時の所得税と住民税は、分離課税であるため、給与所得などとは別に計算が必要です。
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために2037年まで課されることになっている所得税の一種になります。
不動産売却で発生する税金の計算
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
不動産売却で発生する税金のうち、印紙税や登録免許税は一定の金額が決まっています。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
細かい計算が必要なのは、売却の利益が発生したときに課される譲渡所得税です。
譲渡所得税を計算するときは、売却の利益がいくらになるのかを求めて税率をかける必要があります。
不動産売却益の計算
不動産の売却金額は、そのまま売却の利益になるわけではありません。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
不動産売却における利益を不動産売却益と呼び、さまざまな費用を差し引いて計算する必要があります。
不動産の売却金額から、取得費や譲渡費用を引いた金額が不動産売却益です。
取得費とは、不動産を購入したときに支払った購入費用や不動産会社への仲介手数料などで、条件次第では相続税の一部も加算されます。
譲渡費用は、不動産を売却するときにかかった仲介手数料や印紙税などの費用です。
取得費は、さらに減価償却による変化も考慮する必要があり、減価償却費を計算します。
減価償却費の計算
減価償却とは、不動産の購入費用を一度に全額経費として計上するのではなく、法定耐用年数に基づいて、建物の使用年数に応じて費用を分割し、毎年少しずつ経費として配分していく仕組みです。
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
減価償却費は、不動産を購入してから目減りした不動産の価値の分を購入費用から差し引くための費用ともいえます。
減価償却が発生するのは、不動産のうち経年で価値が下がっていく建物部分のみです。
土地は、減価償却の対象とならないため、減価償却費は建物価格からのみ差し引きます。
減価償却費については、以下の計算式で計算できます。
減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数
譲渡所得税額を計算する
売却金額から取得費や譲渡費用を除いた不動産売却益は、全額が課税対象になるわけではありません。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却益に使用できる控除を適用したあとの残り金額が課税譲渡所得となります。
この課税譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけた結果が、実際に納める税金の金額です。
譲渡所得税の税率は、不動産を何年間所有したかによって変化します。
不動産を所有した期間が5年以下であれば、短期譲渡所得が適用され、所得税30.63%、住民税9%、合計39.63%が課される仕組みです。
不動産を5年を超えて所有していたのであれば、長期譲渡所得が適用され、所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%が課されます。
所有期間の判断は、売却した年の1月1日時点での期間でおこなわれるため注意しましょう。
不動産売却の税金対策で使える控除
不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
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不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
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不動産売却にかかる税金は、対策次第で節税できる可能性があります。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
控除を利用して対策すれば、より納める税金の金額を下げることも可能です。
節税のポイント
不動産売却における節税のポイントは、売却までにかかったさまざまな費用を細かく計上することです。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
取得費や譲渡費用は、金額が高いほど不動産の売却益を下げられます。
しかし、数字が曖昧だったり、実際にその金額がかかっていることを証明できなかったりすると、費用として計上できません。
領収書などを集め、しっかり取得費や譲渡費用を証明できるようにしておく必要があります。
取得費には、不動産の購入費用だけでなく、購入時の仲介手数料、購入に伴って発生した立ち退き料や移転料、登録免許税、司法書士への報酬などを計上可能です。
また、不動産取得税や搬入費・据付費、購入時の建物などの取り壊し費用なども含まれます。
譲渡費用には、売却時の仲介手数料、印紙税、賃貸物件売却時の立ち退き料、建物の取り壊し費用などを計上可能です。
一方で、抵当権抹消登記にかかった費用や遺産分割の費用、売却までの不動産の維持管理にかかった費用や引っ越し代などは譲渡費用に含まれません。
3,000万円特別控除を利用する
不動産売却時の節税対策には、3,000万円特別控除などの利用が挙げられます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
これまで住んでいたマイホームを売却すると、3,000万円の売却益を非課税にできる居住用財産の3,000万円特別控除を適用可能です。
すでに旧居から引っ越しているのであれば、3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
また、ほかにも3,000万円分の売却益を非課税にできる控除として、相続空き家の3,000万円特別控除も利用可能です。
相続空き家の3,000万円特別控除を適用するためには、相続から3年以内に該当の不動産を売却する必要があります。
ほかにも、該当の不動産を所有していた期間が10年を超えるのであれば、長期譲渡所得よりも所得税率を軽減可能です。
課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率は、所得税10.21%、住民税4%、合計14.21%になります。
6,000万円を超える部分については、長期譲渡所得と同じ課税率です。
なお、不動産を売却した結果、利益ではなく損失が出たときは、一定の要件を満たせば、ほかの所得に対する税金を損益通算によって軽減できます。
まとめ
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産を売却すると、印紙税や登録免許税、譲渡所得税などの税金がかかります。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
譲渡所得税は、不動産売却で発生した利益から計算する必要があり、確定申告が必要です。
控除などを活用して対策すれば、不動産売却で支払う税金を軽減できるでしょう。
目次
不動産売却における注意点は?売却方法の違いや離婚・相続での売却を解説
不動産を売却する場合、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
初めての売却、やむを得ない事情による売却など、ケースによって気をつけるポイントが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産の売却方法の違いと注意点、離婚による不動産売却の注意点、相続した不動産を売却する場合の注意点を解説します。
目次
不動産売却の注意点①仲介と買取の違いを把握する
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
不動産を売却する場合、売却方法にはいくつかの方法があります。
買主が違う
仲介とは、不動産会社にサポートを依頼したうえで、一般から広く買主を探す売却方法です。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
仲介において、不動産会社とは媒介契約を結ぶのみで、実際の買主はマイホームなどを探している一般の方となります。
一方の買取とは、一般から買主を探す方法とは違い、不動産会社に直接不動産を売り渡す売却方法です。
買い取った不動産会社は、リフォームなどをおこなったうえで一般に向けて再販しますが、買取における買主は不動産会社となります。
売却の早さの違い
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合、売り出してから物件を引き渡すまでにかかる期間は、6か月程度です。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売り出してから買主が見つかり契約を結ぶまでが3か月、契約後に住宅ローンの本審査がとおり物件を引き渡すまでが3か月程度となります。
ただし、不利な立地や需要の低い物件の場合には、目安となる3か月を経過しても買主があらわれないことは注意点です。
一方で、不動産会社が買主となる買取を選択した場合、1週間から1か月ほどで売却が完了します。
買取では、売主があらかじめ不動産会社と決まっているうえ、住宅ローンの本審査通過などを待つ必要がないことから、不動産の資金化が早く進むことが特徴です。
買取は内覧対応が不要となることも、仲介との違いです。
売却価格の違い
不動産会社の仲介で不動産を売却した場合、相場価格と同等の金額で売却できます。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
もちろん、立地・築年数・間取りなど、条件ごとに実際の取引価格に差が生まれますが、買取と比較して有利に売却できます。
不動産会社が直接の買主となる買取は、仲介より2~4割安値での取り引きになるのが一般的です。
これは、買取がリフォーム後の再販を前提としていることに理由があります。
不動産会社は、リフォームしてから次の買主を探しますが、利益を出すために、リフォーム費用分を差し引いた金額で買い取るためです。
不動産売却の注意点②離婚のトラブルを避ける
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
不動産の売却がおこなわれやすいタイミングとして、離婚した場合が挙げられます。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
離婚時の不動産売却には、どのような注意点があるのか、内容を見てみましょう。
共有名義の不動産
不動産を売却できるのは、不動産の所有権を持つ名義人です。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
夫婦どちらか片方が所有権を持っている不動産であれば、売却するかどうかでトラブルになることはほとんどありません。
しかし、夫婦両方が資金を出し合って購入した不動産は、共有名義となっていることが注意点です。
共有名義の不動産を売却するには、名義人全員の同意が必要となります。
夫婦両方の意見が一致していれば問題ありませんが、どちらかが売却に反対していると、売却が困難になるでしょう。
離婚時に不動産を売却するにあたり、話し合いが進まない場合には、弁護士などに調整を依頼するのがおすすめです。
売却代金の分配方法
離婚で問題になりやすいのは、不動産を含む財産分与についてです。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が築いた財産について、半分ずつ分けることを意味します。
預貯金など、額面がわかる資産については財産分与しやすいものの、不動産など価値の分かりにくいものは財産分与しにくいことが特徴です。
離婚で不動産の売却代金を財産分与の対象とする場合は、何割ずつを分配するか書面に残しておくと良いでしょう。
また、財産分与は不動産の売却代金だけでなく、残った住宅ローンなどの負債が含まれることが注意点です。
離婚後に家に住みたい場合
離婚時には不動産を売却して現金化する以外に、いくつかの対処方法があります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産を売却した場合、財産分与をおこなってしまえば、その後のトラブルが発生しにくいことがメリットです。
ただし、不動産を売却してしまうと、住み慣れたマイホームを手放さなくてはならなくなることはデメリットです。
離婚後に夫婦どちらかが同じ家に住み続けたいと考える場合、家を出る方へ現金または現金に相当する財産を渡す必要があります。
場合によっては、多額の預貯金が必要になりますので、スムーズに財産分与が進まない可能性があることが注意点です。
また、住宅ローンの残っている不動産に夫婦どちらかが住みたいと思っている場合には、住宅ローンの名義変更ができないことに注意しましょう。
住宅ローンの名義人がそのまま住むならばトラブルになりませんが、住宅ローンの名義人ではない方が住む場合には、住宅ローンの支払いをめぐりトラブルになりやすくなります。
不動産売却の注意点③相続の手続きを把握する
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
売却を希望する不動産のなかには、相続する実家などが含まれます。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
相続する不動産を売却する場合には、どのような注意点があるか見てみましょう。
兄弟姉妹がいる場合
1軒の実家に対して相続人が自分1人だけであれば、スムーズに売却を進められます。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
しかし、1軒の実家に対して、相続人が自分だけでなく複数人いる場合、注意が必要です。
兄弟姉妹など複数の相続人がいるならば、まずは遺産をどのように分けるかについて話し合う遺産分割協議をおこないます。
遺産のなかに不動産が含まれる場合、預貯金などと違い、分け方に工夫が必要であることは注意点です。
複数の不動産を相続する場合であれば、兄弟姉妹がそれぞれ不動産をひとつずつ受け取れます。
一方で、ひとつの不動産を複数人で分けるには、換価分割または代償分割を選ぶのが一般的です。
換価分割とは、不動産の売却代金を公平に分ける方法で、代償分割とは不動産を受け継ぐ1人が、ほかの相続人に対して代償金を支払う方法です。
売却には名義変更が必要
不動産を相続した方が名義を自分に変更する手続きは、相続登記とよばれます。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
以前は、相続登記は義務ではありませんでしたが、現在では所有者不明の土地問題の解消などを目的として義務化されています。
すぐに相続した不動産を売却するならば、名義変更が必要となるのはもちろんのこと、すぐに売却しなくても相続登記による名義変更が必要です。
相続登記は不動産がある場所の法務局で、遺産分割協議の結果を書面にした遺産分割協議書や亡くなった方の戸籍謄本など、必要書類をそろえて申請しましょう。
さまざまな税金の対象になる
相続した不動産を売却する場合、さまざまな税金の対象になることが注意点です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まず、相続した財産は相続税の対象ですが、基礎控除額の範囲内であれば相続税はかかりません。
また、不動産売買契約のタイミングで発生するのが、売買契約書に印紙を貼り納める印紙税です。
印紙税は、契約書に記載された金額によって税額が異なります。
さらに、不動産売却で利益が出た場合、売却翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。
譲渡所得税の対象となる不動産売却の利益とは、不動産の売却代金そのものではなく、購入当時と売却にかかった費用を差し引いて残る金額です。
まとめ
不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却における仲介と買取には、売却の早さや売却価格などに違いがあります。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
離婚時に不動産を売却する場合は、共有名義の不動産や住宅ローンの残債などについての注意が必要です。
相続した不動産を売却するならば、遺産分割協議と相続登記をおこなうとともに、各種税金の納付をおこないましょう。
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不動産売却後に確定申告が不要なケースは?対応忘れの問題と特例も解説!
不動産売却後には確定申告が適宜おこなわれますが、手続きの必要性はケースバイケースです。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
確定申告には多少の手間がかかるため、どのようなケースなら不要なのか、気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法にくわえ、対応を忘れたときの問題、使える可能性のある特例も解説します。
目次
不動産売却後に確定申告が不要なケースと確認方法
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
確定申告の必要性は、不動産売却の結果によって決まります。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケースやその確認方法などは、以下のとおりです。
確定申告が不要なケース
確定申告が不要とされるのは、不動産売却で利益が出なかったときです。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
そもそも確定申告とは、1月の始めから12月の末日までに生じた所得と課税額を自身で計算し、納税までおこなう手続きです。
課税対象の所得には、毎月得ている収入によるものだけでなく、不動産売却の利益も含まれます。
不動産売却の利益は、正確には課税譲渡所得と呼び、所得税と住民税が課せられます。
そのため、利益がいくらか出ているときは、所得の申告や納税をしなくてはなりません。
一方、不動産売却で損失が出ていれば、申告する所得や課税額がないため、確定申告は不要です。
不動産売却の利益を確認する方法
不動産売却の利益は、以下の計算式で確認できます。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
不動産売却の利益=売却価格-取得費-譲渡費用
取得費とは、売却した不動産の購入当時に支払った代金や手数料などのことです。
譲渡費用は、不動産売却で発生した仲介手数料や測量費用などにあたります。
両費用をそれぞれ差し引くため、買主から受け取った金額がそのまま利益にはなりません。
計算結果がマイナスなら損失が出ているため、確定申告は不要です。
一方、計算結果がプラスなら利益が出ており、確定申告が必要となります。
確定申告の方法
確定申告は、毎年2月16日~3月15日の期間に受付されています。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
納税者のほうで申告書類を作成し、管轄の税務署への持参や郵送などで提出すれば完了です。
申告書類は、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーなどで作成できます。
必要書類の種類や申告書の作成方法などは、税務署で相談可能です。
確定申告の時期になると、税務署などに相談会場が設けられることがあるため、お住まいの地域で一度調べてみましょう。
不要ではなかった!不動産売却後の確定申告を忘れたときの問題
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
確定申告の必要性は各個人で確認するため、手続きは不要だと誤って判断してしまうリスクがあります。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
確定申告が必要な際におこなっていない場合、無申告になってしまいます。
確定申告の手続きを忘れると、以下の問題が起きるため注意が必要です。
無申告加算税が発生する
無申告加算税とは、所得の申告を忘れたときに課せられるものです。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
税額は固定ではなく、納付が遅れた税額に規定の税率をかける形で計算します。
無申告加算税の影響で、期限内に申告したときよりトータルの税額が少し高くなります。
ただし、確定申告を忘れたときでも、条件によっては無申告加算税が発生しません。
条件のひとつは、確定申告の期限から1か月以内にみずから申告することです。
くわえて、期限内に申告する意思があったと認められることが必要です。
申告の意思は、規定の税額を法定期限までに全額納めているなど、一定の条件で判断されます。
無申告加算税が不要とされるかどうかは一概にいえませんが、対応が早ければ発生しない可能性はあります。
延滞税が発生する
確定申告を忘れたとき、無申告加算税とあわせて延滞税が発生します。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
延滞税とは、自身への課税額を期日までに全額納付できなかったときに課せられるものです。
特徴は、納付期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、税額が計算されることです。
確定申告を忘れたままになっていた期間が長いほど、税額が高くなるため注意しましょう。
銀行で融資を受けにくくなる
確定申告のなかで作成した決算書は、銀行で融資を受けるときに使用する可能性があります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたままだと、銀行に提示する決算書がなく、手続きに支障が出かねません。
必要な融資を受けられないと、事業の継続が難しくなるおそれがあります。
確定申告を忘れたときの対処法
手続きを忘れていたことに気付いたら、すぐに管轄の税務署まで申告しましょう。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
先述のとおり、確定申告の期限は基本的に3月15日ですが、以後にも申告は随時可能です。
不動産売却の利益を申告し、無申告加算税や延滞税を含めて規定の税額を納めれば、手続きは完了です。
なお、不動産売却後に確定申告をおこなっていないと、税務署からお尋ねが届くことがあります。
お尋ねとは、確定申告や納税が必要な可能性のある方に対し、確認のために送られる書類です。
お尋ねが届いたら、自身の所得や課税額を再確認しましょう。
再確認のなかで確定申告が必要だったと判明しても、速やかに申告や納税をおこなえば問題ありません。
確認しておこう!不動産売却後に確定申告することで利用できる特例
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
不動産売却後に確定申告をおこなうとき、税制上の特例で節税できることがあります。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
事前に確認したい主な特例は、以下のとおりです。
マイホームの3,000万円特別控除
マイホームの3,000万円特別控除とは、マイホームの売却後に利益を計算するとき、3,000万円を控除できる特例です。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
高額な控除の特例が用意されているのは、マイホームの売却で得た資金は、以後の生活や住まいの確保などに必要な資金となるからです。
本特例を使えれば、3,000万円以内の利益はすべて相殺でき、マイホームの売却後に課税を避けられます。
適用要件のひとつは、売主の自宅だった住宅を売却していることです。
また、建物だけでなく、敷地や借地権もあわせて売却が必要です。
規定の要件をすべて満たさないと、たとえマイホームを売却していても、3,000万円の特別控除は適用されないため注意しましょう。
軽減税率の特例
軽減税率の特例とは、マイホームを売却したときの利益にかかる所得税と住民税において、通常より税率を下げるものです。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
本特例を使うには、売却した年の1月1日時点で、マイホームの所有期間が10年を超えている必要があります。
所有期間が10年を超えた不動産を売却して利益が出たときの税率は、通常は所得税で15.315%、住民税で5%です。
軽減税率の特例が適用されると、利益のうち6,000万円以下の部分に対する税率は、所得税で10.21%、住民税で4%となります。
6,000万円超えの部分では、特例の適用後にも税率が変わらないため注意しましょう。
譲渡損失の買換え特例
譲渡損失の買換え特例とは、マイホームの買換えによって出た損失との相殺により、ほかの所得を減らせるものです。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
ほかの所得を減らせれば、自身に課せられる税額が減ってお得です。
相殺しきれなかった損失は、翌年から3年間にわたって繰り越し、同じように節税へと活用できます。
なお、特例の適用によって自身の課税額が減ったものの、給与からの天引きで所得税をすでに納付しているときは、過剰分が還付されます。
まとめ
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
目次
確定申告は1年間の所得の申告や納税をおこなう手続きなので、規定の式で計算した結果、不動産売却で利益が出ていなかったときは不要です。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。
判断を誤ったときや手続きを忘れたときには、無申告加算税や延滞税を課せられるなどの不利益を被るため、期限後でもすぐに申告をおこないましょう。
不動産売却後に使える可能性のある特例には、マイホームの3,000万円特別控除や軽減税率の特例、譲渡損失の買換え特例があります。